2025年最初の1ヶ月も、COCOCOLOREARTHには、
・カカオ農家への寄付機能が付いたクレジットカード
・手ぶらで参加できるタウンクリーンイベント
・厨房から食品リサイクルのインフラをつくる取り組み
・メタバースを活用した不登校支援とクラウドファンディング
など、「暮らしの選択そのものをソーシャルグッドに変えていく」ニュースが集まりました。
本記事では、2025年1月にCOCOCOLOREARTHに掲載されたプレスリリースをダイジェストでご紹介します。
目次
◆今月のトピックサマリー
・「買う・支払う」行動に寄付機能を組み込む、Minimal エポスカード
・JR山手線沿線を一周する「エシカルなゴミ拾い」チャレンジ
・厨房から食品残渣を自動処理し、発電・肥料へと循環させる仕組み
・メタバース空間を活用した少人数教育で、不登校の子どもたちに新しい居場所を提供する挑戦
◆Minimalのチョコレートがクレジットカード
カカオ農家への寄付機能付き「Minimal エポスカード」
※本記事は、株式会社βace様からの情報提供で作成しております。
日本発のスペシャルティチョコレート専門店「Minimal – Bean to Bar Chocolate –」を展開する株式会社βaceは、エポスカードとの提携により、カカオ農家への寄付機能が付いた「Minimal エポスカード」の発行開始を発表しました。
カードのデザインは、Minimalのシグニチャーでもある板チョコレートをモチーフにしたもの。チョコレート好きの方にとっても、日々の暮らしの中で「推しブランド」と社会貢献の両方を体現できる一枚になっています。
主な特徴は以下の通りです。
・入会費・年会費無料
・Minimalオンラインストアの初回利用時に2,000円OFF
・カード利用額の0.1%がカカオ農家へ寄付
・新規入会1件につき1,000円をカカオ農家へ寄付
Minimalは、カカオ産地に自ら足を運び、現地農家への技術支援や高単価での取引を通じて、プランテーションの歴史をもつカカオ産業のサステナブルな自立を目指してきました。「Minimal エポスカード」は、そうした同社の姿勢を、消費者の決済行動にも拡張する取り組みだと言えます。
チョコレートを楽しむ気持ちと、カカオ農家の生活や児童労働問題への関心をつなぐ、新しい「お金の流れ」をつくる試みとして注目されます。
◆手ぶらで気軽にゴミ拾い
エシカルストア「ethicame(エシカミー)」のTown Clean
※本記事は、株式会社ピー・エス・インターナショナル様からの情報提供で作成しております。
環境・社会・人に優しい製品を扱うライフスタイルストア「ethicame(エシカミー)」は、2025年1月29日(水)にJR鶯谷駅周辺で第23回「エシカミー Town Clean」を開催します。
軍手・トング・ゴミ袋などの備品はすべてエシカミー側が準備するため、参加者は「手ぶら」でOK。約1時間、JR鶯谷駅北口周辺を中心に、街なかのゴミ拾いを行います。
エシカミー Town Clean の特徴
・JR山手線沿線30駅を巡る「一周チャレンジ」として実施
・スタッフが企画・運営する、誰でも参加しやすい街のゴミ拾いイベント
・参加者はLINE連携のショップカードにポイントが貯まり、エシカルアイテムのプレゼントなどの特典も
海洋プラスチック問題の一因となる「街のゴミ」に着目し、「エシカルな買い物をするお店」が「街をきれいにする場」も同時に提供しているのが印象的です。
普段からエシカル商品を選んでいる人が、その延長線上で“体を動かすアクション”にも参加できる設計は、「生活者としての一貫したエシカルライフ」を提案するものだと言えるでしょう。
◆厨房から環境問題を解決する食品リサイクルインフラへ
生ごみ自動処理システム「Bio Master」と食品ループ
※本記事は、株式会社サティスファクトリー様からの情報提供で作成しております。
環境コンサルティングを手がける株式会社サティスファクトリーは、ドイツの業務用洗浄機メーカー MEIKO の生ごみ自動処理システム「Bio Master」と連携し、日本初となる「厨房発の食品リサイクルインフラ」の構築に取り組むことを発表しました。
