2024年11月のCOCOCOLOREARTHには、
・産直通販「食べチョク」を運営する株式会社ビビッドガーデンが、環境省「デコ活」推進事業の代表事業者として採択され、脱炭素と食品ロス削減に本格的に取り組む「食べきりプロジェクト」を始動
という、「食」と「脱炭素」「行動変容」をつなぐニュースが届きました。
本記事では、2024年11月にCOCOCOLOREARTHで紹介したプレスリリースをダイジェストでご紹介します。
目次
◆今月のトピックサマリー
・環境省の国民運動「デコ活」を通じた、食品ロス削減×脱炭素の新モデル
・鮮魚売り場や料理教室、オンラインコミュニティを組み合わせた「食べきりプロジェクト」の全体像
◆環境省「デコ活」推進事業の代表事業者に採択
食べチョクが「食べきりプロジェクト」で食品ロス削減に挑む
※本記事は、株式会社ビビッドガーデン様からの情報提供で作成しております。
認知度・利用率など9つのNo.1を持つ、日本最大級の産直通販サイト「食べチョク」を運営する株式会社ビビッドガーデン(本社:東京都港区、代表取締役社長:秋元里奈)は、環境省の「デコ活」(脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動)推進事業において、代表事業者として採択されました。
デコ活は、2050年カーボンニュートラルや2030年度の温室効果ガス削減目標を見据え、暮らしの中での脱炭素行動を後押しする国民運動です。
その補助事業の一つとして、ビビッドガーデンは「食べきりプロジェクト」を立ち上げ、食品ロス削減と脱炭素の両立を目指します。
◆「食べきりプロジェクト」とは?
今回スタートする「食べきりプロジェクト」では、
・消費者が食品ロス削減への貢献を“実感”できること
・毎日の買い物や料理の中で、自然と行動変容が起きること
を重視し、以下のような取り組みを進めていきます。
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小売店舗と連携した「食べきり弁当」の販売
鮮魚を扱う小売店舗と連携し、夜間に発生しがちな刺身の廃棄を減らすために、
・鮮魚のラインナップや容量を増やした「食べきり弁当」を開発・販売
・「安売り」「値引き」ではなく、魅力的なメニューとして提供
することで、消費者にとって“お得でうれしい選択”を増やしつつ、店舗の食品ロス削減を図ります。
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「最後までおいしく食べ切る」ための料理教室
自宅に届いた野菜などの食材を無駄なく使い切るために、
・葉・茎・皮・根など、野菜の部位ごとの最適な調理方法
・作り置きやリメイクのアイデア
などを学べる料理教室も開催予定です。
単に「捨てないようにしましょう」と呼びかけるだけでなく、「こんなふうに調理すればおいしい」「自分の料理の幅が広がる」と感じられる体験を通じて、行動変容を後押しします。
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参加者コミュニティの運営と情報発信
上記の取り組みに参加する利用者のコミュニティを運営し、
・食べきりレシピやアイデアのシェア
・生産現場や店舗での工夫、ストーリーの紹介
・ポイント制度などを活用したインセンティブ設計
を組み合わせることで、「お得で楽しい」食品ロス削減の文化を育てていきます。
◆なぜ「食」と「脱炭素」がセットなのか?
2021年に国・地方脱炭素実現会議が公表した「地域脱炭素ロードマップ」では、
「農林水産業や地域の将来を見据えた持続可能な食料システムの構築は、脱炭素に貢献する」
と明示されています。
食料生産から加工・流通・小売・家庭での調理まで、それぞれのプロセスでエネルギーが使われ、CO2が排出されます。なかでも「食品ロス」は、せっかくエネルギーや資源をかけて作った食べ物を、食べる前に捨ててしまう行為であり、
・生産側にかかった環境負荷が報われない
・廃棄時にもCO2が出る
という意味で、脱炭素の観点からも大きな課題です。
「食べきりプロジェクト」では、
・生産
・加工
・流通
・小売
・家庭の調理
といった、食のサプライチェーンのさまざまなプレーヤーと連携。スタートアップや中小企業をパートナーに、スピーディに効果検証しながら、サービス改善を行っていきます。
その上で、構築したモデルを「食べきりプロジェクト」として整理し、
・大手小売業者や食品メーカーも参画しやすい仕組み
・全国規模で展開できるフレームワーク
へと発展させ、最終的には国民全体に波及する運動を目指します。
◆食べチョクがこれまで取り組んできたこととのつながり
食べチョクはこれまでも、
・災害時の「生産者応援チケット」販売
・規格外野菜・未利用魚などの販売を通じた食品ロス削減
・全国の自治体との連携による生産者の販路拡大
・一次産業や環境問題の現状を伝える「一次産業SDGsプロジェクト」
などを通じて、持続可能な一次産業と食の未来に向けた活動を続けてきました。
今回の「デコ活」推進事業は、そうした経験を土台にしながら、
・消費者の行動変容
・小売との連携モデルづくり
・国民運動としての広がり
という新しいチャレンジに踏み出す一歩と言えます。
◆編集部から:2024年11月を振り返って
2024年11月のニュースを通して見えてきたのは、
・「食の楽しさ」と「食品ロス削減」「脱炭素」をどう両立させるか
・値引きや我慢に頼るのではなく、魅力的な商品や体験として行動変容をデザインすること
・スタートアップと行政、一次産業、小売、消費者コミュニティが連携することで、食のサプライチェーン全体を変えていこうとする姿勢
でした。
読者一人ひとりにとっても、
・量や内容を工夫した「食べきり」を意識して商品を選ぶ
・野菜の皮や葉を活かしたレシピを試してみる
・産直ECや地域の生産者から、食材の背景やストーリーに触れてみる
といった小さな行動が、「食べきりプロジェクト」の目指す世界観とつながっています。
※本記事で紹介したニュースは、プレスリリースおよび公式情報をもとに、COCOCOLOREARTH編集部が再構成しています。
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この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。
