本日インタビューを行ったのは、Circular In-finityで代表を務める佐藤慎一さんです。
学生時代から環境問題に取り組み、国連の会議であるCOP16にも参加をされています。
新卒では株式会社日立製作所に入社し、その後憧れであった環境省へ転職をしました。
現在は、民間企業で働きながら、「傍観者を演者に」をテーマに活動してます。
今回のインタビューでは、佐藤さんの思いからキャリアについてお伺いしました。
ぜひ最後までご覧ください!
学士ではミクロな視点でライフサイエンスを、修士ではマクロな視点で環境学を学ぶ。
生物多様性や気候変動の国際会議に参加し、ユースとして化石賞を受賞する。
本業で、日立製作所、環境省、中小企業コンサルとキャリアを進める中、複数のNPO活動にも尽力。
特定非営利活動法人 新しい公共のカタチtheFourth会員。
著書に「衡平な選択」などを日英で執筆。
現在は、絵本のNFTによるレバノン支援、全国ライブによるウイグル支援を進行中。
目次
Circular In-finityとは?
ーーー現在はどんな活動をされていますか?
Circular In-finityという任意団体を立ち上げて、「傍観者を演者に」をテーマに活動してます。
そのため、多様なつながりを大切に教育や雇用、地方創生、次世代の食、弱者救済などに取り組んでおります。
その他には、個人で出版活動も行っており、「衡平な選択」という気候変動をテーマにした小説を書きました。
ーーー具体的には、どのような活動を行っていますか?
例えば、就活支援では、「みんなのE³ちゃんねる」というYouTubeチャンネルを運営しています。
環境・国際・SDGsなどに携わっていた社会人が、自らの体験談を基にした動画でその思いを伝えています。
https://www.youtube.com/channel/UCajrxmjqn-iaquoU7fLskqw
ーーー様々な取り組みをされているのですね。多様なメンバーがいらっしゃるのですか?
理事・監事5人を中心に20人ほどに関わっていただいています。
それぞれのメンバーに専門性があるため、受ける案件によって関わるメンバーが変わりますね。
私一人では、このような多岐にわたる活動はできないため、メンバーにはとても感謝しています。
ーーー出版もしてるんですね。どんな本を書かれているのですか?
気候変動の問題を小説で書きました。
馴染みづらい気候変動の問題も小説にすれば、関心を持ってもらえるのではないかと考え執筆しました。
この本の帯は、尊敬する国立環境研究所の江守正多先生に書いていただき一生の宝物です。
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ーーー本業では、どのようなことをされていますか?
現在は、中小企業のコンサルティングの会社で、補助金業務をしています。
顧客や支社、グループ会社などが適切な補助金を使えるよう、幅広な調査業務を行い、同時に作業の自動化を模索しています。
やりたいことがない時に出会った環境問題
ーーー社会課題に関心を持った原体験やきっかけを教えてください。
大学時代に自分の人生をはじめて真剣に考える中で、たまたまITベンチャーのエコライターに受かったことがきっかけです。
高校2年生から3年生にかけて心身の調子が悪くなり、受験生にもかかわらず学校も塾も半分しか行けませんでした。
奇跡的に大学には合格したのですが、やりたいことがなく留年をしてしまいました。
それから、長期インターンの面接に何度も落ちる中で出会ったエコライターの仕事を通して、環境問題の深刻さとそれに対応する企業の不条理さに危機感を感じ、ライフワークとすることを決意しました。
ーーーエコライターの経験が関心を持ったきっかけなのですね。
ちょうどその頃に、ノーベル平和賞を受賞したアル・ゴアさんの、「私はこの年でようやくやるべきことを見つけた」という言葉に後押しされ、それから13年間環境問題を追いかけています。
このときは、まさか同時受賞した国連の組織、IPCCの委員の1人の平石尹彦先生に、その後とてもお世話になることはまったく予想できませんでした(笑)
大学院時代に参加したCOP16
大学院時代に参加したCOP16
ーーー学生時代に力を入れて取り組んだ社会的な活動はありますか?
大学院時代に活動した、Climate Youth Japan(CYJ)という団体です。
今や10年以上歴史があるユース団体で、ありがたいことに官公庁や公的機関からも声がかかるようになりました。
私は、1期生で、体制もお金もない中での活動で大変でしたが、今日まで団体を広げていて嬉しい限りです。
この団体で10年前のCOP16などに参加してました。
当時は、設立したばかりで、主な活動はCOP16への参加と帰国後の報告会です。
COP16では、環境大臣に声明文を渡したり、化石賞を代表して受賞していましたね。
COP16の議長のパトリシアが今は条約の事務局長に出世しており、時間の流れを感じます。
環境問題を軸にしたファーストキャリア
ーーーファーストキャリアはどのように決めましたか?
