SDGsは、国連が定める国際的な目標で、2030年までに達成を目指しています。

貧困の解決や持続可能性な社会の実現、平和と公正を全ての人になど壮大な目標が含まれています。

この記事では、SDGsの基本的な解説から、レポート作成におけるテーマの選び方、おすすめのテーマ、そして参考になる調査結果まで解説します。

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そもそもSDGsとは?

SDGs(Sustainable Development Goals)とは、”持続可能な開発目標”という意味があり、2015年9月に開催された国連サミットにて加盟国の全会一致で採択された国際目標です。

2030年までに持続可能でよりよい世界を目指すため、17のゴールおよび169のターゲットから構成されています。

参照:外務省「SDGsとは?」

SDGsとは 生まれた背景と私たちができること


レポートで書きやすいSDGsのテーマの選び方は?

レポートで書きやすいSDGsのテーマの選び方を3つ紹介します。

自分が住んでいる場所の社会問題

自分が住んでいる場所の社会問題は選びやすく、調査などもしやすいためオススメです。

COCOCOLOREARTHでは各都道府県の社会問題を解説しています。

気になる都道府県の記事をご覧ください。

北海道・東北
北海道(札幌市青森県 岩手県 宮城県(仙台市秋田県 山形県 福島県
関東    
東京都 神奈川県(横浜市,川崎市,相模原市埼玉県(さいたま市千葉県(千葉市茨城県 栃木県 群馬
北陸・甲信越
新潟県(新潟市富山県 石川県 福井県 山梨県 長野県
東海 
愛知県(名古屋市岐阜県 静岡県(静岡市,浜松市三重県
近畿    
大阪府(大阪市,堺市兵庫県(神戸市京都府(京都市滋賀県 奈良県 和歌山県
中国・四国 
鳥取県 島根県 岡山県(岡山市広島県(広島市山口県 徳島県 香川県 愛媛県 高知県
九州・沖縄 
福岡県(福岡市,北九州市佐賀県 長崎県 熊本県(熊本市大分県 宮崎県 鹿児島県 沖縄県

関心が高く持てる社会問題

自分の個人的な関心が高いテーマを選ぶことが重要です。

まず、自分が興味を持っているテーマについては、より多くの時間を投資する意欲が自然と湧いてきます。

研究や調査を進める過程で生じがちな困難に直面しても、モチベーションを維持しやすくなります。

さらに、個人的な関心からテーマを選ぶことで、問題に対して独自の視点を発見する機会が増えます。

多くの場合、一般的な視点では見落とされがちな側面に気づくことができ、それをレポートに取り入れることで、読者に新しい洞察を提供することが可能になります。

自分自身が当事者である・周りに当事者がいる社会問題

自分自身が当事者である、または身近に当事者がいる社会問題をテーマにすることもおすすめです。

この方法を選ぶことで、実体験に基づく情報をレポートに反映させることができます。

実際に経験した出来事や感情をレポートに取り入れることで、読者に対して強い印象を残し、内容の説得力を高めることができます。

また、当事者としての視点から問題を分析することで、実際に役立つ解決策や提案を考案しやすくなります。


レポートで書きやすいSDGsのテーマ10選!

大学生にとってレポートで書きやすいSDGsのテーマを解説します。

南南問題

SDGs17種類の目標
1.貧困をなくそう

南南問題とは、「南北問題」とは異なる新たな経済格差で、「南」と言われる発展途上国で生じる経済格差に焦点を当てた概念です。

そのため、より南に位置する国が貧しい訳ではなく、総称として使われている言葉です。

発展途上国の中でも、新興工業経済地域(NIEs)など工業化の進んだ国、または石油輸出国機構(OPEC)など資源を保有する国は、経済発展に成功しています。
例:タイ、インド、マレーシア、イラク、イラン、クウェート 、サウジアラビア等

その一方、発展途上国の中でも特に経済発展が遅れている国は、後発発展途上国と呼ばれ、経済的課題を多く抱えています。

南南問題とは?どこの国?背景や現状、南北問題との違いをわかりやすく解説

昆虫食

SDGs17種類の目標
2.飢餓をゼロに

昆虫食とは、コオロギやイナゴ、ハチの幼虫などの昆虫を食品の代用として食べることを指します。

国連食糧産業機関(FAO)が2050年ごろに世界で深刻な食糧難になると指摘したことがきっかけとなり昆虫食の注目度が高まりました。

ちなみに、世界中で1,900種類以上の昆虫が人間によって食べられているというデータがあるほど、世界的に見ると昆虫食は一般的な食事といえます。

参照:「Forest products critical to fight hunger – including insects」(FAO)

昆虫食はデメリットだらけ? 普及しない理由やメリットも解説

機能的非識字

SDGs17種類の目標
4.質の高い教育をみんなに

機能的非識字とは、文字自体を読むことはできても、文章の意味や内容を理解できない状態のことを指します。

例えば、SNSに書かれている簡単な文章は理解できても、新聞に書かれている内容は理解できない状態のことです。

かつては、「文盲」と表現されることもありましたが、差別用語にあたるため現在は使われていません。

機能的非識字とは?日本の現状や起きている問題を解説!

