地域を元気にする仕事がしたい」「都市部ではなく、地方で価値を生み出す仕事をしたい」——そんな思いを持つあなたに向けた記事です。
人口減少・過疎化・産業衰退という複合的な課題を抱える地方に対して、外部の人材が関わることで新たな価値を生み出す「地方創生」という分野。
近年は移住・副業・リモートワークの普及により、都市に住みながら地方の課題に関わる選択肢も大きく広がっています。
この記事では、地方創生に関わるキャリアの全体像・主な活躍領域・求められるスキル・キャリアパスを解説します。
目次
地方創生を仕事にするとはどういうことか
地方創生キャリアは、「地域に関わる組織に所属する」だけではありません。
地方自治体・NPO・民間企業・地域おこし協力隊・起業——関わり方は多様で、都市に住みながら地方の課題に取り組む選択肢も増えています。
地方創生の核心は「外部の視点と地域の文脈の掛け合わせ」です。
外部からの知識・資本・人材を持ち込みながら、地域の人々と協力して課題を解決できる人材が、今最も求められています。
地方創生が注目される背景
日本の地方では、2040年までに全市町村の約半数が「消滅可能性都市」になるとも言われています。
この危機的な状況を変えようと、政府は地域おこし協力隊・ふるさと副業・デジタル田園都市国家構想など、多様な政策を推進しています。
「地方の課題を解決することが、日本の未来を変える」という視点で、多くの若者がこの分野に関心を持ち始めています。地方創生に取り組む企業についても参考にしてください。
地方創生キャリアの主な活躍領域
地方創生キャリアとして活躍できる主な領域について解説します。
地方自治体・行政
地方自治体の政策立案・地域活性化事業の運営・移住促進・産業振興など、行政の立場から地域課題に関わります。
国家公務員試験・地方公務員試験を経て入庁するルートが一般的ですが、民間人材を任期付きで採用する「地域活性化起業人」制度を活用した入り口もあります。
「制度をつくる側から地方を変えたい」という方に向いたキャリアです。
地域おこし協力隊
総務省が推進する制度で、都市部から地方に移住し、地域の課題解決や活性化活動に従事する仕組みです。
任期は最長3年で、活動後に地域に定住・起業するケースも多くあります。
農業・観光・地域ブランディング・コミュニティ運営など、地域の実情に応じた多様なミッションがあります。
詳しくは「地域おこし協力隊とは」の記事で解説しています。
地域密着型の民間企業
観光業・農林業・食品加工・地域メディア・地方不動産など、地域に根ざした産業での仕事です。
ソウルドアウト・Rennovater・株式会社ホープなど、地方創生をビジネスとして展開する企業も増えています。
地域の魅力を外部に発信し、関係人口・移住者を増やす「地域プロデューサー」的な役割を担う人材が重宝されます。
コンサルティング・シンクタンク
地域活性化・まちづくり・観光振興・産業振興などのテーマで、自治体や地域企業に対してコンサルティングを行います。
大手コンサルティングファームから地域特化の小規模事務所まで幅広く、地域の課題を外部の知見で解決する役割を担います。
都市部に居住しながら地方の課題に関わる「リモート型地方創生」もこの形態から始めやすいです。
地域×テクノロジー(RegTech・AgriTech)
スマート農業・デジタル行政・地域SNS・観光DXなど、テクノロジーで地方創生課題を解くスタートアップ・企業での仕事です。
エンジニア・データアナリスト・UIデザイナーなど、デジタル人材としての専門性を地方課題に活かせます。
「テクノロジースキルを地域の役に立てたい」という方に特に向いた領域です。
NPO・ソーシャルビジネス
過疎地域の子ども支援・高齢者ケア・空き家活用・移住支援など、社会課題の解決を目的としたNPO・ソーシャルビジネスでの活動です。
営利よりも課題解決のインパクトを優先しながら、地域に深く根ざした活動ができます。
地方創生に取り組む企業3選
地方創生に取り組む企業を3社紹介します。
ソウルドアウト株式会社
