今回インタビューさせて頂いたのは小売業に従事する傍ら、NPO法人への寄付やボランティア活動に積極的に取り組む伊藤翔平さん。
伊藤さんは年間100冊以上本を読む読書家でもあります。

第3弾では伊藤さんのご趣味である読書の魅力、おすすめの本についてお届けします!

プロフィール

伊藤翔平(いとう しょうへい)
32歳。秋田県出身。
大学時代に参加した学生団体で町内会や小学校と連携し、地域行事の支援や新規イベントの立ち上げを経験。
2011年には同団体の代表を務める。
その活動の影響から、「社会課題の解決に取り組む人たちを支援したい」という気持ちを抱くようになり、准認定ファンドレイザーの資格を取得。
現在の会社に入社後も様々な活動にボランティアとして参加している。

伊藤さんの読書

ーーー読書にハマったきっかけは何ですか。

昔から読書はしていましたが、大学生の夏休みに暇つぶしに大学生協で小説を何冊も買って、読んだことがきっかけでハマりました。

青春小説やファンタジー小説などを読んでいましたね。

ーーーそこからどんどん読む量が増えて今では年間100冊もの本を読まれているのですね。

そうですね。

記録を付け始めたのは8年前ほどからで、最初は70~80冊でしたが今では年間100冊を超えるペースで読んでいます。

早起きして読んだり、会社に早く行って車の中で読んだりしています。

ーーー読書の魅力について伊藤さんのお考えを教えてください。

自分が体験できないことを疑似体験できることだと思います。

普段の生活では、ファンタジーの世界に行くことや他人の人生を体験することはないです。

でも、本を読むと自分とは違う境遇の人々の考え方を物語に入ったような感覚で経験できます。

そうすると、人生が豊かになったり、現実逃避もできたりしてとても良いなと思います。


おすすめの本

ーーー伊藤さんが影響を受けた本を教えてください。

2冊紹介します。

1冊目は駒崎 弘樹さんの『社会を変える』を仕事にする:社会起業家という生き方です。

社会貢献活動を仕事にされている方の本で、とても参考になりました。

社会貢献を仕事にする上での懸念の1つが収入です。

そのような懸念がありながらも、実際に社会貢献活動をされていて、実際に生活をしている人がいることはすごいと思いますし、できないことではないと教えてくれた1冊です。

また、将来自分も社会貢献活動を仕事にしたいと思わせてくれた1冊でもあります。

2冊目は谷口貴彦さんの「ザ・コーチ3〜時間泥棒と賢者の時間〜」です。

仕事や人生について悩みながら生きていく中で、ぼんやりとどこかに正解があるのではないかと思っている部分があると思います。

そのように感じている時に、正解を探そうとしてはいけません。真実を探しなさい。という台詞に出会いました。

大多数の人が正解だと思っている、思い込んでいることが正解だと思わされているものだと考えています。

『正解』とは、とても不安定で不明瞭なものです。

でも、自分が思っていることや自分がどうしたいなどは絶対的な真実だとこの本を通して気付きました

自分の中の真実を見つけて、大切にしなければならないと思わせてくれた1冊です。

色んな人に紹介もしています。

ーーー若い世代におすすめしたい本を教えてください。

3冊紹介します。

1冊目は水野敬也さんの「夢をかなえるゾウ」シリーズです。

このシリーズはビジネス書ですが、小説仕立てで笑いの要素満載でとても読みやすいです。

本が苦手な人でも手に取りやすいのではないかと思います。

2冊目は宮部みゆきさんの「ブレイブ・ストーリー」です。

これはファンタジー小説で、主人公が異世界に行って、冒険して成長する物語です。

最初に読んだのは大学生の時で、当時は主人公が自分の弱さや異世界に来ることになったきっかけと向き合う場面がすごく印象的でした。

色んな経験をした後にまた読み返すと、味わい深さがあって、大学生の頃とは見方も変わりました。

ぜひ手元に置いて、何年後や自分が辛いときに読んでみるとまた違う視点で楽しめると思います。

3冊目は越谷オサムさんの「階段途中のビッグ・ノイズ」です。

この本は、私が大学生の夏休みに買った本のうちの1冊です。

廃部の危機にある軽音楽部が、廃部を取り下げてもらうために学園祭で一発逆転する話です。

青春要素が満載でベタでありがちな話ですが、最後の学園祭のライブのシーンはとても熱いなと思います。


若者の読書離れについて

ーーー読書が苦手な若い世代も多いと思います。最後に、そのような人々にアドバイスをお願いします。

若者の読書離れはよく問題視されますが、正直言うと、それほど深刻な問題ではないと考えています。

周りの大人たちや世間の人々が『読書は良いものだ。』や『読書くらいしないとダメだ。』と言うから、若い世代の人々は読書をしないとまずいと思い込んでいるのではないでしょうか。

私自身、本を読んで何かに活かそうとか1冊1冊無駄にしないようにしようなどと思って読書しているのではなく、単純に好きだから本を読んでいるだけです。

読書も趣味の1つで、人生を豊かにしてくれたり、色々なことを学べたりする点では他の趣味とも大差ないと思います。

その上で読書の魅力を伝えるとすれば、もう会えない人たちの人生や成功している人々の考えなどを詰めこんだのが本です。

自分の成長を加速させたり、他の趣味では得られないような経験を得られることは読書の素晴らしいところだと思うので、そのような経験をしたければ読書を勧めたいです。

でもテレビやYouTube、他の趣味に熱中していても問題はないと思います。

読書の楽しさが分からなくても若い人たちには周りの声にとらわれず、好きなことを存分にやって欲しいですね。

ーーー編集後記
伊藤さんへのインタビューの中で一番印象に残った話は小売業としてできる社会貢献のお話です。
お話を伺う前までは社会貢献と小売業が結びつくイメージがなかったので、インタビューを通して新たな社会貢献への道が新たに切り開かれたように思いました。
また、私自身も読書が好きなので、伊藤さんが薦めて下さった本を読んでみたいと思います。

次回の記事もお楽しみに!