今回は、NPO法人AfriMedico理事の青木基浩さんにお話を伺いました。
日本古来の置き薬のシステムをタンザニアで普及させる活動をされている青木さん。
そんな青木さんの経験や活動への思いに迫ります!

同志社大学商学部卒業後、製薬会社に入社。
富山(置き薬のふるさと)での勤務を拠点とし、感染症領域MRとしての経験を経て、製薬企業向け情報サービス企業やコンサルティングファームにおいて、創薬から上市に至る薬品ライフサイクル全般における知見を集積。
副業で2016年5月よりAfriMedico理事として参画。企業連携、財務等を担当。

AfriMedicoの活動内容

―――AfriMedicoの具体的な活動を教えてください。

まず、AfriMedicoのミッションは「医療を通じて、アフリカと日本をつなぎ、健康と笑顔を届ける」です。

そのための日本古来の置き薬のシステムをアフリカに根付かせる活動をしています。

具体的な活動は、タンザニアにおいて3つの村で約200世帯に置き薬の提供をしており、現地スタッフと共にお薬と医療教育を届けています。

現地スタッフの構成は、活動の主力となる置き薬マネージャー2人の他に、有償ボランティアの医薬生10人程度となっています。

 

―――置き薬とはどのようなシステムですか?

まず、日本の各家庭に置いてあるような10種類程度の常備薬が入った置き薬セットを各家庭に置かせてもらいます。

ただ、薬は日本製ではなく全て現地のものを使用しています。

それを必要に応じてご自由に使用していただき、数週間ごとに置き薬マネージャーが家庭訪問を行う際に、使用した分だけお支払いいただくという形です。

 


タンザニアで活動する理由

―――なぜ、タンザニアを選んだのですか?

代表の町井が、青年海外協力隊としてアフリカのニジェールという国に派遣されていた経験があったため、我々の中で「アフリカの医療の発展に貢献したい」という想いが大前提にありました。

しかし、具体的にどの国にするのかとなった時に条件が2つありました。

第1に政情が安定していること、第2に経済発展の最中で市場に伸びしろが十分にあることです。

そして最後に、当時は日本製の薬を使用する選択肢も考えていたので、薬を日本から運びやすいように海に面した国であることが条件でした。

以上の条件を全て満たした国がタンザニアだったので、活動拠点として選びました。

 

―――タンザニアの医療問題を置き薬がどのように解決するのですか?

まず、タンザニアの医療問題は、公共交通機関が未発達であるため、特に農村部では医療機関にアクセスしづらいという点が挙げられます。

そのため、初めから薬を家に置いておくことによって、薬局や病院に行くためにかかる交通費や時間が省けると考えています。

第2章はこちら
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