1990年から日本で広まっている、ピアサポートという言葉をご存じでしょうか?

ピアサポートとは、同じような立場や境遇、経験等を共にする人同士の支え合いを表す言葉です。

支援する・支援されるという関係ではなく、対等にお互いを支え合うピアサポートは、様々な領域で展開されています。

ピアサポートについて詳しくみていきましょう。

この記事では、ピアサポーターの意義やなるための方法について解説しています。

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ピアサポートとは

ピアサポート(peer support)とは、同じような立場や境遇、経験等を共にする人同士の支え合いを表す言葉です。

そもそも、ピアという言葉は、ラテン語(par)に由来し、日本語としては、「仲間」や「同輩」などと訳されます。

例えば、同じ自治体の住民同士の支え合いや同じ疾患を持った患者同士の支え合いなどが挙げられます。

そのため、ピアサポートは、幅広い領域で使用されるため、領域によってさまざまな定義がされています。

日本でピアサポートが使われるようになったのは、1990年代と言われており、それ以前はセルフヘルプという言葉が使われていました。

参考:ピアサポートの活用を促進するための 事業者向けガイドライン

セルフヘルプとは

セルフヘルプ(self-help)とは、「自助」と「相互援助」の両側面を備え持つ活動です。

セルフヘルプの精神にもとづいて結成されたグループは「セルフヘルプ(自助)グループ」とも呼ばれています。

メンバーには、障がいや疾患をはじめとする共通した課題を抱える「当事者」である特徴を持っています。

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ピアサポートの定義

ピアサポートの定義には、様々なものがありますが、例として日本ピア・サポート学会の定義を紹介します。

学生たちの対人間関係能力や自己表現能力等、社会に生きる力がきわめて不足している現状を改善するための学校教育活動の一環として、教職員の指・援助のもとに、学生たち相互の人間関係を豊かにするための学習の場を各学校の実態に応じて設定し、そこで得た知識やスキル(技術)をもとに、仲間を思いやり、支える実績活動を、ピア・サポートと呼ぶ。


ピアサポーターとは、ピアサポートを行う人

ピアサポーターとは、障がいや疾患等の経験をもち、その経験を活かしながら、対人援助の

現場等で働き、障がいや疾患等の中にある仲間のために支援やサービスを提供する人です。

先の見えない不安の中で、共に歩めるピアサポーターの存在はとても大きな力になります。

また、共有しずらい悩みも当事者であるピアサポーターの存在は、精神的な支えにもなりえるでしょう。


ピアサポーターになるためには

ピアサポーターには、資格はなく誰でもピアサポーターになれます。

しかし、ピアサポーターはあくまでも仲間と対等であり、指導や押し付けをしてはいけません。

そのため、自治体やNPOなどが主催するピアサポーターの研修に参加することをおすすめします。

研修は、子育てやLGBTQ、ガン、引きこもり、依存症などに取り組む団体が行っています。

まとめ

今回の記事は、ピアサポートについて解説をしました。

ピアサポート(peer support)とは、同じような立場や境遇、経験等を共にする人同士の支え合いを表す言葉です。

当事者同士が支え合うことで、悩みや不安を共有でき、とても大きな力になります。

ピアサポーターは、当事者であれば誰でもなることができます。

まずは、ピアサポートを行う団体へ連絡してみましょう。


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