背景にあるのは、ホテル・レストランなどの厨房で課題となっている食品残渣の扱いです。悪臭や害虫、保管スペースや運搬の負担など、衛生面・労働環境・環境負荷のすべてが重くのしかかっています。
今回の取り組みのポイント
・厨房で出た生ごみを機械が自動破砕し、パイプを通じて貯蔵タンクへ搬送
・冷蔵保管の必要がなくなり、衛生面・作業負荷・コスト面を改善
・処理されたバイオマスは発電の原料となり、残渣は肥料・飼料として再利用
・発電で生まれた電力や、肥料を活用した農産物を導入企業に還元する「食品ループ」を構築
サティスファクトリーは、こうした循環スキームの設計と、全国規模での収集・リサイクルの手配を担い、「廃棄物処理」というコストセンターを、資源循環のインフラへと転換していくことを目指しています。
厨房から出る生ごみが、「燃やして終わり」のゴミではなく、エネルギーや土に戻る資源になる。そんな未来を見据えた、食品リサイクルの社会実装の一歩と言えるでしょう。
◆メタバースを活用した少人数教育で不登校支援
「夢中教室」「夢中カレッジ」の実証研究に向けクラファン開始
※本記事は、ワオフル株式会社様からの情報提供で作成しております。
学校が合わない子どもたちのためのオンライン教室「夢中教室」を展開するワオフル株式会社は、メタバースを活用した少人数制教育による不登校支援の実証研究に向けて、2025年1月23日よりクラウドファンディングを開始しました。集まった資金を元に、2025年春頃から東京学芸大学との共同研究に着手する予定です。
文部科学省の調査では、30日以上の長期欠席をしている小中学生は34万人、不登校予備軍と言われる子どもたちを含めると約100万人にのぼるともされています。一方で、「学校外の居場所がない」「選択肢があってもアクセスできない」という声も根強く、孤立や自己肯定感の低下が大きな課題になっています。
ワオフルの取り組みの特徴
・2020年から1対1のオンラインサポートを開始し、300名以上の不登校の子どもに伴走
・2024年2月にメタバース空間を使った少人数制フリースクール「夢中カレッジ」をスタート
・1クラス12人に2人のスタッフ体制で、対人不安のある子どもでも参加しやすい環境設計
・グループ学習と1対1サポートのコース設計、SEL(社会性と情動の学習)を取り入れたカリキュラム
・出席認定のサポートなど、在籍校との連携も実施
約1年の運営で、参加する子どもたちの多くにポジティブな変化が見られ、「次の一歩」を踏み出すケースも増えてきているといいます。今回のクラウドファンディングは、こうした実践をデータとして可視化し、研究として蓄積することで、日本の不登校支援の選択肢を広げることを狙ったものです。
「学校に行く/行かない」だけではない、第3の学びの場をどうつくるか。その問いに、テクノロジーと教育実践の両面から挑むプロジェクトと言えるでしょう。
◆編集部から:2025年1月を振り返って
2025年1月のニュースを眺めると、
・決済や買い物、クレジットカードといった「お金の使い方」
・ゴミ拾いイベントやタウンクリーンといった「暮らしの場への参加」
・厨房の設備更新や食品リサイクルといった「事業運営のあり方」
・メタバースやオンライン教室を通じた「学びの選択肢」
といった、私たちの日常にかなり近い領域で、社会課題解決へのアプローチが進んでいることがわかります。
「何か大きなことを始めないと社会は変わらない」のではなく、
・日々使うカードやお店、イベント参加を通じて、どんな価値観を応援するかを選ぶ
・自分の働く現場で、ゴミやエネルギーの扱い方を見直してみる
・周りの子どもや若者が、どんな学びの選択肢を持てているかに目を向けてみる
といった小さな行動からでも、社会課題の解決とつながる道はたくさんあることを、今月のニュースは教えてくれているように感じます。
2025年最初の月のソーシャルグッドな動きをきっかけに、「自分はどんな未来のつくり方を応援したいか?」を、改めて考えてみていただけたら嬉しいです。
※本記事で紹介したニュースは、各プレスリリースおよび公式発表をもとに、COCOCOLOREARTH編集部が再構成しています。
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この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。
