今回は、NPO法人オンザロードで、副理事長と事務局長を兼任する岡本 舞子さんにインタビューしました。
50か国以上の国をボランティアをしながら旅をする中で、オンザロードの立ち上げに携わった岡本さん。
10年以上NPO職員として活動する彼女は、どんな思いを持っているのでしょうか?
世界一周ボランティアの旅の途中、理事長 高橋歩と出会い、
2008年「マザーベイビースクール」の建設と開校を経て、 NPO法人オンザロードを発足。
その後約3年、インドの初代責任者として、学校とゲストハウスの運営、ボランティアの受け入れを行う。
現在は、オンザロードの副理事長/事務局長として日本国内でのファンドレイジング・広報活動を行っている。
約50カ国に及ぶ海外経験を活かし、オンザロードの活動の指揮をとる。
世界の現実を発信していくことで、世界の貧困や不平等な境遇の一助になるように。
〝ボランティア〟〝寄付〟〝NPO〟をいうワードがもっともっと日本に浸透し活動を続けていくことで、グローバルでエシカルな社会を、途上国・世界との共存を目指します。”
目次
オンザロードの活動について
ーーー現在はどんな活動をされていますか?
2008年のオンザロードの発足から、副理事長と事務局長を兼任しています。
NPO法人オンザロードでは、インド無料初等教育支援プロジェクトや3.11復興支援プロジェクト、オンラインの交流・学習プログラムの提供「World Friendship」、就職斡旋事業「WORLD DREAM SCHOOL」などを行っています。
インド無料初等教育支援プロジェクトは、立ち上げ当初から行っており、インドのバラナシという地域で小学校を運営しています。
ーーー新型コロナウイルス感染症の影響でオンラインプログラム「World Friendship」を立ち上げられたのですか?
そうですね。
コロナの影響で、教育機関では休校や短時間授業の措置を取り、十分な学習を受けられない子どもたちがいました。
そんな今だからこそ、オンラインシステムを通して、日本と世界の子どもたちが、学習環境や境遇に関係なく、他国の言語や文化、風習を知ることで得られる学びの仕組みをスタートしました。
ーーー就職斡旋事業「WORLD DREAM SCHOOL」はどのような思いが込められているのですか?
就職斡旋事業「WORLD DREAM SCHOOL」は、貧困地域や難民キャンプ・紛争地など、逆境の中で生きている若者を対象として、オンラインで講師を派遣し就職や自立支援を行っています。
もともと、インドで教育支援をする中で、卒業した後に就職できずに困っている卒業生を目にすることが多く、就業に関する問題意識を持っていました。
もちろん、初等教育は大切なのですが、貧困家庭に生まれた子どもは貧困から抜けられないというスパイラルがあります。
才能ある子どもたちが夢を叶える支援をしたいという思いのもと、オンライン化が進んだことも後押しとなり、ようやく今年から立ち上げることができました。
夢を実現した参加者が今度は自分が生まれた貧困地域の若者にトレーニングすることを通じて、次の世代への循環を目指しています。
原体験はある本との出会い
ーーー社会課題に関心を持った原体験やきっかけを教えてください。
18歳か19歳の時に、理事長である高橋歩の本に出会ったことがきっかけです。
「私がいる日本って、こんな幸せな環境だったんだ!」ということに気づき、ショックを受けました。
それから、世界中の不平等・戦争・飢餓・難民・貧困・差別などの問題を知り、海外の貢献活動に興味を持ちました。
卒業後は、ボランティアをする旅へ

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ーーー学生時代に力を入れて取り組んだ社会的な活動はありますか?
専門学校を卒業後は、ボランティアをしながら世界一周の旅に出て、50カ国くらい訪れました。
ボランティアの内容としては、カンボジアでのエイズ・孤児・教育問題支援、 タイの津波による復旧支援、 インドの重度身体知的障がい児施設にて介護、 ネパール・ポカラの孤児院、ケニア・ナイロビの障がい児施設にて教育・ エイズ問題、ウガンダでの孤児院にて教育支援など様々な活動をしていました。
ーーーどんなことが印象に残っていますか?
楽しそうに生きている人が多く、自分が聞いてきたことやメディアで見る情報とは全然違いました。
それぞれの人にストーリーがあって、日本では感じられない尊さや素晴らしい行動に触れるたびに感動していました。
例えば、当時のミャンマーは軍事政権でとても危ない国だと報道されていました。
しかし、実際に訪れてみると、世界で一番やさしい人たちが集まっている国だと感じたんです。
訪れたばかりの私に、自分の宝物をくれたりとてもよくしてもらいました。
メディアの中の情報とは全く異なっており、現地に行くことの大切さを感じました。
理事長 高橋歩との出会い
ーーーその後どのようにしてNPOの設立に至りましたか?
原体験の本の著者である高橋歩との出会いがきっかけです。
旅を2,3年続ける中で、自分の無力さに気づき帰国を考えている時に、高橋歩がインドで学校を作るために人を集めていると知りました。
力仕事なら役に立てるかもしれないと思い、最後にインドへ渡りました。
ーーー出会われてからはどのようなことがありましたか?
