テロ・紛争問題の抜本的な解決を目指し、河野さんは日々活動されています。
今回は、テロや紛争がない世界を創るために私たちができることや河野さんの今後の展望をお聞きしました。
読者へのメッセージも必見です!

プロフィール

河野智樹(かわのともき)さん
山形大学人文学部人間文化学科 国際文化学コース卒業。
アクセプト・インターナショナル広報・ファンドレイジング局長。
大手ITコンサルタント企業にてコンサルタント、新規事業開拓を担当。
前職の国際協力機構(JICA)ではラオス・カンボジアの保健・教育・平和構築分野などを担当し、ラオス国立大学工学部の無償事業の立ち上げなどを行う。
テロ・紛争解決分野へ従事したいという強い思いから、2020年4月より現職。

テロ・紛争がない世界を創りたい

ーーー活動を通して、どのような世界を創りたいとお考えですか?

地球上に同じ人間として生を受けた者同士が、武器を手に取ることなく、そして互いを傷つけることなく生きていくことのできる世界を創りたいです。

ざっくり言うと、テロや紛争がない世界を目指しています。

ーーーテロや紛争がない世界を創るために、私たちができることは何でしょうか?

まず、できることから考えるのではなく、やるべきことを考えることをして欲しいです。

テロや紛争のない世界を実現したいと本気で思い、それを本気で語るのであれば、まず行動に移すことです。

ただ、その行動を起こすにあたって、「自分に何ができるのだろう」「自分は何をしたいのだろう」ということではなく「何をすべきなんだろう」と考えてみてください。

何をすべきか向き合うことがまずは重要であり、そこに必要なスキルや経験を考えるのは向き合ってからで大丈夫です。

自分ができる・やりたいことをやって、それが究極的に自己満足で終わるのであればそれはテロ・紛争のない世界を作るために必要なことだったとは言えないと思います。

まずは自分が何をすべきなんだろうからはじめ、そこに必要な情報を探り、そして行動に移すことが最も重要だと思います。

ーーー今後どういったことに挑戦していきたいですか?

東京のみならず、広報活動の幅を全国に広めていきたいと考えます。

その上でまずは私の出身である福島で、アクセプト・インターナショナルを支えてくださる仲間を募っていきたいです。

私は、東京から離れるほど情報感度が低くなるイメージを持っています。

そのため、福島を始め東京以外の地域に自分が発信できる情報を持ち込み、テロや紛争を知っていいただきたいと考えています。

私自身、学生時代は福島で情報を発信することは意識していませんでした。

しかし、Facebookなどで繋がっている地元や大学の友人の中でも、興味を示す人がいるんですよね。

発信していくことで興味が広まっていく可能性はあるのだと感じます。

そのため、将来のことだけじゃなくて、自分が関わりある地域も活動の視野に入れると面白いのかなと思います。


読者へのメッセージ

ーーー読者への応援メッセージをお願いします。

これから国際協力に携わりたい、でも自分なんかができるのか?と思われている方々も多いかもしれません。

ただ、どんなに些細でもできることは必ずあります。

そして、自分何をすべきか、を考え続け、自分が何をしなければいけないのか徹底的に向き合って欲しいです。

私も片田舎で育ち、遊んでばかりの学生生活を送ってきたこともあり、自分に何ができるのかと自問自答し、葛藤した時期もありました。

しかし、自分には何もできないと決めつけるのはもったいないです。

それに、あなたに何ができるかは、あなただけの判断で下せるものではありません。

ただ、そこには「自分が何をすべきか」に向き合うことがまずは重要であり、そこに必要なスキルや経験を考えるのは向き合ってからでいいと思います。

ある有名な方の言葉をお借りします。

『本当に意味のある国際協力』とは自分がやりたいことをやって『自己満足にひたる』のでも、自分に専門性があることをやるのでもなく、『それ』が必要なことであれば、自分がどんなにやりたくないことでも実行し、専門性が必要ならそれを身につけていこうと努力していく『姿勢』を言うのである。

まずは、何が本当に必要なのかを自分なりに考えることを大切にしていただきたいと思います。


お知らせ(~1/31)

ーーークラウドファンディング挑戦中だと伺いました。プロジェクト内容をお教えいただきたいです。

我々は、2017年からソマリアのモガディシュの中央刑務所において、テロリストの方々を対象に社会復帰の支援(DRRプロジェクト)を行ってきました。

限りなく予算を切り詰めていますが、年3800万円規模のプロジェクトです。

今まで私たちは、事業の独立性・中立性・公平性を貫いてきました。

今後もそれらを貫きつつ、新規プログラムの費用や現地スタッフの安全を守る費用を確保すべく、クラウドファンディング( ~2021年1月31日21時まで)に挑戦しています。

人生をやり直したいと思うテロリストのために、ご支援よろしくお願いいたします。