SDGs 社会課題コラム

利他と利己はうらおもて~本当に豊かになるためには~

情けは人のためならず

ということわざがあります。

良いことをすれば、それは巡り巡って自分のためになるという話ですが、

僕はこれを聞くたびに昔の人に関心してしまいます。

 

昔の人たちは社会の本質をとらえていたのだから。

 

このサイトを訪れてくださった方の多くは、他人を助けたい思いを抱えていらっしゃると思いますが、

いまの世の中で「人のために何かをしよう」という人はそう多くないように思われます。

 

というのも資本主義と利他が一見ミスマッチだからです。

 

資本主義とは利己を突き詰め財を築くものです。

自分が豊かになるために汗水をたらして働きます。

決して人のために働くことは根底にはありません。

 

だから資本主義と利他とは無縁に思えます。

しかし、「情けは人のためならず」という利他を体現したことわざは、資本主義の世の中にこそ突き刺さります。

というのも利他こそ利己であるからです。

 

利他と利己は対を為す概念じゃないの?と疑問に思う方も多いでしょう。

なので、いくつか例をあげます。

 

例えばあるスーパーはお客様第一をうたいます。

お客様に尽くせば(利他)、顧客のリピート率が上がって売り上げが伸びる(利己)からです。

 

例えば日本は途上国に開発支援をします。

途上国に開発支援をすれば(利他)、経済発展が見込まれ自国の商品を売り込む市場となり得る(利己)からです。

 

このように利他は短期的な損失であっても、長期的に見れば利益となります。

お金は巡り巡って己にかえってくるのです。

だから本当に良い暮らしをしたいのであれば利他を追求すればいいのではないでしょうか。

利他と利己は表裏一体なのだから。

 

この考え方で世界を見ると、多くのことが見えてきます。

例えば

格差は長期的に見て損ですし

トランプのアメリカ第一主義もあまり賢いとは言えません。

ではなぜ格差といった長期的に見て損な構造が生まれるのでしょうか。

それは短期的な利益を求めて利他的に動く人達がいるためです。

その最たる例が政治家と上場企業でしょう。

 

政治家は人気取りであるため、わかりやすい結果を求めます。

長期的な利益を考える余裕はなく、その場しのぎの政策を打ちたがります。

10年後50年後100年後を見据えて公約を語る政治家がいれば本当に良い政治家だとは思いますが、

長期的な視野を持った政治家が力を持たないのが現状です。

 

上場企業は株主にリターンを返さなければなりません。

全ての企業がではありませんが、四半期の収支を合わせることに躍起になる企業もあります。

彼らにとっては今をどうやって生き抜くかが大事なので、

株主を納得させられない長期的な利益に目を向けられない企業も少なくはないでしょう。

 

この社会において力を持つ人たちは刹那的に生きています。

彼らは利他の視点を失い、長期的な損失を生みます。

愚かな権力者により僕たちは豊かさを失うのです。

 

しかし、権力者だけが愚かな悪ではありません

彼らに力を与えているのは僕たち市民,消費者です。

僕たちが刹那的に利益に目がくらみ、短期的な利益を創出する政治家や起業を支持しているのです。

だから僕たち市民が長期的な視点を持ち「利他こそ利己」と認識した時に、僕たちの生活は真の意味で豊かになるのではないでしょうか。

ライタープロフィール

木下 悠(きのした ゆう)
早稲田大学社会科学部に在籍。平和学を専攻。興味分野は報道、教育。
考えるゴリラとしてnoteで執筆中
Twitter:きのしたゆう@考えるゴリラ
note:考えるゴリラ@早稲田webライター

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