その学校建設のプロジェクトは、学校を建てた後の運営は現地に任せる予定になっていました。
しかし、私自身が旅をする中で、学校は建てた後の運営が一番大切だと感じていたのです。
実際、日本人が自己満足で作った学校が廃校になっているのも目にしていました。
自分が立ち上げに関わった学校もこのような結末になってしまうのは残念だという思いもあり、NPOを立ち上げ現地に駐在することを決めました。
様々な苦労や葛藤
ーーー10年以上も運営する中で特に大変だったことは何ですか?
もうインド自体が大変ですね。
貧富の差が激しく、カースト制度も残っているので、お金については苦労しています。
日本人を見たらお金をもらおうと近づいてきたり、毎日お金にとらわれながら生活していくのが大変でしたね。
彼らもお金を稼ぐのに必死なので、交渉を繰り広げていました。
ーーーそれらの課題はどのように乗り越えたのですか?
まだまだ課題と向き合っている途中です。
一歩一歩やっていくしかないですね。
ーーー他にも苦労はありましたか?
現場で絶対的に信頼がおけるパートナーを見つけることですね。
これまで組んできたパートナーが何人かいるのですが、裏切られたり、いなくなっちゃったりと。
探しては、変わっての繰り返しで運営しています。
なるべく見定めることを大切にしていますが、お金に目がくらむと人間変わってしまうこともあるんですよね。
必要だと感じる3つのスキル
ーーー今の活動をしていて必要だと感じたスキルや知識を教えてください。
3つのスキルが大切だと感じます。
①途上国の方々と目線合わせ
現地に合わせていかないとすれ違いが起きるので、向こうのルールに目線を合わせることです。
②交渉力
目線を合わせるだけではなく、交渉することも必要です。
特にお金周りや書類などは、しっかりと話しておかなければなりません。
継続が出来るお互いの妥協ラインを見つけています。
③言語
①②のために言語が必要です。
なるべく公用語ではなく、現地語がいいですね。
それだけではなく、歴史や背景も知識として必要となります。
運営資金はどのように?
ーーー運営資金はどのようにしていますか?
8割が寄付、1割が助成金、残りの1割がイベント等の事業収益で成り立っています。
ただ、かなり経営は厳しいです。
収益化できることはしていきたいのですが、事業的になかなか難しいところがあります。
ありがたいことに、理事長の高橋の知名度があり、有名人が支援してくれることもあるのですが、潤っているかというと本当にギリギリの状態ですね。
オンザロードへの寄付はこちら
ーーー理想とする社会となぜそこに自分が関わりたいのかを、教えてください。
貧困・戦争・難民・スラム・迫害・飢餓など、こんなにも苦しんでいる人たちがいることを、10代の頃の私は知りませんでした。
しかし、世界の現状を知ってしまったからには、日本よりも困難な環境にいる方々のために力になりたいという気持ちが大きくなり、今の仕事に至ります。
海外には、まだまだたくさんの、課題と魅力が詰まっています。
今、同じ時代を生きる人々と関わらせていただく今の仕事は、私の中の小さな価値観を覆す、とても豊かで自由な魅力がたくさん詰まっています。
世界中の方々が平等に! とは言いませんが、せめてみんなが自由の選択肢を持つ上で、笑顔で暮らしていけたらいいなと。
そのためにも、社会の課題に全ての人が関心を持ってもらえるような活動や啓蒙をしていきたいです。
社会貢献の道を志す学生へメッセージ
ーーー海外になかなか行けない学生がコロナ禍でもできることはありますか?
現場に携わっている方々のお話を聞くことが大切です。
最近では、オンラインイベントも増えかなり参加のハードルが低くなっています。
大学の授業やメディア、本の情報は少しずれていると感じることもあり、現地で活動されている方から聞くことがいいと思います。
あとは、国内でもインターンやボランティアを受け入れている団体は多いので参加してみることもオススメです。
オンザロードでもインターン・ボランティアを募集しているのでご興味があればぜひ!
ーーー最後に社会課題の道を志す学生へメッセージをお願いします。
好きなことを仕事に!情熱を絶やさず、色々と体験してください!と伝えたいです。
変化する時代の中で、自分でしかできないことを行うことが大切だと思います。
もっと言うと、やりたくないことに時間を使っている暇はないです。
人間がやらなくていいことは、AIによってどんどん淘汰される中で、あなただからこそできることは何かを突き詰めて欲しいです。
国際協力に限らず、自分のやりたいことに時間を使ってください。
クラウドファンディングについて
オンザロードの活動の一つ「WORLD DREAM SCHOOL」の中の新プロジェクトの進行のため、現在クラウドファンディングを行っています!(〜1/10)
「1冊の本から新たな夢や希望のきっかけを!ソマリアの刑務所に 「夢の図書館」を!」が、遂にスタートいたしました!
すでに多くのご寄付をいただいており、本当に感謝でいっぱいですが、目標達成に向け、ぜひご協力をよろしくお願いいたします。
★クラウドファンディングページはこちらから
https://camp-fire.jp/projects/view/485870

この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。
