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写真の力で、もっといい社会へ~ソー写ルグッド株式会社CEO 汰木志保~

2020年、世界中で猛威を振るった新型コロナウイルス感染症。

その影響は様々なところに及び、人と人とのつながりは減り、結婚式や入学式などもなくなった。

思い出はどんどんと暗くなるのだろうか。

そんな暗い時代に、オンライン撮影という新たな試みを始めて多くの人に笑顔を灯す人がいる。

去年の8月にソー写ルグッド株式会社を立ち上げた若手起業家、汰木志保さんだ。

写真の力で社会を明るくしてきた彼女にオンラインでインタビューをした。

プロフィール

汰木志保(ゆるき しほ)
岐阜県出身。フリーランスフォトグラファーとして主に企業撮影を中心に10年活動。その間国際NGOの専属フォトグラファーとしても活動し、世界各地の様子を記録した。
西日本豪雨をきっかけに災害の実状に関する情報発信「ボラ写PROJECT」を立ち上げ、社会福祉協議会や災害支援団体と連携しながら撮影を繰り返し行なってきた。写真の力をもっと社会に活かしたいという思いが強くなり、2020年8月にソー写ルグッド株式会社を設立。現在は写真撮影を中心に事業を展開している。

ーーーはじめまして。今日はよろしくお願いします。

はじめまして。こちらこそよろしくお願いします。

ーーー早速ですが、現在はどのような活動を行っていますか?

ソー写ルグッド株式会社を今年8月に設立し、代表をしています。

「写真の力で、もっといい社会へ。」をモットーに、写真を中心としたソーシャルビジネスの会社です。

ーーー素敵ですね!具体的にはどのような事業を行っているのですか?

オンライン写真館20-for-1プロボノ、出張撮影などを行っています。

ーーー面白そうな言葉が並んでいる… オンライン写真館からお聞きしてもよろしいですか

はい。オンライン写真館はオンライン撮影を行うサービスです。

オンライン撮影というのは私たちフォトグラファーが実際に現地へ行って撮影をするのではなく、お客様とインターネット上でつながってビデオ通話アプリを使いながら撮影する方法です。

ーーー新しい!きっかけなどはあるんですか?

きっかけは新型コロナウイルス感染症の拡大です。

緊急事態宣言が出て、私たちフォトグラファーは現場に行けず収入がない状態でした。

さらに世の中はズーンとした重たい空気が漂っている。

写真の力でこの状況をポジティブに打開したくて、現場に行かずに安全に撮る方法はないか考えていました。そんなときに思いついたのがオンライン撮影です。

海外の記事なども参考にしつつやってみました。

すると意外とうまくいって。なのでプロジェクトとして継続して、またフォトグラファーの助けとなるように投げ銭をいただきました。

最終的には私以外にも10人ほどのフォトグラファーが参加して、合計100人ほどのお客様を撮影させていただきました。

ーーーコロナ禍の逆境を跳ね返しましたね!沢山の人に広がっていますし。

そうなんです。SNSなどでお客さんが写真を上げてくださって、それに共感が集まりました。

そこから私も撮ってほしいという方が出てきて広がっています。

↑オンライン撮影で汰木さんが撮られた写真。また汰木さんはnoteに自身の想いをつづっている

ーーーこんな写真撮られたら誰だって投稿したくなります笑

使っているのはiPhoneだけで何も特別な機材は使っていないんですよ。やっぱり、「こんな写真撮れるの?」って皆さん驚かれるんです。

けどフォトグラファーの技術なんです。

良いカメラがあるから素敵な写真が撮れるのではなくて、良いフォトグラファーがいてその人が笑顔を引き出すんです。

光がきれいな場所に誘導したり、カメラのアングルを調整してもらったりしながら撮影していきます。

まさに、それこそがフォトグラファーの技術で、フォトグラファーの価値も可視化できるようなプロジェクトだと思っています。

ーーーなるほど、実地にいけないことは残念ですけど、それはそれでいいんですね。

そうですね。いってみれば、オンライン撮影はフィルムに似ています

というのも、機能が制限されているんです。

例えば、zoomで撮るなら明るさなどをこっちでいじることはできません。

だから、その特性をよく理解してフォトグラファーの方で色見などを調整してみるんです。

そうしてうまく写真を撮る。

そう考えるとオンライン撮影はフォトグラファーの力量がよく出る撮影法かもしれません。

ーーー可能性が広がるし面白いですね。

そうですね。

例えば、これが使えるようになれば別に距離も関係なくなります

コロナ禍で行っていた時も3割は海外の方で10か国ほどの方を撮りました。

時差などもあるので、時間帯などを考えて先方が明るい時間にやるなどの工夫をすると、真夜中12時くらいに撮るなんてこともありました(笑)

