今回は献血ヴァンパイア、佐々木さんにお話を伺いました。
前編では、詳しい活動内容とそのやりがいについてお伝えします。
『献血ヴァンパイア』佐々木さんの活動内容とは?
生活をより楽しくしたい人、ボランティアに興味がある人必見です!
佐々木隆(ささき たかし)
1956年生まれ。
仕事と両立させながらソーシャル献血、バースデードネーションをはじめとした多くのボランティア活動に参加。
『献血ヴァンパイア』として名刺を配りながら、自身の活動を紹介している。
自己紹介
ーーー自己紹介をお願いします。
すでに定年を迎えているので、再雇用で医療機器メーカーの契約社員として働きながら様々なボランティア活動をしています。
実際の年齢は64歳です。
『実際の』といったのは、自分の年齢が36歳だと思っているからです。(笑)
というのも、私は100歳まで元気に活動したいと考えているので、50歳で折り返して若返ってもいいんじゃないかと思っていて。
そのような気持ちでいると、どんどん若返りたい、という気持ちが持てます。
今年の誕生日で65歳になり再雇用も終わるので、来年からはお金を稼ぐ生活から、幸せを増やす生活にシフトチェンジしようと考えています。
ーーー具体的にはどのようなボランティアをされていますか?
日本ファンドレイジング協会、コモンズ投信、住んでいる地域の防災キャンプ、スポーツ鬼ごっこの運営補助など、多岐にわたるボランティアに参加しています。
また、自分が主催として取り組んでいるのは、ソーシャル献血とバースデードネーションのたすきリレーチーム、エビスビール記念館リピーター会の3つです。
エビスビール記念館リピーター会は、ビール好きな人が集まって、自分の夢を語る場です。
みんなの前で話すことによって、自分のやりたいことで言語化できない部分を把握できるんです。
かつ、まだ仲良くなっていない人の前で話すと、お互い本質をついた質問ができます。
ビールを飲みながら話すので、尚更本音をさらけ出しながら話せますね。(笑)
ソーシャル献血とバースデードネーションは、献血や寄付に興味があるけどなかなか踏み出せない人の背中を押す活動です。
駅前には献血の呼び掛けをしている方がいらっしゃいますが、その呼び掛けだけだとなかなか参加する勇気が出ない人がおそらく多いと思っています。
そのような人に出会えるかもしれないと思って『献血ヴァンパイア』を名乗り、「もし一歩を踏み出したい気持ちがあるのなら、こんな変なおじさんと一緒に楽しく献血しませんか?」とお誘いします。
また、バースデードネーションというのは、自分の誕生日に応援したい団体に寄付をするという活動です。
誕生日は周りから「おめでとう」と祝われるのが当たり前ですが、むしろ産んでくれて、育ててくれて「ありがとう」だと思うんです。
そのようなことを周りにいうと、「何カッコつけているんだよ」と言われてしまうので、楽しく感謝を伝えようと思って活動を始めました。
僕の人生に社会貢献という生き方をプラスしてくれた団体を、逆に自分も誕生日に寄付で応援する。
そして、誕生日を祝ってメッセージを寄せてくれる人たちに、一緒に応援して欲しいと誕生日プレゼント代わりの寄付を呼び掛け、応援の輪が広がっていくことを目指しています。
たすきリレーチームはそんな思いをたすきに見立てて、次の誕生日の人に渡して繋いでいくイメージで作ったチームです。
ーーーソーシャル献血やバースデードネーションの活動では、どのように活動に参加してもらえるよう声かけをしているのですか?
自分が興味のあるイベントに参加し、出会った人に『ヴァンパイア名刺』というものをお配りしています。
イベントに赴き、ただ学びを吸収するだけでは勿体無いと思っていて。
だから、講師の方や運営の人、たまたま隣にいた人にその名刺を渡し、「ヴァンパイア名刺ってなんですか?」と興味を持ってもらいます。
そこで自分の活動をいくつか紹介して、Facebookで繋がり、自分の活動に誘っています。
月20枚、年間240枚渡すことを目標にし、5年ほどこの活動を続けているのでこれまでに1000枚くらいの方と繋がりました。
ーーー1000枚はすごいですね!その他にはどのような活動をされているのですか?
主催でない活動では、『やさしい運転で事故を減らす』ことを目標にしている東京スマートドライバー(現在は、ジャパンスマートドライバー)という活動にも参加しています。
このスマートドライバーの活動では、やさしい気持ちを連鎖させて事故を減らそうとしています。
例えば、高速道路で車間距離を多めに取ったり、譲り合って一台ずつ合流するなどがあります。
普通の交通安全教室のように、してはいけないことを教わるのでは面白さは感じにくいのですが、この活動では楽しく交通安全に取り組めます。
実際に、銀座で行われるパレードに参加してやさしい運転を呼びかけたり、スマートドライバーの仲間と交通安全について議論してきました。
活動のやりがい
ーーーボランティアをする際、自分が楽しむことを意識されているそうですが、どのような時に楽しさを感じますか?
普段出会えないような人と仲良くなれた時ですね。
例えば、スマートドライバーの活動では、自動車の免許取り立ての人や運転が苦手な主婦、宅配のお兄さんなどと出会えます。
あとは、普段なかなか出会えないモータージャーナリストの方や国土交通省の方とも出会いました。
仕事帰りに職種が異なる人たちと「交通安全を面白くしたい!」という話をするんですよ。
もちろん出てきたアイデア全てが実現できるわけではないですけど、アイデアを発散させることって大切じゃないですか。
だから、同じ想いの人たちと過ごせる時に楽しさを感じます。
ーーー次回予告
「楽しい」を第一にボランティア活動に取り組む献血ヴァンパイア、佐々木さん。
後編では、ボランティア活動を始めたきっかけと、楽しく活動するコツに迫ります!
ボランティアでポジティブ思考に。トラブル大好物!後編〜献血ヴァンパイア 佐々木隆さん〜
この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。