留学したいけど、英語が苦手。

そのような悩みを持つ方も多いのではないでしょうか。

私も日本にいる時は英語があまり得意ではありませんでした。

例えば、大学受験では第一志望の大学に合格することができませんでした。その原因は苦手な英語を先延ばしにしていたからです。

しかし、大学に入ってからは海外の大学院に進学したいと思っていたので、英語を必死に勉強しました。

その結果、IELSTSで7.0を取り、現在はアメリカの大学院に留学しています。

今回は、私の経験をみなさんにお伝えし、英語への苦手意識を無くしていく方法を考えていきましょう。

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英語の勉強法・IELTS対策について

留学に必要な英語力を証明するために、TOEFLかIELTSの試験結果が求められると思います。

現在はどちらの試験も受け付ける大学が多いですが、どちらか片方のみを受け付ける大学もあります。

どちらの試験もListening、 Reading、 Writing、 Speakingの4技能を測る試験です。

以下で私がどのようにこの4技能を伸ばしたか解説します。

TOEFL iBTの場合、大学留学に必要なスコアは概ね61点以上、大学院留学に必要なスコアは81点以上です。

IELTSの場合、大学留学に必要な英語は概ね6.0以上、大学院に必要な英語は概ね 6.5以上です。

なお、一部の最難関大学ではそれ以上のスコアを求められることもありますので詳しくは志望大学の情報を確認してください。

また、両者の試験の詳細に関しては各試験の公式サイトをご参照ください。

TOEFL: TOEFLテスト

IELTS: IELTS 公式サイト|英検協会

 おすすめツール1: 参考書・過去問・単語集

まずは試験がどのようなものなのか、知らなければなりません。

そのためにまずは過去問や参考書を入手し、どのような問題が出るのか、どのように解けばいいのか知ることをお勧めします。

私はIELTSを受験しましたので、IELTSの過去問と参考書を1冊ずつ購入し、まずは1回解いてみました。

もちろんボロボロでしたが、それを通じて自身が伸ばさなければいけない部分を認識することができました。

さて、リーディングとリスニングは比較的対策がしやすい一方で、ライティングとスピーキングは対策がしづらく、鬼門だと思います。

私が行ったことは

  1. まずは採点基準や過去問に目を通す。これにより、自身がどのような対策をするべきか考えることができる。
  2. 一度書いてみたり、話してみたりする。
  3. 模範解答と回答と見比べてみる。
  4. (可能であれば)大学や高校の英語の先生など、英語が得意な人に相談したり、添削してもらったりする。
  5. 模範解答を読み込む。できれば繰り返し音読をして頭に回答を染み込ませる。このことで、文章の構成や表現方法などを覚える。
  6. 次の問題に進み、同じ工程を行う。
  7. 問題集の最後まで完了したら、最初に戻って同じ勉強を行う。

4番は人によっては難しい方もいるかもしれません。

その場合におすすめなのは、自身のスピーキングを録音したり、自身のライティングをパソコンなどに保存して、日にちをおいて添削してみることです。

このことで頭がフレッシュな状態で自身のアウトプットをより客観的に近い状態で確認することができます。

また、ライティングはGrammerlyというサイトが文章の文法チェックをしてくれるので活用するといいかもしれません。

おすすめツール2: 単語帳

私は語彙力がなかった方なので、単語の勉強には苦労しました。

私が使用したのは、Duo 3.0という単語帳で、この単語帳は1つの文で複数の単語を覚えるタイプなのでおすすめです。

【公式】DUO 3.0 (デュオ 3.0)| 超効率的に語彙力アップ!

