今回は、株式会社ユーグレナに勤める喜多倫久さんにインタビューしました。
地元の商店街がシャッター通りになっていく様子や、地元の雇用が減っていることを目の当たりにして社会課題に関心を持った喜多さん。
2度の就活を経験する中で、就活生へ伝えたいメッセージやユーグレナでの経験などを伺いました。
喜多 倫久(きた ともひさ)
石川県出身。立命館大学 経営学部 国際経営学科卒業
2020年に株式会社ユーグレナに入社。
新卒採用担当を経験したのち、現在は営業を担当。
社外では、NPO法人コンフロントワールドで販売事業責任者やエスニックブランドKUMIKOの立ち上げを行う。
Twitter
喜多:@mootaime
NPO法人コンフロントワールド:@confrontworld
KUMIKO:@kumikofficial
目次
ボランティアと研究に力を入れた学生時代
ーーー自己紹介をお願いします。
喜多倫久と申します。
2020年に新卒で株式会社ユーグレナに入社し、現在はヘルスケア商品の営業を担当しています。
株式会社ユーグレナは、藻類の一種であるユーグレナ(和名:ミドリムシ)を中心とした微細藻類を使って、様々なことを展開しています。例えば、私が所属している部署では、ドラッグストア等に対して、自社のヘルスケア食品の提案などを行っています。
その他にも、廃食油とユーグレナから取れた油を使ってバイオ燃料の製造にも取り組んでおり、2021年の6月には、日本で初めて国産バイオジェット燃料で飛行機を飛ばしました。
また社外では、NPO法人コンフロントワールドで物販事業の責任者を務めたり、KUMIKOというエスニックブランドの立ち上げを行っています。
ーーー社会課題に関心を持った原体験やきっかけを教えてください。
地元の商店街がシャッター通りになっていたことがきっかけです。
兄弟全員が仕事のため県外に出てしまい、地方の雇用問題を身近に感じていました。
また、大学で関西に進学し、都会と地方の格差に気が付きました。このようなことがきっかけで、社会課題に関わりたいと思うようになりました。
ーーー学生時代に力を入れて取り組んだ活動はありますか?
ボランティアと研究が主な活動ですね。
ボランティアでは、AFSという世界中の中高生の留学・国際交流を支援する団体で活動をしていました。
AFSでは、関西エリアを中心に留学支援と広報活動を行っていました。
ホストファミリーも学校もボランティアで高校留学をできたため、、機会を提供してくれたAFSには、恩返しをする気持ちで大学4年間はこの活動に従事しようと決めていました。
研究では、再生可能エネルギーを用いた地方経済の循環についての研究を行っていました。
内定が目的になってしまった1度目の就活
ーーー就職活動はいつ頃から始めましたか?
3年生の11月頃から始めました。
再生可能エネルギーを通じて、地方創生をするという軸で再生可能エネルギーの発電機を販売する総合電機メーカーを中心に就活をして、いくつかのメーカーから内定を頂きました。
しかし、心の底から喜べずにいる自分がいて、内定が目的で就活をしていたことに気づきました。
ーーーいつの間にか内定をもらうことが目的になってしまいますよね。
そうなんですよ。
内定を頂きつつも、就活を続けていました。
そして、4年生の後期に働きたいなぁと思える会社と出会いました。
その会社は、新卒採用を行っていなかったのですが、特別に長期インターン後に検討していただけることになりました。
長期インターンに挑戦するため、内定を辞退して休学する選択をしました。
ーーーその会社がユーグレナですか?
実はユーグレナではないんです。
長期インターン中に、インターン先の社長から「本当にうちの会社でいいのか? もう一度就活をして、それでもうちがよかったらおいで。」と言っていただき、もう一度就活をすることになりました。
2度目で見えた就活の軸
ーーー2回目はどのような軸をもって就活をしていましたか?
自分の理想の社会を軸にしていました。
理想の社会は、「人が成長し続けられる社会」です。
町を守りたいという思いや大学での研究など過去を深ぼりする中で、持続可能な社会とは、人間が成長し続けられる社会ではないかと仮説が生まれたことが背景です。
ただ、この軸に至るまでには、OB訪問を100回以上行い壁打ちをさせていただきました。
ーーーその軸に当てはまったのがユーグレナだったということですか?
そうですね。
入社当時の理念である「人と地球を健康にする」に合致していました。
環境問題や健康に関わる事業を行っているため、人が成長し続けられる社会に近づくことができると考えています。
また、働く仲間の入社動機も理念への共感度が高いと感じ、入社したい気持ちが強くなりました。
その他にもベンチャー企業であること、従業員の数、理念を達成しうる事業かどうかが条件でした。
100人以上のOB訪問で意識していたこと
ーーーOB訪問で意識をしていたことはありますか?
