世界のリーダーが一同に集まり社会的問題やSDGsなど、さまざまな問題について話し合われる、世界経済フォーラム(WEF)が開催するダボス会議を聞いたことのあるという方も多いのではないでしょうか。
とはいえ、会議の内容やどんな人が参加しているのかについて知らないという方も多いはずです。
そこで本記事では、ダボス会議の内容や参加資格、歴史、テーマなどについて詳しく解説します。
総合的に知りたいという方はぜひ最後まで読んでみてください。
※【企業様向け】環境問題への取り組みをPRしませんか?
掲載を希望する企業様はこちら
目次
ダボス会議とは?
ダボス会議とは、国際連盟本部が位置するスイス・ジュネーブを拠点に活動する非営利財団「世界経済フォーラム(WEF)」が、同じくスイスのダボスという場所にて開催する年次総会です。
世界経済フォーラムが設立された1971年から毎年1月に開催されているという長い歴史を持っています。
ここでは、世界のリーダー有識者が一同に集まり、各年に世界的に問題視されている課題を解決することを目的に議論されます。
参加資格は?ダボス会議にはどんな人が参加できる?
ダボス会議には、世界的に有名な政治家や元首相、民間企業のトップ、各団体のリーダーなど、さまざまな豪華メンバーが参加します。
参加資格は、基本的には世界経済フォーラムからの招待となりますが、例外的に世界経済フォーラムが連携している団体の会員になることで参加できる可能性もあるのです。
日本人の参加者に関しても毎年メンバーは異なりますが、2023年に開催されたときには西村経産相、河野デジタル担当相、サントリーの新浪社長などが日本から100人ほど参加したと言われています。
ダボス会議の歴史
ダボス会議は1971年に世界経済フォーラムの現会長でもあるクラウス・シュワブ氏によって「ヨーロッパ経済フォーラム」が設立され、会議が開催されたことが始まりです。
そこから1973年まではヨーロッパを中心としたビジネスリーダーを招待しての開催でしたが、固定相場制の崩壊と第4次中東戦争などの影響もあり、テーマが経営から経済・社会の諸問題へと変化したことから、1974年からは各国の政治的リーダーを積極的に招待するようになりました。
その後、1987年には世界経済フォーラムへと名称を変更し、今のダボス会議に至ります。
ダボス会議のテーマは?
ダボス会議のテーマを解説します。
2022年のダボス会議のテーマ
コロナ禍の影響で2年ぶりに対面で開催された2022年のダボス会議では、新型コロナウイルスやウクライナ侵攻などの世界的問題が議題の中心となりました。
参考:World Economic Forum Annual Meeting 2022
2023年のダボス会議のテーマ
直近に開催された2023年ダボス会議では、世界的なインフレや継続して問題視されているウクライナ侵攻などが中心となって議論されました。
このようにさまざまなテーマが議論されていますが、それらを解決するために、世界中の社会と経済、金融などのさまざまなシステムを見直して刷新する「グレートリセット」を行う必要があると発表したことも大きな話題になっています。
グレートリセットについては以下のURLで詳しく解説しています。
≫グレートリセットとは?意味や何が変わるかをわかりやすく解説!
参考:World Economic Forum Annual Meeting 2023
なぜダボス会議が注目されているのか
ダボス会議は、多くの歴史を動かしてきたという実績があることや、世界的に大きな影響力を持つ政治家や著名人などが参加するため、世界中から注目されているのです。
例えば、1988年に戦争間近まで関係が悪化していたギリシャとトルコの首相がダボス会議で話し合ったことで戦争を回避したことや、世界的に取り組まれているSDGsについても話し合われています。
このように、世界に大きな影響を与えることが注目される理由のひとつなのです。
WEFとダボス会議の今後
「無駄なおしゃべりの場」や「金持ちクラブ」と批判されることも多いですが、今後もダボス会議は毎年1月に開催されることが予想できます。
というのも、世界中では毎年違った課題が挙げられ、議題となる問題がなくなることはありえないからです。
今後も、インフレ対策、ウクライナ情勢、環境問題、グレートリセットなど、さまざまな課題がテーマに話し合われることが予想できます。
ダボス会議とSDGsとの関係
SDGsは2015年の国連サミットにて採択された国際目標ですが、注目度を高めたきっかけが2017年のダボス会議で取り上げられたことです。
ここではSDGsに企業が取り組むことによる経済利益や雇用問題の解決などのメリットや、取り組まなかった場合のリスクなど、総合的な調査結果が報告されました。
その後も、ダボス会議ではSDGsに関係するテーマを定期的に取り上げ挙げられているため、ダボス会議とSDGsには深い関係性があるのです。
関連記事
≫レポートで書きやすいSDGsのテーマ10選!テーマの選び方や参考になる調査を解説
【企業様向け】環境問題への取り組みをPRしませんか?
この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。