社会問題コラム SDGs

2025.02.26

【SDGs目標16】平和と公正をすべての人にとは？背景や現状、企業の取り組み、私たちにできることを解説

近年、SDGs（持続可能な開発目標）という言葉を耳にする機会が増えています。

しかし、その中でも「平和と公正をすべての人に」という目標については、具体的にどのような内容なのか、なぜ重要なのかを理解している人は少ないかもしれません。

この記事では、初めてSDGsに関心を持った人に向けて、「平和と公正をすべての人に」の基本的な情報をわかりやすく解説します。

この目標が生まれた背景や現状、課題、そして私たちができることについても触れていきます。

1 平和と公正をすべての人にとは
- 1.1 SDGsとは
2 平和と公正をすべての人にを構成するターゲット
3 平和と公正をすべての人にが生まれた背景
4 平和と公正をすべての人にの現状
5 平和と公正をすべての人にの課題
6 平和と公正をすべての人にに取り組む企業3選
7 平和と公正をすべての人にに対して私たちができること5選
8 まとめ

平和と公正をすべての人にとは

「平和と公正をすべての人に」は、SDGsの17の目標のうち、16番目に位置づけられています。

この目標は、すべての人々が平和で公正な社会で暮らせることを目指しています。

具体的には、暴力の削減、法の支配の促進、透明性の高い制度の構築、そしてすべての人々が司法にアクセスできるようにすることを含みます。

SDGsとは

SDGs（Sustainable Development Goals）は、2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標」です。

2030年までに達成すべき17の目標と169のターゲットから構成されています。

これらの目標は、貧困、飢餓、健康、教育、ジェンダー平等、クリーンエネルギー、気候変動など、多岐にわたる課題を包括的に扱っています。

SDGsは、地球上の誰一人として取り残さない（Leave No One Behind）ことを誓っています。

平和と公正をすべての人にを構成するターゲット

「平和と公正をすべての人に」は、以下のターゲットから構成されています。

16.1	あらゆる場所において、全ての形態の暴力及び暴力に関連する死亡率を大幅に減少させる。
16.2	子供に対する虐待、搾取、取引及びあらゆる形態の暴力及び拷問を撲滅する。
16.3	国家及び国際的なレベルでの法の支配を促進し、全ての人々に司法への平等なアクセスを提供する。
16.4	2030年までに、違法な資金及び武器の取引を大幅に減少させ、奪われた財産の回復及び返還を強化し、あらゆる形態の組織犯罪を根絶する。
16.5	あらゆる形態の汚職や贈賄を大幅に減少させる。
16.6	あらゆるレベルにおいて、有効で説明責任のある透明性の高い公共機関を発展させる。
16.7	あらゆるレベルにおいて、対応的、包摂的、参加型及び代表的な意思決定を確保する。
16.8	グローバル・ガバナンス機関への開発途上国の参加を拡大・強化する。
16.9	2030年までに、全ての人々に出生登録を含む法的な身分証明を提供する。
16.1	国内法規及び国際協定に従い、情報への公共アクセスを確保し、基本的自由を保障する。
16.a	特に開発途上国において、暴力の防止とテロリズム・犯罪の撲滅に関するあらゆるレベルでの能力構築のため、国際協力などを通じて関連国家機関を強化する。
16.b	持続可能な開発のための非差別的な法規及び政策を推進し、実施する。

平和と公正をすべての人にが生まれた背景

「平和と公正をすべての人に」という目標が生まれた背景には、世界中で続く紛争、暴力、不正義があります。

特に、開発途上国では、戦争や内戦によって多くの人々が命を落とし、家を追われています。

また、腐敗や汚職が蔓延している国々では、法の支配が機能せず、人々が公正な裁判を受けることが難しい状況があります。

さらに、子どもや女性に対する暴力、人身売買、組織犯罪なども深刻な問題です。

これらの問題は、人々の基本的な権利を侵害し、社会の安定と発展を阻害しています。

こうした状況を改善するために、国際社会は「平和と公正をすべての人に」という目標を掲げ、具体的な行動を求めているのです。

平和と公正をすべての人にの現状

平和と公正をすべての人にの現状について解説します。

紛争と暴力が続く地域

世界中では依然として多くの地域で紛争や暴力が続いています。

シリアやイエメン、アフガニスタンなどでは、長年にわたる内戦によって多くの人々が犠牲になり、難民や国内避難民が増え続けています。

また、中南米やアフリカの一部では、組織犯罪や麻薬取引が蔓延し、治安が悪化しています。

これらの地域では、平和と安全が脅かされ、人々の基本的な権利が守られていない状況です。

≫紛争とは？戦争、内戦は何が違う？現在起こっている事例をもとに解説
≫日本の難民問題とは？現状や受け入れない理由、私たちにできること
≫人権問題とは？日本と世界の人権問題を一覧で解説