ただし、試験にはより難易度の高い単語も出ることがあるので、試験対策の単語帳も併用するといいかもしれません。

なお、私個人としてはリーディングもリスニングも文脈から単語の意味を推測できることが多いので使っていません。

それよりも重要なのは、自身がライティングやスピーキングで利用できる語彙を増やすことだと思います。

そのために私が行ったのは、Duo3.0で出会った単語をライティングに入れてみたり、WordHippoという類語を調べられるウェブサイトでより難しい言い回しを調べたりすることです。

WordHippo

特に、間違いなく使うであろう表現を、より「アカデミック」に表現する方法を調べました。

例えば、For exampleではなく、to illustrate など日常生活ではあまり使わない表現もノートにまとめました。

なお、これはIELTSやTOEFLでは必須のスキルではありますが、大学院や日常生活においては必須のスキルではない(むしろマイナスに働くこともある)ことを強調しておきます。

これに関しては後ほど説明します。

おすすめツール3: BBC Learning English

BBC Learning Englishというアプリは英語の学習アプリです。

まず、イギリスBBCが出しているということもあり、信頼性が高いため、またIELTSはイギリス英語が多いので、このアプリを使いました。

使い方としては、

  • リスニングでイギリス英語に対応できるよう、聞いてみる。
  • より流暢な発音をするためにスピーカーの真似をして音読してみる。
  • 文法や単語など、スピーキングとライティングに必須のスキルを英語の説明を聞いて勉強する。

ことです。

特におすすめのプログラムは、The Grammar Gameshowと6 Minute Englishです。

どちらも短くトピックやプレゼンテーションも面白いのでおすすめです。

BBC Learning English – Course: The Grammar Gameshow / Unit 1

BBC Learning English – 6 Minute English

おすすめツール4: ニュースサイト(JapanTime, BBC など)

ここまでは純粋な英語力にフォーカスをしてきましたが、英語試験において必須のスキルがもう1つあります。

それは幅広い知識を応用することで、これはLRSW全てに共通することです。

まず、LRでは社会、歴史、科学など幅広いトピックの問題が出題されます。

もちろん全ての知識を網羅することは不可能ですが、もし問題文の背景を知っていれば大きなアドバンテージです。

また、SWでは自身の意見を具体的に話すことが求められます。

そのために良い勉強材料になるのは、ニュース記事です。

もちろんリーディング力を強化するという効果もありますが、記事を通じて世の中の出来事を少しでも知っている方が強みになると考えます

完璧なメディアはありませんが、信頼性の高い英語で書かれたメディアを選びましょう。

私の場合はJapan Timesという日本の英字新聞を購読していますが、他のメディアを含めて無料の記事も多くあるので、ご自身が気になるトピックを読むところから始めてみましょう。

また、家に中学・高校の歴史や科学の教科書などがあれば、ざっくりと読み返してみるのもおすすめです。

Googleのニュースサイト(たとえば設定を英国にするとGurdianやBBCなどのニュースが読めます。)

