・国際協力ってどんな意味なの?

・日本がなぜ国際協力をするのかわからない…

・国際協力に関わるには、どうすればいいの?

あなたもこんな疑問を持ってこのサイトを訪れたのではないでしょうか。

この記事では、国際協力の意味・歴史・活動の種類から、関連する15の問題、日本の取り組み、関われる仕事まで網羅的に解説します。

読み終わるころには、国際協力を自分事として考えられるようになるはずです。

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国際協力とは

国際協力とは、国際社会全体の平和と安定、発展のために、開発途上国・地域の人々を支援することです。

国連に加盟している国のうち約75%が途上国とされており、貧困・紛争・教育・医療など複数の課題を抱えています。

これらの課題を一国だけで解決するのは難しく、世界全体で協力して取り組む必要があります。

参照:JICA「国際協力とは」

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国際協力の歴史と目的

国際協力の歴史は、第二次世界大戦後に国際社会が平和と復興に向けた協力体制を構築したことから始まります。

現代の国際協力の枠組みは、MDGs(ミレニアム開発目標)からSDGs(持続可能な開発目標)へと引き継がれ、2030年に向けた具体的な目標のもとで世界が動いています。

国際協力の歴史年表

  • 1944年:ブレトン・ウッズ会議。国際通貨基金(IMF)・世界銀行が設立される
  • 1945年:国連設立。現在の国連開発計画(UNDP)・UNICEFなどの前身機関も順次設立
  • 1954年:日本がコロンボ・プランに加入し、二国間援助を開始
  • 1960年代:ODA(政府開発援助)が先進国で本格化
  • 2000年:MDGs(ミレニアム開発目標)採択。2015年を目標年次に設定
  • 2015年:SDGs(持続可能な開発目標)採択。2030年に向けた17の目標を設定

日本とODA——かつては援助を受けていた

日本は現在、世界有数のODA供与国ですが、かつては援助を受ける立場にありました。

1945年から1964年にかけて、日本は世界銀行から約8億6,000万ドルの融資を受け、東海道新幹線や東名高速道路・黒部川第四発電所などのインフラ整備に充てています。

経済成長を遂げた後、日本はその恩返しの意味も込めて国際協力を拡大してきました。

外務省によると、日本のODA実績は2022年度で約1兆7,000億円に上り、教育・保健・インフラ・環境分野で途上国を支援しています。

参照:外務省「日本のODA」

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国際協力の3つの種類

国際協力は、その目的や手法によって主に3つの種類に分けられます。

それぞれの特徴と代表的な機関を理解することで、「どの国際協力に関わりたいか」を考えやすくなります。

開発援助(ODA)

開発援助(ODA)とは、政府が公的資金を使って途上国の経済・社会の発展を長期的に支援する取り組みです。

道路・学校・病院の建設、農業技術の移転、人材育成などが主な内容です。

日本ではJICA(国際協力機構)がODAの実施機関として機能しており、青年海外協力隊の派遣やインフラ支援など幅広い活動を担っています。

緊急人道支援

緊急人道支援とは、紛争や自然災害によって生命の危機に瀕した人々を助けるための即時の支援活動です。

食料・医薬品・シェルターの提供、避難民への物資配布などが主な内容で、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)やWFP(世界食糧計画)が中心的な役割を担っています。

NGO・NPOも現場での緊急支援を担っており、日本国内でも「国境なき医師団」や「ワールド・ビジョン・ジャパン」などが活動しています。

アドボカシー(政策提言)

アドボカシーとは、国際的な政策や制度を変えることで、問題の根本原因に働きかける活動です。

「援助」ではなく「制度設計」によって課題の構造を変えることを目的とし、NGO・シンクタンク・大学研究機関などが担い手となっています。

紛争鉱物に関する国際規制の整備や、途上国への農産物貿易の公正化(フェアトレード推進)などがアドボカシー活動の具体例です。

国際協力に関連する15の問題

国際協力に関連する15の問題について解説します。

それぞれの問題は相互に関連しており、一つの問題が別の問題を引き起こすケースも多いです。

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  • 発展途上国
  • 南北問題
  • 南南問題
  • 紛争
  • 紛争鉱物
  • スウェットショップ
  • 識字率
  • レイシズム
  • 飢餓
  • 移民問題
  • 人権問題
  • 入管問題
  • 人口爆発
  • 人口ボーナス
  • 人口オーナス