腐敗と汚職の蔓延

多くの国々では、政府や公共機関における腐敗や汚職が深刻な問題となっています。

世界銀行の調査によると、世界中で年間1兆ドル以上が賄賂や汚職によって失われていると推定されています。

これにより、公共サービスが十分に提供されず、教育や医療などの基本的な権利が侵害されています。

特に開発途上国では、汚職が経済発展や社会の安定を阻害する要因となっています。

司法へのアクセスの不平等

すべての人々が公平に司法を利用できるわけではありません。

特に貧困層や社会的弱者は、法律の知識や経済的な理由から司法へのアクセスが制限されています。

また、一部の国では司法制度そのものが脆弱で、政治的な干渉や汚職によって公正な裁判が行われないケースもあります。

このような状況は、人々の権利を守るための制度が機能していないことを示しています。

平和と公正をすべての人にの課題

「平和と公正をすべての人に」を実現するためには、いくつかの大きな課題があります。

≫【2024年最新】日本の社会問題一覧！30の社会課題とランキングを解説！

紛争の解決と平和構築

世界中で続く紛争や内戦は、平和と公正を実現する上で最大の課題の一つです。

特に宗教や民族の対立が絡む紛争は、解決が難しく、長期化する傾向があります。

和平交渉や停戦合意が成立しても、持続可能な平和を築くためには、社会の再建や対立の根本的な解決が必要です。

国際社会の協力と、地域コミュニティの参加が不可欠です。

法の支配と司法制度の強化

多くの国々では、法の支配が十分に機能しておらず、司法制度が脆弱です。

特に開発途上国では、汚職や政治的な干渉によって、公正な裁判が行われないケースが少なくありません。

また、貧困層や社会的弱者は、司法へのアクセスが制限されており、権利が守られていない状況です。

法制度の整備と透明性の向上が急務です。

≫発展途上国とはどこ？途上国一覧と様々な定義、企業の取り組みを解説！

暴力と組織犯罪の撲滅

子どもや女性に対する暴力、人身売買、組織犯罪、テロリズムなど、さまざまな形態の暴力が依然として深刻な問題です。

これらの問題は、人々の安全と権利を脅かし、社会の安定を阻害しています。

特に都市部や国境地域では、犯罪ネットワークが拡大し、対策が追いついていない状況です。

国際協力と地域社会の連携による包括的な対策が必要です。

平和と公正をすべての人にに取り組む企業3選

平和と公正をすべての人にに取り組む企業を紹介します。

≫【SDGs目標16】平和と公正をすべての人にに取り組む企業5選！就職・転職におすすめの大企業からベンチャー

株式会社issues

株式会社issuesは、市民と政治家を繋ぎ、より良い社会の実現を目指すプラットフォームを提供しています。

スマホを通じて、市民は身近な問題を政治家に直接伝え、政治家は市民の声を政策に反映させることができます。

このプラットフォームは、政治的な中立性を保ちながら、若い世代や無党派層の政治参加を促進し、より効果的な政策立案に貢献しています。

HP:https://corp.the-issues.jp/

株式会社issuesの事業内容や創業理由を詳しく見る

株式会社ミライジンラボ

株式会社ミライジンラボは、大阪府箕面市に本社を置く、データサイエンスを駆使して社会課題の解決に取り組む会社です。

業界や学問分野、活動実績が異なる個性豊かなエンジニアが在籍。

2020年に内閣官房が主導する新技術等実証制度「レギュラトリー・サンドボックス」に認定され、障がい者雇用の実証実験に取り組んでいます。

発達障がいや精神疾患を持つ人材の活躍支援を通じて、多様性を尊重する社会の実現を目指しています。

HP:https://mirai-jin.com/

株式会社ミライジンラボの事業内容や創業理由を詳しく見る

株式会社PoliPoli

株式会社PoliPoliは、政治・行政と国民が政策を共創するためのサービスを提供している会社です。

政策を知ったり、サポートしたりするサービスや、寄付基金サービス、政治情報メディアなど、多くのプラットフォームがあります。

新しい政治・行政の仕組みを作り続けることで、世界中の人々の幸せな暮らしに貢献できると考えています。

HP:https://www.polipoli.work/

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