アウティング

SDGs17種類の目標
5.ジェンダー平等を実現しよう

アウティングとは、本人の了承なく、本人が公表していない性的指向や性自認を第三者やSNSに暴露する行動です。

アウティングは、プライバシー権の問題や選択の自由などの侵害となり、アウティングに関わる事件や事例はたくさん発生しています。

また、厚生労働省の調査によると、アウティングの認知度について、「言葉も意味も知らない」が8割強(84.3%)でした。

このことからも、自覚なくアウティングをしてしまうことも考えられます。

中には、良かれと思ってアウティングをしてしまい、トラブルとなる事例もあります。

参考:性的指向・性自認に関する認知の状況

アウティングとは?カミングアウトとの違いや事件・事例を用いてわかりやすく解説

バイオミミクリー

SDGs17種類の目標
9.産業と技術革新の基盤をつくろう

バイオミミクリーとは、自然界の仕組みを技術開発や製品開発に活かすことです。

「Bio」は生物を意味し、「Mimicry」は模倣を意味します。自然は、38億年かけた進化の元で様々な課題を解決してきました。

つまりバイオミミクリーは、地球の知恵を模倣するものです。持続可能な社会に向けて様々な場面で活用されています。

バイオミミクリーとは?活用事例7選やバイオミメティクスとの違いを解説

空き家問題

SDGs17種類の目標
11.住み続けられるまちづくりを

空き家問題とは、居住者が何らかの理由で住まなくなり、長く放置された家によって起こる問題です。

現代では、核家族化が一般的となっているため、親世代との同居をせずに別世帯を持つ子ども世代が増えており、親世代が不在となった際に持ち家が空き家になるケースが多くなっています。

空き家の問題は、所有者だけの問題ではなく、景観や衛生上の問題、倒壊や犯罪に関わる安全面での問題などが、地域住民や管轄の行政機関にまで及んでいます。

放置された空き家は、所有者以外の者が勝手に取り壊したりすることはできないため、様々な事情が関係して問題を拡大させています。

空き家問題とは?日本の現状や対策、私たちにできることを解説

エシカル消費

SDGs17種類の目標
12.つくる責任つかう責任

エシカル消費とは、地域の活性化や雇用なども含む、人や社会、環境に配慮した消費行動のことを指し、日本語では倫理的消費といいます。

持続可能な開発目標(SDGs)の12番目「つくる責任 つかう責任」においてもエシカル消費は取り組むべき課題として挙げられ、利便性や自己都合だけで消費するのではなく、地球や社会に優しい消費活動をすることが求められているのです。

また、日本においては2015年5月から消費庁にて「倫理的消費」調査研究会が2年間にわたり開催され、普及や啓発の取り組みを行っています。

エシカル消費とは?企業の取り組み事例や私たちができることの具体例

海面上昇

SDGs17種類の目標
13.気候変動に具体的な対策を

海面上昇とは、海面の平均水位が高くなることです。

海面上昇が起こることで、海に近い地域や海抜の低い島国は甚大な被害を受けることが予想されており、実際に海面上昇によって生活が脅かされている国々も存在します。

海面上昇の対策とは?日本や海外の現状、私たちにできること

絶滅危惧種

SDGs17種類の目標
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう

絶滅危惧種とは、その名の通り、絶滅の危機に瀕する生物のことです。

現在、世界には3,000万かそれ以上の種類の生物が存在します。

しかし、その約27%もの種類の生物が絶滅の危機に瀕しています。

参考:動物図鑑~今その動物はどんな危機にある?~ |注目の活動特集|WWFジャパン 

絶滅危惧種とは?2024年最新版!26種類の動物を一覧で解説

ソーシャルイノベーション

SDGs17種類の目標
17.パートナーシップで目標を達成しよう

ソーシャルイノベーションとは、「社会問題を解決するための技術革新やビジネスモデルの変革」です。

この取り組みは、貧困問題の解決や教育の改善、環境保護など、幅広い分野に及びます。

従来の方法では解決が難しい社会問題に対して、創造的かつ実用的な解決策を提供し、持続可能な発展を目指します。

ソーシャルイノベーションとは?日本企業の成功事例や必要性を簡単に解説

1.貧困をなくそう
2.飢餓をゼロに
3.すべての人に健康と福祉を
4.質の高い教育をみんなに
5.ジェンダー平等を実現しよう
6.安全な水とトイレを世界中に
7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに
8.働きがいも経済成長も
9.産業と技術革新の基盤をつくろう
10.人や国の不平等をなくそう
11.住み続けられるまちづくりを
12.つくる責任つかう責任
13.気候変動に具体的な対策を
14.海の豊かさを守ろう
15.陸の豊かさも守ろう
16.平和と公正をすべての人に
17.パートナーシップで目標を達成しよう


SDGsに関するレポート作成で活用できる調査・機関を紹介

SDGsに関するレポート作成で活用できる調査を紹介します。

社会問題に関する意識調査

社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアを運営するCOCOCOLOR EARTHは、社会問題に関する意識調査を読者に対して実施しました。

2024年注目の社会問題ランキングを公開!~社会問題に関する意識調査~

SDGsに関する全国アンケート調査|地方創生推進事務局

地方創生推進事務局は、自治体がSDGsに取り組むうえで抱える課題等を把握し、今後の取組推進・普及展開に活かすため、アンケート調査を行っています。

SDGsに関する全国アンケート調査 – 地方創生推進事務局

SDGsに関する生活者調査|電通

株式会社電通は、全国10~70代の男女計1400人を対象に、第6回「SDGsに関する生活者調査」(以下「本調査」、調査期間:2023年2月7日~2月10日)を実施しました。

SDGsの「認知率」「認知経路」などについて過去調査結果との比較を行うとともに、レポートでは企業活動におけるSDGsの取り組みが生活者に及ぼす影響を分析しています。

SDGsに関する生活者調査|電通

まとめ

SDGsは、グローバルな課題に対する具体的な行動計画であり、個々人が地球規模の問題にどう向き合うかを考える良い機会を提供します。

レポート作成では、身近な問題や関心のある問題を選ぶことが重要です。

また、社会問題に関する意識調査やSDGsに関連するアンケート調査などを活用することで、より良いレポートを作成することができます。

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レポートで書きやすい地域課題のテーマ5選!都道府県ごとの課題やテーマの選び方を解説