2.「起業に本当に必要なのは、知識でもスキルでもない」
―――モンゴルで自分にできることをしようと考えたとき、民間企業や政府系、現地法人ではなく「起業」という道を選んだのはなぜですか?
自分で立ち上げた事業を大きくすることで、より大きなインパクトを起こせると思ったからです。
例えば、ボランティアが良いか悪いかは別として、ボランティア自体には継続性のある発展が難しく、事業なら継続性があり将来的に持続性のある発展を実現できると考えたからです。
起業という道を選んだのは、社会を変えるのはビジネスだ!という考えが根底にあるというのも一つですね。
それから、起業というもの自体が身近だったということもあります。
僕は、新卒で地元の銀行に就職しましたが1年で退職し、上京しました。
その後、24歳の時にウェブマーケティング事業で起業をしたので、モンゴルで初めて起業をしたわけではないんです。
リスクも大きいけれど、若いうちは失敗してもいいと割り切っていました。
―――今の活動をしていて、必要だと感じたスキルや知識はありますか?
実際、スキルや知識は起業をする上では必要ないと思っています。もちろんあるに越したことはありませんが間違いなく「必須」ではありません。
必要なスキルや知識は、人間なので状況に応じて学習していくと思うんです。
僕自身、HushTugをやる前はレザーに詳しくなかったし、アパレルの在庫を持つことも未経験でしたが、今はなんとかなっているので。
それよりも必要なのは、折れないメンタルですね。何か嫌なことや辛いことがあっても、折れずに泥臭くできるかどうか。
発展途上国、というかモンゴルしかやったことないから分からないですけど、最初は嫌なことしかないです。嘘をつかれたりとか当たり前ですし。日本とは商文化が全然違うので、 日本人の感覚で行ったら本当に痛い目に遭います。
その解決策としては、現地で本当に信用できるパートナーを作ることですね。
―――起業のメリット・デメリットを教えてください。
自分の責任を負える範囲であれば、起業のデメリットはほとんどないと思っています。
「起業して失敗したら借金漬けになっちゃう」みたいな考え、あるじゃないですか。多額の借り入れなどをしてしまうと、大変になってしまうこともあるかもしれませんが自己資金でやればそんなリスクはありません。
さらに学生さんや20代の若いうちであれば失敗しても挽回できるチャンスは沢山あるのでデメリットは特にないですね。
それよりメリットの方が遥かに大きいです。特に、海外を巻き込んでやるなら、言語や色々な文化を吸収できますし、成長速度はかなり早いと思います。
取れるリスクの中ではじめは小さなことから、自分のできる範囲でというのが重要になってくると思います。
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