発展途上国

発展途上国とは、経済発展や開発が遅れ、経済成長の途上にある国のことです。

開発途上国や途上国と呼ばれることもあります。

途上国は発展途上国と後発開発途上国の2つに分けて考えられます。

発展途上国はOECD(経済開発協力機構)が作成する援助受取国・地域リストに記載された国が該当し、このリストは3年毎に発表されています。

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南北問題

南北問題とは、先進国と開発途上国の間で経済格差が生じている問題です。

地図上で見た際に途上国は南側、先進国は北側に多く位置していることからこのように呼ばれています。

実際に経済格差を見ると、先進国とされる欧米諸国は地図上で北部に、アジアやアフリカ・南米などの発展途上国は南部に位置していることが多いです。

先進国と途上国の間の格差は未だ解決していません。

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南南問題

南南問題とは、南北問題において「南」といわれる発展途上国の中に生じてきた、新たな経済格差の問題です。

より南に位置する国が貧しい訳ではなく、総称として使われている言葉です。

発展途上国の中でも経済発展に成功した国は、新興工業経済地域(NIEs)など工業化の進んだ国、または石油輸出国機構(OPEC)など資源を保有する国です。

例:タイ、インド、マレーシア、イラク、イラン、クウェート、サウジアラビア等

発展途上国の中でも特に経済発展が遅れている国は、後発発展途上国と呼ばれています。

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紛争

紛争とは、少なくとも2つ以上の主体が、希少な資源(富や権力など)を同時に獲得しようとして相争う社会状況と定義されています。

「紛争」という言葉が持つ意味は非常に広く、武力を伴う争いだけではなく、武力や暴力を伴わない争いについても紛争と呼ぶ場合があります。

参照:国際協力機構(JICA)「紛争とは何か」

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紛争鉱物

紛争鉱物とは、アフリカ諸国などの紛争地域で採掘され、武装勢力の資金源となるおそれのある鉱物を指します。

かつては、非人道的な環境で採掘されたダイヤモンドが話題となり、「血塗られたダイアモンド」と呼ばれていました。

現代では、パソコン部品に使用されるタンタルなどのレアメタルが問題となっています。

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スウェットショップ

スウェットショップとは、日本語で「搾取工場」と呼ばれ、低賃金で劣悪な環境のもとで労働者を働かせる職場です。

多くは開発途上国で見られ、セクハラやパワハラ、強制労働、児童労働などが横行しています。

女性の権利も守られていないにも関わらず、貧困を理由に多くの女性が勤め先として選んでいます。

特に縫製工場は室内での作業のため、天候に左右されず安定した収入を得られる点から人気があります。

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識字率

識字率とは、文字の理解や読み書きができる人の割合のことを指します。

UNESCOは、「総成人人口(15歳以上)に対する推定成人識字者の割合を百分率で表したもの」と定義しています。

例えば、15歳以上の人が10人おり、そのうち8人が識字者であれば、識字率は80%になります。

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レイシズム

レイシズムとは、人種に基づく思想や差別のことで、人種主義や人種差別と訳されます。

人種主義とは、人種間に根本的な優劣の差異があり、優等人種が劣等人種を支配するのは当然という思想です。

戦後の国際社会では、世界人権宣言や人種差別撤廃条約などの国際人権法で、人種差別に対して人々が戦うことが義務とされています。

近年では、黒人差別やアジア系差別が頻繁に問題となっています。

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飢餓

飢餓とは、貧困などが原因となって十分な食事がとれず、栄養不足や健康被害などを受ける状態のことを指します。

健康や生活の質に深刻な影響を及ぼし、極端な場合には生命に危険をもたらすことがあります。

飢餓は世界中の多くの地域で重要な社会問題となっており、特に紛争や自然災害、経済的困難に直面している地域で顕著です。

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移民問題

移民問題とは、貧困や生活環境を変えるためなど、さまざまな理由で生まれ育った国を離れて別の国での生活を始める時に生じる問題です。

欧米諸国や日本でも世界中からの移民を受け入れていますが、その中で不法入国や治安の悪化などが問題視されることもあります。

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人権問題

人権問題とは、すべての人間が尊厳に基づいて生まれながらに持っている権利が侵害されている問題のことです。

「こんな仕事をしたい」「健康に生きたい」など、当たり前のことを当たり前にできるための権利が「人権」であり、これを妨げる問題が現代の日本および世界で多数存在します。

