2024年5月のCOCOCOLOREARTHには、

・寄付をするとNFT画像が届く、新しい寄付プラットフォームの誕生
・ザンビアのバナナペーパー工場を実際に訪れ、「紙づくりと暮らしの変化」を確かめる視察レポート

という、「テクノロジーで寄付をアップデートする動き」と「現場に足を運んでインパクトを確かめる動き」が集まりました。

本記事では、2024年5月にCOCOCOLOREARTHで紹介したプレスリリースをダイジェストでご紹介します。

 

◆今月のトピックサマリー

・寄付するとNFT画像が届く「Kifto(キフト)」のβ版リリース
・ザンビアのバナナペーパー工場視察から見えた、フェアトレードと暮らしの変化

◆寄付するとNFT画像が届く、新しい寄付サービス

Kifto(キフト)がβ版リリース

※本記事は、シースリーレーヴ株式会社様からの情報提供で作成しております。

シースリーレーヴ株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:空野正輝)は、寄付をするとNFT画像(NPOの活動写真など)が届く新たな寄付サービス「Kifto(キフト)」をノーコードツール・Bubbleで開発し、β版としてリリースしました。サービス上で寄付の募集もスタートしています。

Kiftoは、

・教育、環境、福祉など、幅広い分野のNPO団体を一覧から選んで寄付できる
・各団体の活動内容を写真や動画で確認できる
・寄付金の用途(誰に・何のために使われるのか)を事前に理解したうえで寄付できる
・寄付の際に応援メッセージを添え、団体に想いを届けられる
・寄付のお礼として、団体オリジナルの「活動写真のNFT画像」が届く

といった特徴を持つ寄付プラットフォームです。NFTと聞くと少しハードルが高く感じるかもしれませんが、Kiftoではアカウント登録するだけでNFT画像を受け取れる設計になっており、転売はできない「寄付のお礼」として位置づけられています。

登録できるのは、厳格な審査基準をクリアしたNPO団体のみ。活動内容の透明性や寄付金の使途、定期的な活動報告、財務状況の健全性、過去の実績や法令遵守、社会的貢献度などを面談・書類審査を通じてチェックしています。

「どんな団体なのかよく分からない」「寄付金がどう使われているか見えにくい」といった不安をテクノロジーで解消しつつ、「寄付の証」をNFT画像として手元に残せる──そんな、寄付体験のアップデートを目指すサービスです。

◆ザンビアのバナナペーパー工場を訪ねて

紙づくりが生む仕事と暮らしの変化

※本記事は、株式会社高速オフセット様からの情報提供で作成しております。

印刷会社の株式会社高速オフセットは、2019年から「バナナペーパー(BANANA PAPER)」の取り扱いを開始し、2024年で5年目を迎えました。

バナナペーパーとは、アフリカ・ザンビアのオーガニックバナナ農園で採れる「バナナの茎の繊維」と、FSC®森林認証パルプを原料にした、フェアトレード認証のサステナブルな紙です。バナナの茎は通常は廃棄されてしまう部分ですが、そこから新たな収入源と雇用が生まれています。

高速オフセットは、これまで多くの企業がバナナペーパーを使ってくれたことを受け、

・バナナペーパーを使うことが、本当にザンビアの人々や地球の未来につながっているのか
・日本企業が共感・賛同し使ってきたことで、ザンビア側にはどんな変化が起きているのか
・茎繊維をつくっている人たちは、どんな想いで仕事をしているのか

を自分たちの目で確かめるため、2024年3月にワンプラネット・カフェ主催の「ザンビア視察ツアー」に参加。現地のバナナペーパー工場(エンフエ村)を訪れました。

工場では、

・敷地内にバナナ農園や果物農園があり、フェアトレードのもとで農家から茎を購入していること
・子どもが農地の手伝いをすることは禁止されていること
・工場内に「全員が工場で食事をとる」「石鹸を使って衛生的に過ごす」など、健康第一のルールが掲示され、チームごとに徹底されていること

などが紹介されています。

茎は回収後、機械で糸状の繊維に加工・乾燥され、トラックで首都ルサカへ運ばれ、モザンビークから船便で日本へ。現場で働く人たちへのインタビューでは、

・「この仕事を本当に誇りに思っています」
・「子どもの学校に必要なものを揃えられるようになった」
・「貯めたお金で妻が看護師の学校に通えるように」
・「子どもを大学まで通わせることができた」

といった声も寄せられ、「紙づくりの仕事」が家族の教育やキャリアの選択肢を広げていることが伝えられています。

高速オフセットは、こうした現地視察の内容やこれまでの取り組みを冊子にまとめ、サステナブルな企画を考える企業や、バナナペーパーの提案に関心のある企業に向けて無料で配布を開始しました。「バナナペーパーを使うことが、どんな人・どんな地域につながっているのか」を具体的に伝えるためのツールです。

◆編集部から:2024年5月を振り返って

5月の2つのニュースから浮かび上がるのは、

・寄付の「見えにくさ」を、NFTや審査付きプラットフォームで解消しようとする動き
・サステナブルな素材の背景にある、現地の仕事・暮らし・誇りを、実際に現場に足を運んで確かめる姿勢

です。

どちらにも共通しているのは、「お金」や「商品」が動く裏側にいる人たちの顔や物語を、できるだけクリアにしようとしている点です。

読者一人ひとりにとっても、

・興味のあるテーマのNPOを探し、Kiftoのようなサービスを通じて寄付してみる
・名刺やパンフレット、ノベルティなどを企画する際に、バナナペーパーのようなサステナブル素材を検討してみる
・「このサービスや製品の向こう側に、どんな人がいるんだろう?」と一歩踏み込んで考えてみる

といったところから、今回のニュースと関わることができます。

2024年5月のニュースが、
「寄付や素材選びを通じて、世界の誰かとどうつながるか」
を考えるきっかけになればうれしいです。

※本記事で紹介したニュースは、各プレスリリースおよび公式情報をもとに、COCOCOLOREARTH編集部が再構成しています。

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