最近、注目を集めている「フェムテック(FemTech)」という言葉をご存知でしょうか?

日本では女性の労働人口の増加に伴い、育休や産休、働き方に関する制度が整えられてきました。

しかし、月経・妊娠・更年期などのさまざまな健康問題を抱える女性にとって、働きやすい環境への支援は十分とは言えないのが現状です。

今回はそのような課題に取り組むフェムテックについて解説します。


フェムテックとは?

フェムテックとは、Female(女性)とTechnology(技術)を掛け合わせた言葉で、「女性が抱える健康問題をテクノロジーで解決するサービスやモノ」を指しています。

以前から存在していたそのようなサービスや商品をドイツのスタートアップ、Clue(クルー)の女性CEOが2013年にフェムテックと提唱しました。

例えば、生理日管理ツールの「ルナルナ」もフェムテックの1つです。


フェムテックの市場規模

世界のフェムテック市場への投資額は年々伸びており、2018年には437億円になるなど、2008年から2018年の10年で約17倍になりました。

2025年には、世界で5兆円の市場規模になるとの試算もあります。

日本でも大手ファッションブランドのGUが機能性下着の販売に乗り出したり、芸能人が自身のYouTubeチャンネルで月経カップを紹介したりするなど、その注目が高まっています。

実際、国内のフェムテック企業は2020年の1年間で約2倍に増加しており、今後も増え続けることが見込まれます。


フェムテックが注目を集める背景

女性の就業率は最近30年間に大きく上昇し,M字カーブは窪みが浅くなるとともに,全体的に大きく上方へシフトしています。(内閣府 男女共同参画白書 平成2年版より)

一方で、2021年の世界経済フォーラムによる日本のジェンダーギャップ指数は156カ国中120位。特に政治・経済の分野での女性活躍が遅れているのが現状です。

経済産業省の調査によると、女性従業員の約5割が女性特有の健康問題などを原因に職場で困ったことがあるそうです。

さらなる女性活躍を進めるために必要なことの一つとして、女性特有の悩みを解決する商品やサービスが求められています。

参考:健康経営における女性の健康の取り組みについて

≫ジェンダーとは?10種類のジェンダー問題を例を用いてわかりやすく解説!


フェムテックの企業・商品例

ここではフェムテック商品・サービスをカテゴリーにわけて紹介します。

1.月経

ルナルナ

2000年にガラケーと呼ばれる携帯電話向けウェブサイトにおいて、女性向けの生理日記録・管理ツールとして誕生しました。

今までスケジュール帳などで管理把握していた生理日を携帯電話で簡単に管理できる上に、生理日、排卵日などの予測も可能です。

2.セクシャルウェルネス

ミライカラーズ

女性の性事情を話題にあげることをタブー視する風潮はいまだに根強く残っています。

しかし、欧米を中心にセルフプレジャーは自身の心身の健康に対するセルフケアの1つという概念になりつつあるそうです。

ミライカラーズでは、品質や素材の安全性にこだわり、安心して使用できる女性器用プレジャーアイテムの販売を行ってます。

3.妊娠・産後ケア

じょさんしONLINE

オンライン上で助産師さんに気軽に相談できたり、妊娠・出産にまつわる講義を受けられたりするサービスを展開しています。

不安が大きい妊娠中は、気になったことを相談でき頼れる場所があると安心ですよね。

4.不妊・妊よう性

ベビmatch

不妊治療は排卵日、基礎体温、採卵日などを日々記録する必要があります。

ベビmatchはそのような不妊治療中の人向けに、基礎体温や採卵日などのさまざまなデータや通院日程を管理できる会員登録制のウェブサービスです。

また、治療の主体となる女性が悩みを一人で抱え込まないよう、パートナーがそれらを閲覧できる機能も備えてあります。

5.更年期・閉経

wakarimi/株式会社uni’que

更年期やPMSを始めとした女性特有の不調は、誰にも話せず女性が一人で抱え込んでしまうケースが多いです。

このサービスでは、wakarimiを介して女性がその日の体調を文章やスタンプで書き込むと、パートナーに体調を共有することができます。

また、週、月ごとの体調レポートが男女双方に送られるほか、夫婦関係をスムーズにするためのアドバイスも配信されます。

≫ジェンダーの問題に取り組む企業10選~ベンチャーから大企業まで~

まとめ

女性の社会進出により、女性のライフスタイルは大きく変化しています。

「性にまつわる体調不良はどうしようもないもの」という諦めに似た固定概念により、1人1人の可能性が狭まってしまうのはとても悲しいことです。

フェムテックが、女性がより活躍できる社会を実現するための一つの鍵になるかもしれません。

ココカラアースは、社会貢献をキャリアにしたいと考える方のお手伝いをしています。

他にもご興味のある記事があれば、ぜひご覧ください。

≫EdTechとは?概要と日本政府や注目企業の取り組み全体像まとめ
≫クリーンテックとは?生まれた背景と世界と日本の事例を解説

ライタープロフィール

田名部 なな子(たなぶ ななこ)
高崎経済大学 経済学部国際学科 3年
環境問題に興味あります。動画編集得意です。
instagram: @__tanabu