参照:法務省「人権尊重の理念に関する国民相互の理解を深めるための教育及び啓発に関する施策の総合的な推進に関する基本的事項について(答申)」

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入管問題

入管問題とは、在留資格を持たないとされる人々が収容される入管施設において、収容判断から施設内での処遇まで一連の流れで起こる問題のことを指します。

入管施設は、オーバーステイなどの理由から在留資格を持たないとされる人々を強制収容する場所です。

日本の入管制度に対して、国連や他の機関から何度も「国際法違反」だと非難を受けています。

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人口爆発

人口爆発とは、人口が急激に増えることです。

日本では人口が減少していますが、世界では急激に人口が増加しています。

2000年は世界人口60億人だったのが、2023年では80億4,500万人と1年間で約9,000万人の増加を続けています。

さらには、2055年の世界人口は100億人を超えると予想されています。

参照:世界人口白書2023

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人口ボーナス

人口ボーナスとは、生産年齢人口(15〜64歳)が従属人口(14歳以下と65歳以上の人口)よりも大きく上回る状態です。

具体的には以下の3つの定義があります。

  • 生産年齢人口が継続して増え、従属人口比率の低下が続く期間
  • 従属人口比率の低下、または生産年齢人口比率の増加、かつ生産年齢人口が従属人口の2倍以上いる期間
  • 生産年齢人口が従属人口の2倍以上いる期間

参照:JETRO「人口ボーナス期における経済発展」

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人口オーナス

人口オーナスとは、人口ボーナスと反対に、従属人口(14歳以下と65歳以上の人口)が生産年齢人口(15〜64歳)を上回る状態です。

オーナス(onus)は負担・重荷を意味します。

人口オーナスの状態では、「支えられる人」が「支える人」を上回り、社会保障費などの負担が大きくなり、消費や貯蓄、投資が停滞します。

その結果、経済成長が停滞してしまいます。

日本やアメリカ、中国、ヨーロッパ諸国が人口オーナスに突入しています。

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国際協力に取り組む企業3選

国際協力に取り組む企業とは、開発途上国の社会課題の解決を事業の中核に置き、商品・サービス・技術を通じて国際社会に貢献している企業のことです。

ここでは代表的な3社を紹介します。

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株式会社マザーハウス

株式会社マザーハウスは、「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念のもと、2006年にバングラデシュで設立された企業です。

6つの生産国でのものづくりを展開し、日本・台湾・シンガポール40店舗超で販売しています。

各国の素材や文化を活かした付加価値の高いものづくりを続けています。

株式会社マザーハウスの事業内容や創業理由を詳しく見る

株式会社ユーグレナ

株式会社ユーグレナは、2005年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功した企業です。

機能性食品・化粧品・バイオ燃料の研究開発のほか、2014年よりバングラデシュの子どもたちにユーグレナクッキーを届ける「ユーグレナGENKIプログラム」を展開しています。

「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」をユーグレナ・フィロソフィーと定義し、事業を展開しています。

サラヤ株式会社

サラヤ株式会社は、世界の衛生・環境・健康に関わる革新的な商品とサービスを提供する企業です。

国際協力への取り組みとしては、2009年よりユニセフと協力し、ウガンダで手洗いの設備整備と普及教育などを行っています。

その他にも、カンボジアにおけるJICAのBOPビジネス連携促進協力準備調査事業「ハッピー手洗いプロジェクト」やセーブ・ザ・チルドレンの協賛などに取り組んでいます。

サラヤ株式会社の事業内容や創業理由を詳しく見る

国際協力に取り組む企業一覧でもっと会社を見る

ococキャリア


国際協力に関連する仕事には何がある?

