フリーランスで社会課題解決~今を生きる国際協力師 原貫太さん~

3.「個人で働く」ということ

―――社会課題解決において困難な体験や経験はありますか?

フリーランスで働いていると、現地でのポジションが不明確になることがあります。

地元のNGOと一緒に働いていますが、地元のNGOのメンバーなのか、それともNGOの代表の人と友人としての関係で働いているのかが分からなくなる…といった問題が一度起こりました。

現地NGOの周りの人間からポジションについて疑問を持たれてしまったので、MOUを結ぶなど、紙面ベースでも立場を明確にしました。
*MOU:Memorandum of Understanding(了解覚書)

―――そんな中で現地の人との信頼関係はどう築いたのですか?

現地パートナーのサイラスと過ごす時間や現地の方と話し合う時間を増やしたり、できる限り現地目線で考える時間を増やしました。

日本人として入っていくと、アウトサイダーという視点で見てしまうのですが、そこは徹底して現地目線で考えることをしました。

現地パートナーサイラス主導による公衆衛生改善の活動

―――現地目線で考えることで、何か変わったことはありますか?

現場に入っているときはかなりローカルな生活をしていて、現地のパートナーや支援先の先生の人は「貫太はもうウガンダ人だな」と半分本気で言ってくれます。

大きい組織の一員として派遣されてきたというよりは、現地の人と一緒に課題解決をしているという感じです。

これは、個人として働く強みなのかなと思います。

ーーー原さんにとって個人で働くとは何ですか?

 個人で働くことはすごく大事で、若いうちだからこそやるべきなんだと思います。

フリーランスで働くと、自ずと一人の人間として現地の人たちと関わることになります。

例えば、支援先の人もこちらを組織ではなく、一人の人間として捉えてくれますし、日本で講演会やイベントをするときは自分自身を軸にして話すことができます。

また、良くも悪くも社会からのリアクションがすべて自分に対してダイレクトに来ることになります。

それが時にはストレスにもなりますが、若いうちにそういったリアクションを感じるのは自分の成長につながると思います。

僕は寄付を集めたり、イベントをしたり、講演をしたりするときも「原貫太」という一人の人間として社会と接するので、目線がすごく「草の根」になります。

もちろん、これまでも個人として、草の根の活動をされてきた方たちはいます。それでも今までの国際協力は大きな枠組みばかりに注目が集まり、結果として現地の事情を見ていなかった、一人一人の人間に寄り添えていなかったという問題も起きていると思います。僕は、そういう意味では、今やっていることがある種いい「修業」になっているのかなとも思います。

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