今回は、大学に通いながら、株式会社Perma Futureの代表を務める池田 航介さんにインタビューしました。
エコビレッジと呼ばれるコミュニティの方々と協力して、環境を考慮した製品開発をされています。
これまでの経験と今後のビジョンを伺い、環境問題への思いに迫ります!
関連記事:エコビレッジとは?4つの特徴と世界・日本の事例を紹介
明治大学に通いながら株式会社Perma Futureの代表を務める。
大学時代、様々な地域を巡り、エコビレッジと出会い環境問題に取り組む。
大学1年生の時に子ども食堂を開設。
その後、株式会社Perme Futureを創設し、サステナブルな食品ブランドEARTH MINDを広げている。
2022年に北海道大学大学院環境科学院へ入学予定。
現在の活動
ーーー現在はどんな活動をされていますか?
株式会社Perma Futureの代表をしており、環境と経済と幸せの循環する社会の実現を理念に掲げています。
Perma Futureでは、「あなたと地球を美しくする健康茶EARTH MIND」という健康茶ブランドを立ち上げ、販売しています。
ーーー健康茶について詳しく教えてください。
人々が普段の暮らしの中で、地球視点を持ち、身近な繋がりに気づく空間を広げていきたいとの思いがあり、このブランドを立ち上げました。
お茶の製造は、自給自足で限りなく環境負荷の低い暮らしをしている、エコビレッジと呼ばれるコミュニティに住んでいる方々と協力しています。
そして、とことん地球環境に配慮した形で生産するため、大量生産はしていません。
お茶の種類には、福み茶と女神茶の2種類があり、どちらも7種類の葉がブレンドされています。
福み茶は、まろやかなほうじ茶ブレンドで、いちじくの葉や、よもぎの香りがします。
一方で女神茶は、美容・美肌効果が強いお茶になっており、酸味があってさっぱりとした味です。
エコビレッジとは??
ーーーそもそもエコビレッジとはどのような村ですか?
エコビレッジとは、環境に負荷の少ない持続的な暮らしを追求し、デザインされた小規模な地域・コミュニティです。
住人は互いに支え合い、可能な限りの自給自足を目指し、独立した経済圏を築いています。
このようなエコビレッジは、世界中で広まり、15,000箇所以上あると言われています。
関連記事:エコビレッジとは?4つの特徴と世界・日本の事例を紹介
ーーー池田さんがエコビレッジに関心を持ったきっかけを教えてください。
私が大学2年生の時にいろいろな農家さんを巡る旅をしており、熊本にあるエコビレッジのサイハテを紹介されたことが1番最初のきっかけです。
当時私は、農業は「汚い・きつい・儲からない」というイメージで、農業の魅力が分かりませんでした。
しかし、エコビレッジの農は、お金や利益を追求する「生業」としての農ではなく、「暮らし」としての農でした。
そこでの暮らしを大切にしているからこそ地球や身体にとことん寄り添うことができ、農薬や化学肥料は一切使用せず、生産することができていました。
エコビレッジに住む人の農への向き合い方、生き方を知り、農業への印象が変わり、様々なエコビレッジを巡るようになりました。
母親の死を経て変わった思い
ーーー社会課題に関心を持った原体験やきっかけを教えてください。
中学1年生の時に、母親が病気で亡くなったことです。
その時に、身近な人にたくさんお世話になり、どうすれば恩返しができるかを考え始めました。
父親が江戸時代から続く野菜の卸業会社を営んでおり、恩返しをするためにも父親の会社を継ごうと決心したタイミングでもあります。
継いで会社をただ大きくすることは、本当の親孝行や恩返しには繋がらないと思い、社会にどんな価値を提供し、どんな社会を作っていくのかが大切だと思いました。
それから、自分のやりたいことを考え、今はエコビレッジに目を向けています。
ーーー自分のやりたいことを考える中でどのような行動をしましたか?
スリランカなど、色々なところでホームステイやボランティアをしていました。
長野県の限界集落にある、障がい者しかいない村にも行きましたね。
世話する人、世話される人の境界がない、ある種エコビレッジみたいな村です。
あとは、オランダでサーキュラーエコノミーの会社を色々視察しに行ったことも、大きな経験です。
ーーーその中でも特に印象が強かったことや、今の考えに影響を与えたことはなんですか?
スリランカでホームステイしたことですね。
言語が違い、何を言っているのか分からなかったのですが、2週間経って帰国する頃には、何を言おうとしているか分かるようになりました。
離れる時には、お父さんもお母さんも弟もすごい泣いてくれて。
スリランカは、物質的な豊かさはないけれどすごく心が豊かだと感じました。
彼らに出会って、本当の幸せを考えました。
ーーー学生時代に力を入れて取り組んだ社会的な活動はありますか?
今も学生なので、1番力を入れているのは、今の会社Perma Futureです。
過去には、子ども食堂を立ち上げていました。
立ち上げた背景には、私がひとり親世帯ということもあり、ひとり親世帯の子どもに対して何かしたいと思ったことがあります。
この活動で苦労したことは資金集めです。
政府に助成金を申請していたのですが、子ども食堂では1食を安く売っているからそれでは賄えず、私のポケットマネーが無くなるばかりでした
そこで持続性の無さを感じ、その後フードロスレストランを開き、その利益を子ども食堂に回す形で経営をしていました。
エコフードシステムの構築を目指して
この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。