ヒュッゲ(Hygge)とは、デンマーク語で「心地良さ」や「居心地の良さ」を意味する言葉です。
この言葉は、デンマークや北欧のライフスタイルに深く根ざしており、寒い冬でも温かく幸せを感じるための方法として多くの人々に知られています。
ヒュッゲは単なるデザインスタイルやインテリアのトレンドに留まらず、人々が日常生活で実践する哲学でもあります。
この記事では、ヒュッゲの起源と歴史、その実践方法、おすすめのアイテムについて詳しく掘り下げていきます。
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目次
ヒュッゲとは?
ヒュッゲはデンマーク語で「居心地がいい空間」や「楽しい時間」といった意味を持ち、デンマーク人が持っているライフスタイルや考え方を表しています。
具体的には、お金やブランド品などから得られる物質的な満足ではなく、人とのつながりやリラックスした時間などから得られる精神的な満足を大切にした価値観のことをいいます。
デンマークは世界幸福度ランキング(2020年度)で第2位の国になっており、デンマーク外務省は同国の幸福度が高い理由の1つに、デンマーク人がヒュッゲの習慣を持っていることを挙げています。
【参考】
Country Living 「What is Hygge?」
デンマーク外務省 「What is hygge」
世界幸福度ランキング2020
ヒュッゲの起源と歴史
ヒュッゲの起源と歴史について解説します。
2-1ヒュッゲの起源
ヒュッゲの起源について解説します。
ヒュッゲは18世紀末に初めてデンマーク語の文章に登場しました。
ノルウェー語で「慰める、元気づける」という動詞を起源としており、19〜20世紀の間にデンマーク人のライフスタイルや価値観として根付いていきました。
2-2ヒュッゲの歴史
ヒュッゲの歴史について解説します。
ヒュッゲという言葉は、もともと他者との信頼関係を表現していました。しかし、20世紀後半から世界中に知られるようになる過程で、一人で行う行為としてのヒュッゲが広がっていきます。
21世紀になると北欧以外の国でも将来への不安、先行きの不透明さといった社会背景から、ヒュッゲが注目されるようになりました。2016年度には、イギリスの流行語大賞の最有力候補に残り、その後アメリカでも国内情勢の不安をきっかけにヒュッゲブームとなりました。
【参考】
(2011,Linnet) MONEY CAN’T BUY ME HYGGE
デンマーク外務省 「What is hygge」
Newsweek 日本版 欧米でブームの「ヒュッゲ」で日本人も幸せになれる?
ヒュッゲは空間が大切!どんな空間がいい?
ヒュッゲでは、自分たちが暮らしている空間を整えて心の充足感を満たすことが大切です。
ヒュッゲを実践している人たちは無駄な装飾を嫌い、シンプルで木のぬくもりを感じる素材を使うことが多いです。愛着があるものを置くと、さらに心地よい空間になります。
ただし、ヒュッゲを実践するための空間は正解があるわけではないので、自分が心地よく過ごせる空間を作ることができれば問題ありません。
【参考】
一般社団法人メディカル・フィットネス協会 幸福を科学する その1
ヒュッゲのやり方とは?
この章では、ヒュッゲのやり方を紹介します。
ヒュッゲを上手に生活に取り入れるためには、日常で小さな幸せを感じる習慣を作ることが大切です。
例えば、以下のようなことが挙げられます。
- フィーカ(ティータイム)
- ゆったりと風呂に入る
- 自然に触れる時間をつくる
フィーカ(ティータイム)
北欧ではフィーカという文化があり、コーヒーや焼き菓子をたしなみます。
お気に入りの空間でティータイムを行うことで、リラクゼーション効果が高まります。
また、友人とプライベートや仕事に関する近況報告をしたり、雑談をしたりすることでストレス軽減の効果を期待できるという研究結果もあります。
ゆったりと風呂に入る
時間をかけてゆっくりとお風呂に入ることで、ストレス軽減につながります。
38〜40度のぬるま湯で20分程度入浴すると、副交感神経を刺激する効果が見込め、リラックス作用をもたらすのでおすすめです。
自然に触れる時間をつくる
普段から自然に触れていると、自律神経が整いやすく気持ちも上向きになります。
週末に自然に出向いてゆっくりする時間を取れると良いでしょう。
なかなか自然に触れ合う時間が取れない人は、家の中に植栽を置くだけでもリラックス効果が見込めます。
【参考】
リポビタンD 入浴の効果が疲れがとれる! 正しい入浴法とは?
(矢嶋 2016) ハーブ茶摂取におけるストレス緩和効果の検証:実験室パラダイムを用いて
長田典子 ストレス要因とアロマオイルの心理的効果の実証実験
日本経済新聞 友人との会話、1日に1回でも幸福度高まる 米研究
ヒュッゲにおすすめのアイテム紹介
ヒュッゲな時間を過ごすためには、お気に入りのアイテムを持つのがおすすめです。
今回は本場デンマークでも使われる、ヒュッゲに必須のアイテムを紹介します。
- アロマキャンドル
- ペンダントライト
- 北欧雑貨
アロマキャンドル
就寝前にアロマキャンドルを使うことで、リラックス効果が期待できます。
なぜなら、炎がもつゆらぎは、川のせせらぎやそよ風に似たような自然現象に見られるものであるためです。
また、お気に入りの香りを嗅ぐことで心地よい時間を過ごすことができます。
ペンダントライト
部屋の照明も空間づくりにおける大事な要素です。
ヒュッゲな時間を過ごしたい方におすすめなのが、ペンダントライト。
コードで吊り下げるタイプの照明で、インテリアのアクセントにもなりリラックスできる空間になります。
北欧雑貨
自分のお気に入りの道具を揃えると、気持ちが上向きます。
北欧雑貨は食器や置物など、かわいらしいデザインのものが多いのでおすすめです。
最近は北欧雑貨の輸入品を国内で購入することもできるので、あなたのお気に入りの雑貨を見つけてみてください。
まとめ
今回はデンマーク語で、「居心地がいい空間」や「楽しい時間」といった意味を持つ、ヒュッゲについて取り上げました。
現代社会は様々な不安やストレスを抱えやすくなっています。
ヒュッゲの価値観を知り、記事で紹介した内容を日常に取り入れてみることで、日々の不安やストレスを少しは解消できるかもしれません。
皆さんが幸せな日々を送るために、できるところから始めてみてください!
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この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。