今回は、バナナペーパーの普及から社会課題解決に努める木村さんにインタビューしました。

デザイナーとして働く傍ら、バナナから作られた究極のエコ紙を広げる活動をしてらっしゃいます。

もともと消防局に勤めて一転、デザイナーとして社会課題解決を志すまでの経緯とは!?

プロフィール

木村 紘大(きむら こうた)

グラフィックデザイナー(SIGNAX)、つづきバナナプロジェクト代表、早渕川ファンクラブ副代表を務める。

高校卒業後、消防職員になるために専門学校へ。

約13年間消防局に勤める。

2020年:デザイナーへ転職、早渕川ファンクラブ副代表に就任

2021年:つづきバナナプロジェクト開始

つづきバナナプロジェクト

ーーー現在はどんな活動をされていますか?

本業は名刺、パンフレットやチラシ、ウェブなどのデザインを作る、グラフィックデザインの仕事です。

COCOCOLOR EARTHのアイキャッチ画像の作成も手伝わせていただいています。

本業と合わせて、つづきバナナプロジェクトと、早渕川の美化活動もしています。

ーーーつづきバナナプロジェクトについて、詳しく教えてください。

株式会社ワンプラネットさんが開発した紙である「ワンプラネット・ペーパー」、通称バナナペーパーを普及させる活動です。

まず、バナナペーパーとはザンビアが原産国で、バナナの茎から作られている日本初のフェアトレード認証紙です。

ザンビアでは貧困が深刻で、1日平均で200円以下の生活を強いられている世帯も多いです。

そのせいで、生活のために密猟に手を染めてしまうケースが横行しています。

また、バナナは一年草で1度しか収穫できないため、毎年茎を処分する必要があります。

その実態を知った株式会社ワンプラネットのペオ・エクベリ夫妻は、本来廃棄物となるバナナの茎を使って環境に良い紙を作り始めました。

現在は、ザンビアの工場で下処理し、福井県の越前和紙工場に出荷され、1500年続く越前和紙の伝統技術を用いて生産されています。

バナナペーパーを作ることでザンビアに雇用を生み出すことができ、その売り上げで安全な水を引くために井戸を掘ったり、安全な食事を提供したりしています。

これは、密猟の防止や森林保護にもつながっており、SDGsの17項目全てに当てはまる活動が実現されているのです。

つづきバナナプロジェクトでは、まずは私の地元である神奈川県横浜市都筑区からバナナペーパーを広げていこうと、バナナペーパーに関する勉強会やイベントを行っています。

ーーーバナナプロジェクトの取り組みを始めたきっかけを教えてください。

私の仕事であるグラフィックデザインは紙と切っても切れない関係にあり、紙について調べていた時にバナナペーパーに初めて出会いました。

まずは、名刺をバナナペーパーで作ってみようと思い、作り始めました。

そしてその頃、株式会社エリアプロジェクトの小杉社長から、会社でできるSDGsは何かないかと相談を受けまして、バナナペーパーを紹介しました。

そこで意気投合し、私と株式会社エリアプロジェクトの共同でバナナペーパーを広げようと決めたのがきっかけです。


社会課題を解決したい