業界を絞る時は、その業界の方3人以上にOB訪問していました。
3人以上いると平均が取れるので、3人を基準にしていましたね。
また、良い部分だけでなく、嫌な部分も探すように意識していました。
良い部分はどの業界にもあるため、嫌な部分にも目を向けていました。
なので、良い部分と嫌な部分に分けて考えて、嫌なところがない業界を探していました。
個人的には、嫌なことややりたくないことが少ないほうが幸せなのではないかと思います。
SDGsを軸にした企業探しとは?
ーーー2回目の就活で受けた企業はどのように絞り込みましたか?
まず、SDGsの枠組みに当てはめて企業を探しました。
SDGs17項目の中で、自分自身が解決にアプローチしたいと強く思う項目とそうでないものを分けます。
私は、健康・環境・教育・格差(経済・情報)の項目に興味があるとわかったので、その項目に当てはまる企業を探しました。
ーーーSDGsの項目を軸にするのは珍しいですね。
国連が多くの研究者と作ったこのゴールを使わない手はないなと考えました。
研究に力をいれてきたので、先行研究を使うのが習慣になっていたのかもしれません。
ーーーSDGsの項目に当てはまる企業はどうやって探しましたか?
Wantedlyなどの求人メディアを中心に絞り込みをして、軸に合う企業を全て確認しました。
1つ1つしらみつぶしに探していく中でユーグレナと出会いました。
求人メディア以外では、エージェントやOB訪問での紹介を活用しました。
しかし、エージェントを活用する際は注意が必要です。
エージェントに細かく伝えられる軸が決まってからの利用をおすすめします。
軸を正確に伝えられないと、自分が希望する企業の紹介をもらいにくくなってしまいます。
働く上で大切にしている考え方
ーーー喜多さんは、どんな思いで働かれていますか?
「人が成長し続けられる社会」という自分の理想に向けて、入社当時ユーグレナの理念だった「人と地球を健康にする」という理念を大切に働いています。
また、日々の仕事であれば、上司の視点に立って物事を考える、お客さまのメリットは何かを考えるなどを意識しています。
ーーーユーグレナでは、フィロソフィーとして「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」を掲げていますが、社内にはどのような人が多いですか?
中途採用が8割ほどなので、様々なバックグランドを持った人がいます。
理念に共感し、仕事も含めて実生活でも体現してる人は、一般的な企業と比べて多いほうだと思います。
SDGsで例を挙げると、SDGsを知らない社員がいる企業もあれば、SDGsに対して多くの社員が関心を持っている企業もあります。
それでいうと、ユーグレナは後者での、多くの仲間がSDGsに関心を持っていると感じます。
現在の仕事で身につく3つのスキル
ーーー現在の仕事ではどんなスキルが身につきますか?
分析から企画、提案の力まで幅広く身につきます。
具体的には、商品がどの店舗でどのくらい売れているかなどのデータをもとに分析をして、企画の立案や選定をします。そして、企画をお客さまに提案します。
営業は提案だけをするとイメージされがちですが、私の部署では、分析から提案まで営業が行っています。
これからのキャリアプラン
ーーー今後のキャリアプランがあれば教えてください。
長期的には、日本の地方か途上国で事業を起こしたいです。
まだ、日本の地方か途上国のどちらで起こすかには迷いがあります。
それを決めるためにも、途上国で長期滞在をしたことがないので、途上国には行きたいと思っています。
ーーー途上国にも興味があるんですね。
誰も気がついていない魅力があるという点では、途上国も日本の地方もあまり変わらないと考えています。気がついていない魅力を見つけて、世の中に出して行きたい、ある特定地域の魅力を伝えていきたいです。
NPO法人コンフロントワールドでの活動もそれが理由です。
読者へメッセージ
ーーー最後に社会貢献を軸に就活をする学生へ応援メッセージをお願いします。
前提として、どんな会社も何かしらの社会課題を解決しており、働く=社会貢献です。
その中で、みなさんが解決したい社会課題とは何なのか定義をしたうえで、就活を行ってほしいです。
「誰に」「何を」「どう届けるのか」がポイントになると考えています。
このように考えていくと自分なりに解決したい社会課題が何かより具体的に見えてくると思います。
「ボランティアを職業にする」というビジョンをもとに活動中
出版:日本一詳しいボランティアガイド ~初心者から仕事にしたいあなたまで~
ブログ:ボランティアキャリア
Twitter:よしだこうき/ココカラアース

この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。