Google News

おすすめツール5: TED

上でお話ししたように、様々なトピックを知っていることが試験においては強みになります。

そのために私がお勧めする別のサイトはTEDです。

TEDは最先端の学者、活動家、企業の経営者などが講演する場で、講演動画が無料で配信されています。

講演も3分程度の短いものからあるので、まずは短い動画や日本語字幕のある動画からチャレンジしてみましょう。

もちろん、動画が時代の最先端を行く人たちの考えや世の中での出来事を知る良いきっかけになると思います。

しかし、私が推したいもう1つの点は「アカデミックな場でどういう単語や表現、さらにはプレゼンテーション方法が使われているのか」を知ることができる点です。

全て表現をメモする必要はありませんが、自身が使ってみたいと思った部分はノートに書き留めておくといいかもしれません。

TED


英検1級レベルでも悪戦苦闘した話

このような勉強の甲斐もあり、大学院の出願の前にIELTS 7.0を取得することができました。

しかし実際の現地の生活では大学の授業どころか日常会話でも悪戦苦闘することが多くありました。

ここからは私がどのような壁に当たったかをお伝えできればと思います。

その1: 話す速度が早い・アクセントがある

まず、話すスピードが英語の教材やテストよりもかなり速く、何を言っているのかわからないことが多くありました。

また、日本語にも大阪弁などの方言があるように英語にもその土地でよく使われる表現やアクセントがあったり、国によっても訛りがあって聞き取りにくかったりしました。

その2: 専門用語が飛び交う

大学院の授業では自身の専攻には深く関わるが、日常では全く使われないような単語があります。

例えばfragmentationという単語は生態学などでは頻出ですが、日常生活ではあまり使われません。

このように頻出なのに単語帳がカバーしていないような単語が出てくるたびに議論を見失うことがありました。

その3: スラングが飛び交う

英単語そのままの意味だと全く理解できないような英語があります。

例えば、”That’s the ticket”という英文は中学生でも訳せるかもしれませんが、日常会話では「それだ!」という意味です。

その4: ディスカッションで話すタイミングを見失う

議論中も非常に積極的な学生が多く、話をどんどん広げていく学生が多い印象です。

そのため、発言を遮ってしまうのが申し訳ないという感覚と、単純に自信がなかったため、議論で置いてけぼりになることがありました。


課題にどのように対応したか

その1: 必ず予習をしてから授業に臨む

当たり前ですが、必ず教科書を全て読み込んでから授業に臨むようにしました。

教科書の中でわからない単語があれば調べたり、授業中に教科書の内容を発言することで先生の印象をあげることができるので、教科書は必ず読みましょう。

その2: 日本語の文献で幅広い分野の基礎知識を得る

先ほど、アメリカの学生は話をどんどん広げていく人が多いという話をしました。

それに対応するためには自分の知識を関連付けながら広げるということが重要だと思います。

例えば、授業中に「アメリカの格差社会」というテーマで議論することになったとしたら、「アメリカの社会と比べて、日本の社会と比べてどうなのか」等、発言してみてはどうでしょうか。

その3: ディスカッションで1番最初に発言する

これは私が日本の大学に通っていた際の教授から聞いたアドバイスなのですが、議論が始まったらすぐに自分の意見を言うのが一番ハードルが低いそうです。

実際に私もそう思いますし、何より「1回も発言していない」ということがなくなるのでおすすめです。

教授によっては議論トピックを事前に共有してくれる人も多いので、あらかじめ目を通したり、教科書や参考文献を読んで自分はどう思ったかをメモしておくと良いと思います。

4-5: Plain Englishを使う

Plain Englishとは、誰でもわかりやすい英語です。

例えば、レベルの高い語彙は言い換える、ライティングで1文あたり20単語は越えないようにするなどです。

具体的にはライティングの勉強をしている人で”ought to”という単語を”should”の代わりに使おうとしている人がいるかもしれません。

しかし、この言い換えによって単語数が増えますし、より日常の英語とは程遠い単語を使うことになります。

実際私は、アメリカに留学した1年半でought to という単語に出会ったことがありません。

英語を使う目的は相手に分かりやすく伝えることなので、なるべくプレインイングリッシュを使うようにしましょう。

プレインイングリッシュとはabout plain English 

その4: 日本人でネイティブでないことを伝える

日本生まれ日本育ちの人間が、アメリカ生まれアメリカ育ちの人よりも良い英語力を持っている可能性はほとんどありません。

このことは恥ずかしいことでもなんでもなく当然のことです。

そのため自分の経験上、「自分はまだ英語を勉強している途中だ」と伝えた方が良いです。

その方が、ゆっくり話してくれたり、言い換えてくれたり、また日本はどうなの?と話を振ってくれたりします。

その5: 人が集まるところに行く

学部や友人のパーティーにはできる限り参加するようにしています。

なぜなら新しい人と出会えたり、その人から新しいことを知れたりするからです。

もちろん、違法薬物などには十分注意する必要がありますが、私は一度も勧められたことはないので過度に恐れる必要はないと思います。

その6: 日常会話でよく使われる英語を覚える

先ほど、スラングを覚えるのが難しいという話をしましたが、日常会話用の単語帳を読んでみるといいかもしれません。

ただ覚える量には限界があるので、ケースバイケースで文脈から推測するか、思い切って「どういう意味?」と聞く方が多いです。


さいごに

私が今1番感じるのは試験でよい点数をとることイコール留学先の英語についていける、ということではないということです。

むしろ、上でお伝えしたように試験と現実のギャップはとても大きいと感じました。

ですので、試験で良い点数をとるという目標よりも抽象的にはなりますが、「的確なコミュニケーションをとる」という視点に重きを置けばよかったと思っています。

皆さんが留学に向けて良い一歩を踏み出せるよう、応援しています。

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