今回は、株式会社マザーハウス内定者の稲葉汐美さんにインタビューしました。

特別な原体験やスキルがない中、新卒で国際協力を仕事するために必要なことは一体なんでしょうか?

彼女の思いや就活体験について迫っていきます。

プロフィール

稲葉 汐美(いなば しおみ)
山口大学国際総合科学部4年
2022年4月からは、株式会社マザーハウスに入社予定。

特別な原体験はない

ーーー簡単な自己紹介をお願いします。

稲葉 汐美と申します。現在は山口大学国際総合科学部に所属しています。

2022年4月からは、株式会社マザーハウスに入社予定です。

マザーハウスは、「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念で、途上国にある素材や職人の可能性に光を当てたモノ作りを行う企業です。

ーーー社会課題に関心を持った原体験やきっかけを教えてください。

特別な原体験はありません。

日々の生活の中で、徐々に社会課題に関心を持つようになりました。

関心が強まるきっかけとしては、ブータンの農業支援を行った「ダショー・ニシオカ」テレビ特集を見たことやハワイで10日間程度の研修を受けたことなどです。


国際協力を仕事にする決意が固まったきっかけとは

ーーー学生時代に力を入れて取り組んだ社会的な活動はありますか?

主に取り組んだ活動は2つあります。

1つは、カンボジアで運動会と音楽界の授業を行ったことです。

大学1年生の夏から準備をして、2月末から10日間ほどカンボジアにいきました。

景品となる文房具を大学の近隣の小中学校から寄付として集めたり、当日はメンバーの半分が熱中症で倒れる中プログラムを進行していました。

ーーーもう1つの活動はどのようなことをされていたのですか?

もう1つは、認定NPO法人very50の主催するLiDというオンラインプログラムに参加して、カンボジアの起業家の商品を日本で販売したことです。

まだ日本では販売されていない商品の販売戦略を立てたり、マーケティングを行いました。

具体的には、オンラインショップを新たに開設したり、オンラインイベントを主催していました。

実は、このプロジェクトを通して、国際協力を仕事にする決意が固まったんです。

ーーーそうなんですね。決意が固まった話をもう少し詳しく教えていただけますか?

プログラムに参加する前は、専門的なスキルや強い原体験を持っていない自分が、国際協力の業界でやっていけるのか不安に思っていました。

そんな中で一歩踏み出してみようと思い、このプログラムに応募しました。

LiDは、無料で参加できるのですが、書類審査と面接があります。

その選考に通過できたことが、1つ自信になりました。

また、3カ月にわたり、スタッフの方がたくさんの時間を私たちに割いていただきました。

このご恩を返したいという思いから、決意が固まりました。


就活で大切にしていた3つの軸

ーーー就活で大切にしていた軸はありますか?

大きく以下の3つの軸を持っていました。

①社会課題解決をしていること

②雇用創出に関わること

③新興国・途上国に事業所などがあること

ーーー雇用創出が軸になった背景は何ですか?

雇用創出ができれば、新興国・途上国の方々が経済的に安定した生活を送れると思ったからです。

医学や教育の知識やスキルがない私でも、最短距離で役に立てる分野だと思いました。