今回は、コングラント株式会社に勤める三崎友輔さんにインタビュー。
学生時代から社会課題に関心を持ち、資本主義社会の仕組みに疑問を持っていました。
自分のやりたいことと向き合い、内定を辞退して選んだキャリアは、新卒でフリーランス大工。
その後、起業を経て、コングラント株式会社に就職しました。
そんなキャリアを持つ三崎さんはどのような思いを持って働かれているのでしょうか?
三重大学法律経済学科卒。
大学在学中はスウェーデンで福祉国家論を学ぶために1年の交換留学。
その他にも、就活支援NPOの大学支部立ち上げ、D2C業界のITベンチャーでのインターンなど幅広い活動に参加する。
大学卒業後は内定を辞退して木工大工の建築現場に半年ほど飛び込み、起業し、紆余曲折を経て2021年11月にコングラント株式会社に入社。
法人向けサービスの立ち上げ、NPO向けサービスのセールス、NPO向けWEB制作のディレクターなど様々な仕事に携わる。。
現在の活動
ーーー現在はどんな活動をされていますか?
現在は、コングラント株式会社にて企業向けサービスの立ち上げとNPO向けサービスのセールス、関連会社リタワークスでWEBディレクションを行っています。
コングラント株式会社は、NPOの寄付集めに必要な機能が揃った総合ファンドレイジングツールをメインに運用する企業です。
また、関連会社のリタワークスは、NPOのWEBデザインからファンドレイジング、ブランディングまで幅広く行っています。
ーーー企業向けサービスの立ち上げはどのようなことを行っているのですか?
社会課題解決を企業と共に推進していくために、社内募金やチャリティキャンペーンの実施、企業とNPO連携の支援などを行っています。
最近では、yogiboとの連携プロジェクトGIVING100が開始し、従来のCSR活動としてではなく、企業の営利活動の一環として社会課題解決を推進する方法を模索しています。
※GIVING 100は一般的なクラウドファンディングサイトでは手数料9~20%が発生しますが、GIVING 100では目標金額を達成することでyogiboが手数料を立て替えて免除されます。
取り組み事例:https://congrant.com/jp/yogibo/
その他、様々な企業様と打ち合わせをし、より良いサービスへとブラッシュアップしています。
きっかけは、父からの言葉
ーーー社会課題に関心を持った原体験やきっかけを教えてください。
父からの言葉がきっかけです。
「自分が子どもの頃は母子家庭で学費が払えず、やりたいことを思う存分に出来なかった。だから、息子には色々な経験をしてもらいたいし、留学でも沢山学んで来てほしい」という言葉を留学に行く際にもらいました。
この言葉を聞いて非常に嬉しく感じた一方で、可能性を広げるための機会がお金によって制限される社会に疑問を持ちました。
また、留学先のスウェーデンでは大学まで学費が無料ということもあり、日本とのギャップも感じたこともきっかけの1つです。
社会や経済の在り方を変える仕事に
ーーー学生時代に力を入れて取り組んだ社会的な活動はありますか?
力を入れて取り組んだ活動は、大学のゼミで福祉国家論やマルクス経済学を勉強したことです。
資本主義社会の仕組みとそこから生じる弊害を学ぶことにより、自分のやりたい社会貢献に対する軸ができました。
また、当時は働き方にも関心があり、NPO法人エンカレッジで就活支援のインターンもしていました。
ーーー社会貢献に対する軸とはどのようなものですか?
社会や経済の在り方を変える仕事をしたいという軸です。
研究を進める中で、資本主義社会の在り方では、社会課題の解決は難しいとわかりました。
環境問題を例に挙げてみます。
資本主義は、生活が雇用によって保障されており、稼がないと生きていけない社会構造です。
このような社会では、環境負荷がかかるからモノを作る量を減らしたい、一方で生産量を劇的に減らせば大量の失業が起きてしまう、というジレンマが生じます。
その他、様々な要因がありますが、環境問題を根本的に解決するには経済の在り方を変える必要があると感じています。
そのため、社会や経済の在り方を変えるような仕事をしたいと考えるようになりました。
視野が広がり、内定を辞退
ーーーその軸に対しての就活はどのように行いましたか?
DtoC事業を行うベンチャー企業に内定をいただきました。
初めは納得感があったのですが、視野が広がるにつれ違和感を持つようになったんです。
DtoC事業は人材不足という社会課題には大きなインパクトを生み出せる一方、環境問題の解決は実現できないのではないか、と葛藤を持つようになりました。
違和感があるまま就職することで、長期的に会社にもご迷惑をかけてしまうと思い、内定を辞退する選択をしました。
新卒でフリーランス大工に?
この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。