今回インタビューしたのは、防災カタログギフト事業を行っている株式会社KOKUA代表取締役の泉 勇作さんです。

第一弾では現在の活動から実現したい想い、大切にしている考えなどに迫ります。

防災や起業に関心のある方何か新しいものを生み出したいと考えている方、必見です!

プロフィール
泉 勇作(いずみ ゆうさく)

幼少期に神戸にて阪神淡路大震災で被災。
その時の記憶は断片的だが、周りの話などから強く災害を意識して人生を過ごす。自分が役に立ちたいと考え、学生時代は災害ボランティアを中心に活動。
新卒で約3000名の人材ベンチャーに入社。その後転職した会社では動画制作事業などを手掛ける。2019年に一般社団法人防災ガールのアクセラレータープログラムに参画し、2020年、防災サービスの開発、販売を行うため独立。チームでは事業責任者として、全体進捗管理、方針策定、意思決定を行う。


防災カタログギフトとは

ーーー現在はどのような活動をされていますか

日常の中に当たり前に防災意識を」という新しい習慣の構築のために、防災グッズ専門のカタログギフトを制作しています。

カタログギフトには厳選した商品をピックアップし、約16商品が掲載予定になります。

めがね工房の職人が作ったお洒落な防災用の笛や玄関に貼り付けられる防災バッグなど、「日常と防災」を結び付けられるような商品を目指しています。

防災グッズだからといって押し入れにしまっておくだけではなく、できるだけ日常に馴染むものを掲載しています。

また、カタログを制作するにあたり、クラウドファンディングも行い、累計283名の方から3,577,500円ものご支援を頂きました。

この事業の立ち上げにあたり、様々な方からご支援頂き本当に感謝しています。

このような社会課題を事業化するためには、多くの方を巻き込むことが必要だと思っているので、形になってきて非常に嬉しいです。


防災というきっかけをより広く一般の方々に届けたい

ーーー活動を通して泉さんが実現したい世界を教えてください

防災というきっかけをより広く一般の方々に届けたいと考えています。

今回の事業は、防災のきっかけを生み出すものなので防災を継続的に進めていく仕組みが必要になると考えています。

カタログギフトが防災の入口となり、まずは防災に興味を持つ。

次に、その方々が今後構築予定のECサイトやアプリを通して、自身の防災力を可視化する。

そして、自分の家族構成やパーソナル情報に沿って、必要な防災グッズを購入できる導線を作り、個人の防災対策を進めていきたいと考えています。

また、ゆくゆくは、防災事業に限らず個人にとってポジティブな選択が、社会にとってもポジティブな選択になる未来を実現したいです。

今の社会は社会課題に対して、考えたり行動したりすること自体が、敷居が高くて取り組みにくい状態になっています。

「人の生活」と「社会課題を解決する行為」を、ビジネスを通してもっと持続可能な関係にすることで、誰もが自然と社会課題に取り組める社会を築いて行きたいと考えています。

防災カタログギフトの詳細はこちら

https://readyfor.jp/projects/bosai-gift

ーーー大きな社会を変えるためには、まず一人ひとりの意識を変えていくところから始めるべきですか?

そうですね。

例えば、2年ほど前に岡山県の真備町中心に西日本豪雨災害が起こったのですが、あの災害で個人の意識を変える重要性を強く感じました。

2日目に豪雨のハザードマップのアラートが出ていて、周辺地域の方々に「必ず逃げてください」と指示が出たのですが、多くの方が避難しませんでした。

このように個人のバイアスがかかり、行動しないことによって、被災してしまう現状があるので、個人の意識を高めることが非常に重要です。

あとは個人だけではなく、多くの方が所属する企業や法人に対しても防災力を高めていくことが、結果的に社会全体の防災力向上につながると考えています。


大切にしている考えは温故知新

ーーー大切にしている考えはありますか

温故知新ですね。

昔にあった事例を調べたり学ぶことで、新しい考えを見出すという言葉をとても大切にしています。

私自身、何か自分が新しいことを始めようと思った時に意識しないと、狭い世界で考えてしまいがちです。

だからこそ、その分野における先人達の歩みや残してきたものを深く学び、これからの新しい世界に合わせて、発想させていくことを意識しています。

この言葉は事業の検討で行き詰まっている時に、尊敬している方からご助言いただいて大切にするようになった考えです。

その時は、「何か新しいものを生み出さなければ…」と思考が凝り固まってしまい、アイデアが出ずに苦しんでいました。

ただこの言葉をきっかけに、これまでの防災のプレイヤー達の歩みを改めて振り返り、様々な背景や想いで生まれた防災グッズに注目することができました。

これが今の防災カタログギフト事業の創出に大きく繋がっています。

次回予告

ーーー経験から得た大切な考えをもとに、実現したい世界に向けて活動されている泉さん。
次回は学生時代やKOKUA立ち上げのきっかけ、必要なスキルについて迫ります。
起業に興味がある方、行動したいけどまだできていない方、必見です!!


お知らせ

2023年1月17日(火)、自分に必要な防災グッズが1分でみつかるパーソナライズ防災サービス「pasobo(パソボ)」のβ版を1月17日にリリースしました。

正式なサービスリリースは3月11日を予定しており、それまでの期間に一般の利用者や有識者とのヒアリングイベントの開催や、公式LINEなどを活用した意見の吸い上げを行う「誰ひとり取り残さない防災」プロジェクトを実施します。

実施期間:2023年1月17日(火)〜3月11日(土)
URL:https://pasobo.jp/
内容:パーソナライズ防災サービス「pasobo(パソボ)」のβ版リリースに伴い、ヒアリングイベントや公式LINEなどを通じて、一般の利用者や有識者の方々から様々な意見を募集します。人によって対策が異なる防災だからこそ、多様な視点を取り入れることで、誰も取り残さない防災対策の実現を目指します。

パーソナライズ防災サービス“pasobo(パソボ)とは
PASOBO(パソボ)は専用サイト上(WEB版提供のみ)で、家族構成や住居立地、建物の耐震基準・階数、ユーザーが災害時に重視することの価値観などを含む約15個程度の質問に回答するだけで、世帯環境における災害リスクや、全国のハザードマップから見た立地リスクを分析し、ユーザーに必要な防災グッズを個別診断して提示します。
(※β版では診断結果の一部と購入機能を制限しています。)