スウェットショップという言葉を知っていますか?

スウェットショップとは、安価な商品の製造のため、労働者を搾取している工場です。

2013年にラナ・プラザ崩壊事故が起き、その存在が世間に露になりました。

実は、スウェットショップは、私たちと密接に関わっているのです。

私たちが購入する商品もスウェットショップで作られているかもしれません。

どのように行動すべきか考えてみましょう。


スウェットショップとは

スウェットショップとは、日本語で「搾取工場」と呼ばれ、低賃金で劣悪な環境のもとで労働者を働かせる職場です。

多くは開発途上国で見られ、セクハラやパワハラ、強制労働、児童労働などが横行しています。

また、女性の権利も守られていないのに関わらず、貧困を理由に多くの女性が勤め先として選んでいます。

特に縫製工場は室内での作業なので、天候に左右されず、安定した収入を得られるため人気です。

ブラック企業との違い

「ブラック企業」のように捉えられがちですが、実態は違います。

ブラック企業では、搾取の対象が正社員などの広い範囲の労働者ですが、スウェットショップでは、工場での非正規労働者を指します。

先進国にも存在するのか

スウェットショップは途上国だけでなく、先進国にもあります。

アメリカの労働省によると、ロサンゼルスやニューヨークにもスウェットショップは存在します。

目に見えて多いのは途上国ですが、先進国にも存在し、世界の課題として捉えなければなりません。

途上国の貧困を削減できるのか

労働者に過度な負担を与えるスウェットショップですが、「貧困の削減に貢献している」という意見の人々がいます。

イギリスのアダム・スミス研究所は、

スウェットショップが途上国の貧困率を下げた
私たちは積極的に彼らの生産する服を着るべきだ

と主張しています。

しかし、この主張はスウェットショップが途上国の貧困率を下げているのか、正確なデータはなく現在も議論されています。


ラナ・プラザ崩壊事故

2013年にバングラデシュで起きたラナ・プラザ崩壊事故は皆さんの記憶にも残っているのではないでしょうか。

ラナ・プラザという、縫製工場などが入った8階建ての商業ビルが、ずさんな安全管理や違法増築が原因で崩壊した事故です。

前日に亀裂が見つかっており、警察からビルへの立ち入り禁止をされていたのにも関わらず、製造を進めるために工場側は労働を強制しました。

被害は1127人が死亡、500人が行方不明、2500人以上が負傷と甚大です。

ここでは、先進国の大手ブランドの服も生産しており、低賃金と過酷な労働下で従業員を働かせ、労働者の権利侵害があったことも発覚しました。

この一件により、スウェットショップの存在が世の中に露呈しました。


スウェットショップが生まれる3つの原因

様々な原因があります。

不十分な政権と労働保護法

途上国の政府は十分な制度が整っておらず、汚職の発生も多いです。

そのような政府が定めた制度では労働者を十分に守ることができません。

そのため、多くの企業が安易に流入でき、スウェットショップが出現します。

低い教育基準

途上国では、十分な教育を受けられていない労働者が多く、自分の権利を知りません。

それ故、賃金や労働環境に関しての交渉を不可能にしており、劣悪な環境でも仕事をする人材が存在するのです。

ファストファッション

ファストファッションとは、販売状況を逐一確認しつつ、それに合わせて商品の製造・販売を行うことです。

急速に変化する流行に対応するために、この形態をとるブランドが多いです。

これを実現するには、コストをできる限り削減し、融通の効く労働力を確保する必要があるため、途上国が絶好の拠点となります。


スウェットショップが社会に与える2つの影響

児童労働

1つ目は、児童労働です。

世界の約1億6000万人の子供が児童労働に従事していると、ユニセフと国際労働機関が発表しています。

児童労働 (ILO駐日事務所)

子どもは素直で、お金を稼ぐためにはどんな労働も受け入れてしまうので、搾取の対象になっています。

環境汚染

2つ目は、環境汚染です。

途上国では規制が緩いものが多く、環境法においても緩いので、廃棄物の処理方法などで簡単に自然を汚してしまいます。

また、衣服を作るためには大量の水を使うため、最も汚染の多い産業の一つでもあります。

実際に、川に魚が住めないほど汚れている地域もあります。

また、環境汚染は私たちの健康にも影響を持つので、被害は大きく広がります。

私たちがとるべき行動

私たちの行動次第で、スウェットショップの横行を防げるかもしれません。

商品のことを知る

購入する商品の情報を知ることが大切です。

特に、破格な価格で売られている商品に対しては、なぜその値段が実現できるのか疑問を持ち、その商品について調べるなどしてみましょう。

そして、本当にお金を払う価値のあると判断したものを購入するべきです。

次に紹介する「フェアトレード」の商品を購入することも1つの案です。

フェアトレード

スウェットショップを緩和する策として、フェアトレードが挙げられます。

フェアトレードとは、途上国で生産されたものを適正な価格で買うことです。

これにより、労働者の権利が守られたり、児童労働が削減できます。

フェアトレードがスウェットショップの削減に果たす役割は大きいのではないでしょうか。