挑み続ける41歳は若く眩しい大人だった。 〜NPO法人HERO代表 橋本博司さん〜

2.「自分が楽しんでやる」

―――NPOの代表をしていて必要だと感じたスキルを教えてください。

想いとお金のバランス感覚です。

NPOや国際協力で働きたい方は、想いが強い傾向にあると感じています。

逆にお金のことを低くあるいは悪いものとして考える方が多い印象を受けます。

でも実際、どちらも同じくらい大事です。

想いを語りながらも、冷静にお金の計算もできる。このスキルが最も大事だと、僕は思っています。

ただ、これを一人で完結させるのって結構難しいので、共同代表立てて「僕は想いを語るから君にお金のことを任せるよ」みたいな形でもいいと思うんですよ。

ただ、しっかりとお金のことも考えられる。目標を立てて、タスク化して、着実にこなす。普通の企業でもやっていることです。

NPOでも、これができる能力が絶対的に必要だと思います。

―――そのスキルは、どのようにして身に着けられますか?

早い方法は営業経験です。

学生さんから「国際協力をやりたいけど就活迷っています。」と相談を受けます。

そんなときは「これだってものがないのなら営業をやりなさい。」と勧めています。

とりあえず営業力を身につければなんとかなります。

―――過去に民間企業で働いていたということでしたが、民間企業で働くメリットを、NPOと比較しながら経験を元に聞かせてください。

教育制度が整っているという点です。

よく学生さんから相談を受けますが、就職先として最初にNPOに入るのはやめた方がいいという話をします。

きちんとした教育制度が整っているNPOは、うちも含めて少ないという現状があります。

社会人の基本的なマナーや立ち振る舞いは、民間企業でないと学べないことがほとんどです。

ですが、NPOに入っていても付き合う相手は民間企業の方が多かったりします。

そうなった時に、社会人マナーができていないと相手にしてもらえない可能性が高いので、最初は民間企業に入った方がいいと思っています。

―――現在の活動をする上で、大切にしている考えや哲学を教えてください。

シンプルなんですけど、自分が楽しんでやることです。

貧困問題って、かなり根が深いんです。

現地に行くと、その状況って想像を超えます。

バナナの葉や藁だけで作った家を目にして、「家なのかこれは?」みたいな。

そんな状況で、難しい顔をして難しい問題を難しく考えると、こっちはつぶれてしまう。

難しい問題だからこそ、あえてなるべく楽しく面白おかしく、いろんな人を巻き込めるようなものに変えていきたいと思っていて。

そのためにはまず、自分が楽しんでやろうというのを第一に心掛けています。

―――「難しい問題」に、面白おかしくいろんな人を巻き込みたいということでしたが、具体的にはどんなことをされていますか?

日本国内でいろいろなイベントをしています。

真面目なイベントもありますが、途上国も何も関係ない『人生のネタシリーズ』という、催眠術師を呼んだ催眠術飲み会や、映画祭などもやっています。

それらを面白がって来てくれて、結果として途上国に興味をもってくれるとか、途上国に興味はないけど参加した時点で参加費が還元されるとか。

全員が途上国に興味を持つ必要はなく、ただ知らずのうちに楽しい日常生活を送っていたら、何かしらの形に還元されていくようなモデルをつくりたいなと思っています。

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