今回は株式会社ライフ&ワークの倉増 京平さんにお話を伺いました。

倉増さんはパラレルワーカーとして、起業家の伴走支援や大手企業の新規事業創出支援などの活動をされています。

第一弾では、現在の活動のうちの一つである起業家伴走支援についてお伝えします。

プロフィール

倉増 京平(くらまし きょうへい)
高校卒業後、進学を口実に上京するも受験失敗。新聞配達員、ホテルマン、英会話教材セールス、駅でのお弁当販売員、人材派遣の営業、ITベンチャー営業など様々な職を転々とし紆余曲折の末2002年 電通グループ企業(現社名 電通isobar)に入社、ようやく定職に就く。
2009年心臓病を患い人生の転機を迎える。その後、様々な社会情勢の変化の中で「会社の仕事だけしてる場合ではない」と複業活動を始める。
現在はティネクト株式会社(コンテンツマーケティング)の取締役、BASE Q(新規事業創出支援)の活動、一般社団法人Work Design Labの理事、株式会社ライフ&ワーク(夫婦カンパニー)代表などパラレルに活動している。挑戦者を応援するのが人生ミッション。1979年生まれ、二児の父。

現在の活動

ーーー現在どのような活動をされていますか。

パラレルワーカーとして様々な活動を行っています。

まず、メインの活動は「ティネクト株式会社」というベンチャー企業での活動です

集客に困っている企業のためのマーケティング支援や、売上拡大を目指すEC事業者のコンサルティング、「Books&Apps」というビジネスパーソン向けのウェブメディア運営を行っています。

また、別の取り組みとして、大手企業の新規事業創出プログラム「BASE Q」でも活動しています。

この中で私は伴走コンサルタントという役割で、共に考えながらアイデアを出していくなど、新規事業の担当者に寄り添うことをしています。

次に、夫婦で活動している「株式会社ライフ&ワーク」です。

これは自分で立ち上げた会社ですが、地方企業のマーケティング支援や起業家の伴走支援、キャリア(生き方)に悩むビジネスパーソンのコーチングを行っています。

その他にも、一般社団法人Work Design Labの活動で、首都圏ワーカーと地方自治体/地方企業をつなぐ取り組みを行なっています。


相手をサポートするとは

ーーー色々な活動をされていますが、起業家の伴走支援に興味を持ちました。こちらはどのような活動内容ですか。

起業家が得意としていない部分を、自分の得意なことでサポートします。

プロダクト開発に長けている人ほど、ものを作る力はあるけど、それを広める力がなかったりするんですよね。

私は広告会社で長年マーケティングの仕事をしてきた経験があるので、商品・サービスとお客さんが出会うまでの道筋を作ることができます。

起業家が生み出した商品・サービスについて、「誰がターゲットなのか」「どんな課題を抱えているのか」を考えます。

そして広告やコンテンツなどを活用して、商品・サービスとターゲットとの出会いを演出するのです。

人を支援するとき、相手の困っている領域において、明らかに自分の方が得意なことでないと鮮やかに支援できません。

相手が困っていることに対して、自分の強みや得意なことで支援することで、初めて感謝されるのです。


挑戦者を応援するのが人生ミッション

ーーー将来のビジョンとして、「社会課題の解決に取り組むチャレンジャーを支援し続けていきたい」と掲げていらっしゃいますが理由をお聞きしたいです。

まず、誰もが「そんなのできっこない」と思っていることに対して果敢に挑戦する姿勢は純粋にかっこいいと思えるからです。

私がチャレンジャーを支援する条件が三つあります。

まずチャレンジャーに夢があること。

次にその夢がワクワクする世界だと感じられること。

私にとってワクワクする世界とは、弱者と思われている人が強いとされている立場の人に逆転する世界です。

最後に、リーダーの苦手領域が僕にとっての得意領域であることです。

この3点が重なる時、リーダーに伴走することを決意します。


最大の社会課題は『無関心』

ーーー社会課題の解決についてはどのような定義をご自身ではされていますか?

社会課題解決というのは、「本当はこうありたいな」「こういう世界だったらいいのにな」と思っているが、現状はそうなっていない。このギャップを埋めることだと思っています。

そもそも、私が考える最大の社会課題は『人々の社会問題に対する無関心』だと考えています。

では、なぜみんな社会問題に対して無関心なんだろうか?を考えると、自分のことで精一杯で 自分以外のことに目を配る余裕がないから、なんですよね。

では、なぜ余裕がないのか?といえば、様々な制約によって縛られているからではないか、という仮説を持っています。

その様々な制約の中には「場所的制約」や「時間的制約」「社会常識」というものがあります。

これらの制約や常識から解放されると、人間は心に余裕ができます。

そうすると、身近なところに問題があったときに、気になるから解決に向けてサポートしたいなと思うわけです。

例えば、コロナ禍の前はみんな会社に行くのが当たり前でした。

その中で、親の介護で家を空けられないけど、仕方なく時間かけて通勤する人などがいました。

でもこんなにIT・ICTツールが普及してどこでも仕事できる時代に、わざわざ会社に行くというのは、場所的、時間的にも制約されているわけですね。

それを現在リモートワークが解放してくれています。

そのようにして人間が本来ありたい姿になっていれば、社会問題に目を向ける余裕を持つ人が増えてきて、実はかなりの社会問題が解決できるのではないかと思っています。

私は現在、友人へのタイムマネジメント・コーチもしていて、彼らの時間的制約からの解放をサポートする取り組みを行なっています。

ーーー次回予告

次回は、闘病時のお話や起業家伴走をしている理由についてお伝えします。

お楽しみに!!

闘病を経て、残された時間を有意義に#02〜株式会社ライフ&ワーク 倉増 京平さん

ライタープロフィール

石井 瑠璃子(いしい るりこ)
津田塾大学 多文化・国際協力学科
興味分野は韓国の若者、非婚意識、ジェンダー
Twitter:@rrmaaaru39