ーーーえ、12時!大変ですね

はい(笑)

でも、こんな風にオンライン撮影はいろいろできるので研究を重ねています。

オンラインとオフライン、どちらにもそれぞれの良さがあるので、「○○ならこっちの方がいいねー」といったように選択肢が増えたように思います。

ーーーなるほどオンライン撮影、とても素敵ですね。
もう一つの素敵なプロジェクト20-for-1プロボノについてお聞きしてもよろしいですか?

このプロジェクトは元々私が自腹を切って行っていた、ボランティア撮影をビジネスモデル化したものです。

私は2年ほど前から被災してしまった場所などをボランティアで撮影し、風化させないようにその写真を使って写真展を開いていました。

ただそれは自分で働いてお金を貯めて、そのお金で撮影をするものでした。

しかし、それでは持続的ではない。

継続するためにどうしよう。と考えて出来上がったのが20-for-1プロボノです。

これは20件撮影したらそのうち1件をCSR活動であるボラ写PROJECTとして撮影しますというビジネスモデルで、ホームページ上で可視化しています。

↑ソー写ルグッド株式会社のホームページ上で可視化されている。

いくつか撮影会社がある中で、お客様はソー写ルグッドに撮影を頼むだけで社会貢献ができる。そういう仕組みを作りたかったんです。

どうせ頼むならソー写ルグッドさんに頼もうよ、という状態を目指しています。

ーーー素敵ですね。

逆境を跳ね返し写真を使って社会をよくする汰木さん。オンライン写真館も20-for-1プロボノも彼女だからこそ生み出せたものだろう。次々と新しいことで社会を良くする彼女はなぜ写真を撮り始めたのだろうか。次回は汰木さんの過去に迫る。

被災地で明るい写真を撮った理由#2~ソー写ルグッド株式会社 汰木志保さん~

汰木さんから皆さまへメッセージ

ソー写ルグッド株式会社では緊急事態宣言中、「撮って応援!オンライン写真館」というプロジェクトを行っています。コロナ禍で撮影できずお困りの方へ、無料でオンライン撮影させていただきます。詳しくはこちらの特設ページをご覧いただきお申し込みください。また、ひとりでも多くの方に届ける為、シェアしていただけると大変嬉しいです。

「撮って応援!オンライン写真館」:https://socialgoodphotography.com/reliefthroughphotography/

そして当社のCSR活動として行っているボラ写PROJECTは、持続可能な取り組みとして「20-for-1プロボノ」を行っています。これは、弊社が撮影案件を20件受注すると、その収益で1件プロボノ撮影をいたします。様々な社会課題に取り組む非営利団体様などへ伺い、活動の様子などを撮影します。その写真を広報などに使っていただき、こちらからもその取り組みを紹介し世の中に広げていく活動をしています。

非営利団体で活動されている方で、この記事を読んで「撮影してほしい!」というご希望がある方、ぜひお問い合わせください。
また、社会課題に関心のあるフォトグラファーさんとどんどん繋がって行きたいと思います。そんな方がいらっしゃれば、ぜひお気軽にお声がけいただければ嬉しいです。

ソー写ルグッド株式会社:https://socialgoodphotography.com/

お問い合わせ:info@socialgoodphotography.com

ライタープロフィール

木下悠(きのしたゆう)
早稲田大学社会科学部に在籍。平和学を専攻。興味分野は報道、教育。
考えるゴリラとしてnoteで執筆中
Twitter:きのしたゆう@考えるゴリラ
note:考えるゴリラ@早稲田webライター

 

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