環境の世界に身を置きたいという気持ちはあったと思います。
もともとは、国家公務員を目指していたのですが、試験に落ちてしまいました。
どうしようか考える中で、日立製作所が大赤字からV字回復して、インフラ事業への選択と集中で改革をするところでした。
そこで、水インフラについてシステムから貢献し、人々の生活と水環境を支えたいと感じました。
ーーーソーシャルベンチャーへの就職は考えませんでしたか?
当時は、今よりもそういった企業が少なくあまり考えていませんでした。
また、外資系コンサルも一度考えましたが、環境問題に取り組める可能性が少なくやめましたね。
今の時代に新卒で就活をしたら、全然違う選択をしていたと思います。
転職の背景と環境省での日々
ーーー環境省への転職にはどのような思いがありましたか?
もともとClimate Youth Japanの活動などを通して、環境省の方とお話する機会が多く、自分も働いてみたいという思いを持っていました。
たまたま、国家公務員を目指す同僚がいたので、一緒に働きながら勉強を始めたのです。
そして、国家公務員試験に合格し環境省へ転職しました。
ーーー環境省ではどのようなお仕事をしていましたか?
ちょうど横浜に誘致したIPCCの総会のタイミングで、そのための準備や資金供与した環境研究を行う研究者のフォローアップなど多様な業務を行っていました。
1年間は霞が関を駆け回っていましたね。
しかし、激務により、1年で体調を壊してしまい休職をしました。
復職後は、霞ヶ関を離れて地方事務所になりました。
総合職の地方事務所には管理職で赴任することが通例な中で、私のポジションは係員だったため、霞ヶ関では味わえない出張を毎月繰り返し、数多くの現場を見れました。
ーーー環境省から現職への転職はどんな背景がありますか?
体調が回復しきらなかったこともあり、在宅勤務ができる職場を求めて転職を行いました。
この転職では、環境問題に関わるというよりは体調を考慮した転職ですね。
環境啓発はすでにやりつくした
環境啓発はすでにやりつくした
ーーー大切にしている考えや価値観)や、その考えをもった原体験があれば教えてください。
「傍観者を演者にする」ということを大切にしています。
私が大学院時代に環境啓発はすでにやりつくしたと言われており、伝えるだけではなく行動変容を起こせるかどうかが重要になっています。
そのため、社会にいる多様な人々を後押しするために、ネットワーキングとコラボによるインキュベーションのような取り組みを推し進めていきたいです。
今後のキャリアと理想の社会
ーーー社会課題解決における今後のキャリアと理想の社会を教えてください。
水先案内人になりたいですね。
最近は、VUCA時代なんて表現もありますが、社会問題は深刻化、広範化していくと考えています。
ビジネスにおいても顧客課題だけではなく、社会課題に対応する必要性が高くなると思うので、法や経済などのレギュレーションがより多様化、複雑化するでしょう。
実際に2022年の4月にはたくさんの法改正があります。
そんな環境で困ってる方に、道を照らせる存在になりたいです。
そのためにも、まずは専門性を身につけ、個人としての価値も高めていきたいです。
また、理想の社会は声をあげられる社会ですね。
サイレントマジョリティーでは、コミュニティや社会の最適解は見せかけの不適切なものとなってしまいます。
誰もが声をあげられ、周りがそれを拾って最適解を模索することが、持続可能な社会を築けると考えています。
社会課題の道を志す学生へメッセージ
ーーー最後に社会課題の道を志す学生へメッセージをお願いします。
やりたい仕事をできる人や第一志望の会社に入れる人はほんのわずかです。
また、20年くらいしか生きていないのにベストな選択をすることは難しいです。
まずはそこを理解してください。
その上で、常にベストを探し続けることが大切です。
100年時代と言われる中で勤める会社は1社だけではないと思います。
ファーストキャリアが第一志望ではなくても、長期的な戦略を考えてみて下さい。
長期的な思考で考えるためにも、先輩の話をたくさん聞いて頂けたらと思います。
特定非営利活動法人 新しい公共のカタチtheFourthでは、産学官の多様なアクターと地域課題に取り組めるので、是非遊びに来てください。

この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。