ソウルドアウトは、地方を含む日本全国の中小・ベンチャー企業の成長をデジタルマーケティング、ソフトウェア開発、メディア制作・運営、DXの領域で支援しています。
地域の魅力ある企業の発展へ貢献や行政との取組みによる地域貢献を通して、地方の雇用創出や若者のUターン実現などを行っています。
Rennovater株式会社
Rennovater株式会社は、一般的な賃貸市場では家を借りることが難しい単身高齢者や外国人、生活保護世帯等(以下、住宅確保困難者)に良質な住居を低賃料で提供している社会的企業です。
空き家等の築古物件を低価格で取得・再生させることで、保証人なしで低廉な家賃の賃貸物件を提供。住宅確保困難者と空き家問題の2つの社会問題をハイブリッドに解決しています。
株式会社ホープ
株式会社ホープは、「自治体を通じて人々に新たな価値を提供し、会社及び従業員の成長を追求する」という理念をもとに、様々な手段を用いて、自治体の財源確保や経費削減、官民連携の促進などの課題解決を行っています。
現在は、広告事業・エネルギー事業・メディア事業の3つを行っています。
〇地域関連
・地方創生に取り組む企業10選!
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地方創生に求められるスキル
地方創生キャリアで必要とされるスキルについて解説します。
地域コミュニティへの共感力・関係構築力
地方創生の仕事は、地域の人々との信頼関係が土台です。
外部から「変えにきた人」ではなく、「一緒に考える人」として受け入れられるためのコミュニティ設計力・コミュニケーション力が不可欠です。
「すぐに結果を出そうとしない」姿勢が、地域での長期的な関係構築につながります。
企画力・プロジェクトマネジメント力
地域の資源を発掘し、価値ある企画として形にする力と、行政・住民・企業など多様な関係者を巻き込んでプロジェクトを動かす力が求められます。
「ゼロから地域の仕組みをつくる」場面が多いため、主体性と実行力が特に重要です。
ビジネス設計力(収益モデルの構築)
地方創生の取り組みを継続させるためには、補助金依存から脱した収益モデルの設計が重要です。
観光収益・農産品のECブランディング・関係人口マネタイズなど、地域資源をビジネスに転換する発想が求められます。
デジタルスキル
情報発信(SNS・WEBメディア)・データ分析・DXツール活用など、デジタルスキルがあると地方創生の現場でも重宝されます。
「地域の魅力を発信できる人材」は、どんな地域でも歓迎されます。
地方創生キャリアのロードマップ
地方創生キャリアのロードマップについて、新卒・転職それぞれの入り口を解説します。
新卒から入るルート
地方公務員・地域特化のコンサルティングファーム・農業系ベンチャー・地域おこし協力隊への直接応募などが選択肢です。
インターンや移住体験プログラムで事前に地域と接点を持つことが、就職活動で大きな差になります。
「まず地域を体感してから決める」という順序がおすすめです。
転職・キャリアシフトで入るルート
都市部でビジネス経験を積んだ後、地方創生分野に転身するパターンです。
マーケティング・営業・IT・ファイナンスなどの経験は、地方でのビジネス課題解決に直接活かせます。
「ふるさと副業」「地域おこし企業人」など、フルタイム移住でなくても関われる制度も活用できます。
まとめ
地方創生を仕事にする方法は、移住・副業・リモート支援など多様です。
地域に関わるキャリアは、「お金より意味」を重視する時代の流れにも合致しており、自分らしい仕事のあり方を求める方に向いています。
まずは関心のある地域のイベント・移住フェア・地域おこし協力隊の募集情報から、一歩踏み出してみてください。
「地域と出会う」ことが、地方創生キャリアのすべての出発点です。 → 関連記事:社会課題ごとのキャリアロードマップまとめ
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この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。
