今回は献血ヴァンパイア、佐々木さんにお話を伺いました。
後編では、ボランティアを始めたきっかけと活動で意識していることについて伺いました。
仕事とボランティア活動を楽しく両立する秘訣とは?
生活をより豊かににしたい方、新しく何かに挑戦したい方、必見です!
佐々木隆(ささき たかし)
1956年生まれ。
仕事と両立させながらソーシャル献血、バースデードネーションをはじめとした多くのボランティア活動に参加。
『献血ヴァンパイア』として名刺を配りながら、自身の活動を紹介している。
活動を始めたきっかけ
ーーーボランティア活動を始めるきっかけはなんでしたか?
暇な時に献血をしてみたことがきっかけです。
学生時代、運転免許を取りに行った時に、免許が発行されるまでの待ち時間があったんですよ。
その時に偶然近くに献血のバスが止まっていたんです。
免許の発行を待っているだけの時間ですることもないし、気軽に献血をしました。
その後、就職した会社が医療機器メーカーで献血に関連した製品も作っていることもあり、半年に一回会社に献血のバスが来るたびに半ば強制的に献血に連れて行かれました。(笑)
当時は義務感から協力していたのですが、回数を重ねていくうちに献血が何に役立つのか知っていきました。
現在の献血ルームはお菓子やジュースも無料ですし、おしゃれな居心地の良いカフェ感覚で積極的に献血に行き、楽しんでいます。
活動で意識していること
ーーー何を意識してボランティア活動をされていますか?
人と繋がって、活動を楽しくしています。
活動の初めは「社会に良いことをしよう!」というモチベーションが高い状態だと思うのですが、どうしてもそのモチベーションが下がってしまうことがあると思います。
そんな時に、新しい人と出会うと新たなエネルギーが生まれ、活動の可能性が広がるのです。
また、他人のためを意識しすぎると、エネルギーが枯渇してしまうので、自分が楽しむことを意識しています。
自分が楽しければ、お金などの見返りはいらないと思えるし、活動に興味を持ってくれる人が増えます。
ーーー他に意識していることはありますか?
あとは、他の人がやらないような一風変わったことをするようにしています。
『献血ヴァンパイア』としての名刺配りもその一例です。
誰もやったことがないから不安はありますが、自由に活動を確立できるのでどんどん楽しくなっていきますね。
そのようなチャレンジングなことをしていると、注目してもらえることも多いです。
実際、過去には毎日新聞さんで取り上げていただき、全国紙に載りました。
今でもその記事は家宝にしています。(笑)
ーーーどのようにお仕事とボランティアを両立させていますか?
周りに事前に「残業はしません!」と伝え、理解を得ています。
最近でこそ、勤めている会社がフレックス制を導入したので時間調整がしやすいですが、当時は遅くとも2日前には定時退社する日を周りに伝えていました。
私と打ち合わせがしたいのであれば、私のスケジュールに合わせてもらうようにしています。(笑)
50歳後半ごろからそのような意思表示をするようにしていて。
「自分はこうします!」と意思表示しやすい環境づくりは大事だと思います。
あとは、長年勤めてきて自分がどのくらいのペースで仕事をこなせるかも予想できるので、ボランティア活動のスケジュールが立てやすくなったように感じます。
ボランティア活動を始める前との変化
ーーーボランティア活動を始める前と後で、何か変化はありますか?
始める前は引っ込み思案で面倒くさがりだったのですが、何にでも積極的に挑戦するようになりました。
もともと安全志向で自分に自信が持ててなかったんです。
でも、ヴァンパイア名刺を通じて自分の活動や想いを伝えるようになって、伝えることの楽しさに気づきました。
様々なボランティア活動に参加しそこで自分の経験をお話しすると、みなさん興味を持って聞いてくれるんです。
自分から話すことによってそこから新しいものが生まれたり、次の行動につながったりします。
そのように影響を与えられることがすごく嬉しくて。
そこから少しずつ自信が積み重なっていきました。
また、ピンチはチャンスだ、というポジティブ思考にもなりました。
仕事でも経験が浅い間はビクビクとトラブルを恐れていたのですが、うまく行かないピンチの原因を探り改善策で仕事の品質を上げる経験を積むことによってピンチをチャンスに変えられるようになりました。
40代後半くらいには、トラブル大好物!と楽しく思えるようにまでなりました。
読者へのメッセージ
ーーー読者の方へメッセージをお願いします。
誰でも一人では社会を変えることはできない、と初めは思ってしまうと思います。
だからこそ、同じ想いを持った多くの人と繋がってほしいです。
ジグソーパズルのピースを集め、そのピースをつなぎ合わせて新しいことを始めてみたら良いと思います。
また、スタートに年齢は関係ありません。
私自身も本格的に始めたのは50代後半なので、思い立った時にスタートしてほしいです。
このコロナ禍で活動に制限が出てしまうのは事実ですが、オンラインで距離を超えて誰とでも繋がれるので、チャンスでもあります。
この状況をチャンスに変えて私も活動していくので、一緒に頑張りましょう!
ーーー編集後記
インタビューでお話を伺った際、たくさんの人に出会えるボランティアが楽しい!という強い気持ちが伝わりました。
コロナの状況を理由に新たな出会いが少ないことを嘆いてばかりいましたが、私も自分から行動して自ら繋がりを作り、生活を豊かにしたいです。
佐々木さんの活動の一環であるソーシャル献血に興味を持った方、ぜひこちらをご参照ください!
socialkenketsu
この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。