国際協力に関連する仕事とは、ODA・NGO・国際機関・民間企業などを通じて、開発途上国の課題解決に携わるすべての職種のことです。

「国際機関に入らないといけない」と思われがちですが、民間企業のCSR担当、フェアトレードブランドのマーケター、教育NPOのコーディネーターなど、多様な入り口があります。

COCOCOLOR EARTHでは約100人の社会活動家にインタビューをしてきました。

インタビューを通して見えてきた国際協力のキャリアについて、6名の具体的なロールモデルのキャリアと共にお伝えしています。

ぜひこちらの記事をご覧ください。
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よくある質問

Q1. 国際協力とは何ですか?簡単に教えてください。

国際協力とは、国際社会全体の平和と安定・発展のために、開発途上国・地域の人々を支援する取り組みです。

主に政府による資金援助(ODA)、食料・医療支援、教育支援、平和構築などを通じて行われています。

日本は1954年にコロンボ・プランに加入してから、アジア・アフリカ・中南米を中心に支援を続けており、世界有数のODA供与国の一つとなっています。

国際協力を担う機関としてはJICA(国際協力機構)が代表的で、政府ベースの援助を実施しています。

一方、NGO・NPOによる民間ベースの支援も国際協力の重要な柱となっており、「援助する・される」という一方向の関係を超えたパートナーシップが現代の国際協力の中心的な考え方です。

Q2. 日本が国際協力を行う理由は何ですか?

日本が国際協力を行う理由は主に3つあります。

第一に、世界の平和と安定を維持することが日本の安全保障にも直結するためです。

紛争や貧困が放置されると、難民問題やテロなど日本にも影響を与えるリスクが高まります。

第二に、経済的な相互依存関係です。

途上国が経済的に発展すると、日本にとっての貿易相手・投資先が拡大し、日本経済にも恩恵があります。

第三に、日本自身がかつて世界銀行から資金援助を受けた被援助国だった歴史があります。

東海道新幹線や東名高速道路の建設に融資を活用した日本は、その恩返しとして積極的に国際協力を行ってきました。

Q3. 国際協力に関わるにはどうすれば良いですか?

国際協力に関わる方法は、職業として携わるものから日常的な行動まで幅広くあります。

仕事として関わる場合、JICA・国連機関などの国際機関、NGO・NPO、開発コンサルタント企業、社会課題に取り組む民間企業が主な就職先です。

語学力(英語・フランス語・スペイン語等)と専門知識(開発学・保健・インフラ等)が求められる場合が多いです。

日常的な関わりとしては、フェアトレード商品の購入、認定NPOへの寄付、クラウドファンディングへの参加、SNSでの啓発活動などがあります。

まずは国際協力に関わる仕事の全体像を把握し、自分が関わりやすい入り口から始めることが大切です。

Q4. 国際協力とODAの違いは何ですか?

国際協力とODAはしばしば混同されますが、ODAは国際協力の一手段にすぎません。

ODA(政府開発援助)とは、政府が公的資金を使って途上国を支援する仕組みで、国際協力の中でも政府主導の部分を指します。

一方、国際協力にはODAのほか、NGO・NPOによる民間援助、企業のCSR活動、個人ボランティアなど、多様な形が含まれます。

現代の国際協力は、単に「資金を与える」援助から「技術・知識を共に開発する」パートナーシップの形へとシフトしています。

JICAが掲げる「人間の安全保障」の概念も、一方的な援助を超えた対等な協力関係を重視するものです。


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まとめ

国際協力について、以下のポイントを理解できましたか。

  • 国際協力とは:国際社会全体の平和と発展のために途上国を支援すること
  • 歴史:第二次世界大戦後に本格化し、日本自身もかつて被援助国だった
  • 3つの種類:開発援助(ODA)・緊急人道支援・アドボカシー
  • 15の問題:発展途上国・南北問題・紛争・飢餓・移民問題など、相互に関連
  • 関われる仕事:JICA・NGO・NPO・開発コンサルタント・社会課題に取り組む企業など

国際協力は「特別な人がするもの」ではありません。

フェアトレード商品を選ぶ、NPO・NGOの活動を支援する、国際協力に関わる仕事を目指すなど、さまざまな形で関わることができます。

まずは自分にとって身近なところから一歩踏み出してみましょう。


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