株式会社ファンケルのCSR推進室長(2020年1月31日現在)として活躍する臼杵(うすき)さんのインタビュー記事第1弾!

株式会社ファンケルは、「使う人の肌を美しくする化粧品を届けたい」という想いから、無添加化粧品の製造販売から始まった会社で、現在は、無添加化粧品と健康食品などを製造・販売している会社です。

今回は、『#1. 多くの人を巻き込んで社会貢献をする』というテーマで、社会貢献を仕事にする臼杵さんの現在の活動からそれに至る経緯、民間企業のメリットなどお伝えします!

 

・略歴: 東京外国語大学 外国語学部 モンゴル語学科卒業
筑波大学 大学院 経営システム科学学科卒業(経営学修士 MBA)
・職歴: 株式会社 髙島屋を経て、2001年に株式会社 ファンケルに入社
 経営企画、関連会社管理を経て、2008年よりCSR関連業務を担当
     現在、SDGs推進室 担当部長
https://www.fancl.jp/index.html

多くの人を巻き込んで社会貢献をする

ファンケルでのCSR活動について

―――現在どういった活動をなさっていますか?

私は、「社会活動の主役は、従業員」だという考え方を持っています。

ファンケルでは、社会貢献活動を、社会活動と定義しています。

支援する側もされる側も同じ目線で、同等な活動をするという意味です。

従業員が主役となって社会活動をするにはどうしたらよいか?を、CSR活動の課題として捉えています。

つまり、従業員が自発的に「CSR活動」を行う仕掛けを創ることが、私たち組織の仕事です。

企業の社会活動は、個人の活動ではなく、ファンケルの活動です。

従って、勤務時間にできることを行っています。

具体的な活動を説明いたします。

ファンケルの社会活動方針は、地域とハンディキャップの方々との交流です。

例えば、ファンケルの化粧品は、無添加なので、肌の弱い方も使えます。

その化粧品を使って、「老人ホーム」や、「特別支援学校」などに、従業員が勤務時間中に出向いて、メイクや身だしなみを整えるセミナーをしています。

このセミナーは、ハンディキャップの方へのサービスではなく、自立を目指すことを目標に揚げている、ご自分でできるようになるための活動です。

2019年度のセミナーは、年間、約160回を実施しています。

また、環境の分野では、CO2削減に関する活動をしています。

CO2削減は、従業員の家の電気代、ガス代、水道料金の6か月間合計が、世帯別全国平均の金額よりも下回っていたら、褒賞金として商品券を渡しています。

 

現在の仕事までの経緯

―――CSR推進室の室長に至るまでの経緯を教えてください。

私は新卒で入社した髙島屋で働きながら、筑波大学の大学院でMBAを取りました。

大学院を出ると自信がつくのか?転職する方が多く、私も何かに挑戦したくなり、ファンケルに転職しました。

ファンケルは横浜の会社で、家から近かったことと、土日祝日が休みなので、転職しました。

初めは、管理系の経営企画の仕事が多く、2008年からCSR推進室関連の仕事に就くことになりました。


民間企業を選んだきっかけと民間企業のメリット

―――民間企業を就職先に決めたきっかけと理由、そして民間企業で活躍するメリットを教えてください。

私の世代は、大学を出たらほとんどが公務員か会社に就職するかのどちらかでした。

みんなが就職するからという流れで私も当然のごとく就職を決めました。

民間企業で働くメリットは、自由に企画を立て実行できるチャンスが多くあることです。

ファンケルは創立40年と若い会社のため、新しいことをどんどん取り入れる寛容な風土があります。

 

―――現在の活動で、企業だから成せることはありますか?

民間企業は必ずビジネスをしているので、自社の商品を使って活動するのが基本にあります。

先ほども申し上げたハンディキャップの方々に対するメイクセミナーのときも、

ファンケルの商品を使います。

また、ファンケルには「もっと何かできるはず基金」というファンドがあり、毎月一1口100円、多くて100口の1万円を、給料から天引きする形で寄付できます。

今までには、ハンディキャップを抱える子供を支えるNPOや母子家庭の支援などに寄付を行いました。

現在、従業員の加入率は75%前後とかなり高いです。

加入者の権利として、自分が応援するNPOなどに寄付申請が出せます。

さらに、従業員だけでなく、株主様が株主優待として寄付ができたり、お客様が購入後につくポイントを寄付にまわすことができます。

このようにファンケルは、株主様、お客様、そして従業員というステークホルダーも社会活動ができるようになっています。

様々な関係者を巻き込んで大きな動きができるのは、企業だから成せることだと思います。

第2章はこちら
https://cococolor-earth.com/interview-hiromi-usuki-2