環境問題 社会課題コラム

クリーンテックとは?生まれた背景と世界と日本の事例を解説

クリーンテックとは、再生不能資源の使用を限りなく減らしても、従来と変わらない効果を生み出せる製品・サービスやプロセスのことです。

また、グリーンテックと表現される場合もあります。

イメージが湧きやすいクリーンテックの例としては、太陽光発電や電気自動車などが挙げられます。

スタートアップが中心で、クリーンテックに挑戦しており、米国・Cleantech Groupが「Global Cleantech 100」という報告書を毎年公表しています。

この記事では、世界や日本のクリーンテックを紹介していきます。

クリーンテックの必要性

事例を紹介する前に、クリーンテックの必要性について考えていきましょう。

SDGsの達成

SDGsは、17の大きな目標と、それらを達成するための具体的な169のターゲットで構成されています。

クリーンテックは17の目標のうち8つに対して直接的に関わってくると考えられます。

目標6  安全な水とトイレを世界中に
目標7  エネルギーをみんなに そしてクリーンに
目標9  産業と技術革新の基盤をつくろう
目標11 住み続けられるまちづくりを
目標12 つくる責任 つかう責任
目標13 気候変動に具体的な対策を
目標14 海の豊かさを守ろう
目標15 陸の豊かさも守ろう

また、クリーンテックは、間接的に全ての目標に絡んでくる技術になります。

そのため、クリーンテックの進歩はSGDs達成のためには不可欠であることがわかります。

≫SDGsとは 生まれた背景と私たちができること

カーボンニュートラル2050

2020年10月26日、第203回臨時国会の所信表明演説において、菅義偉内閣総理大臣は「2050年までに、温室効果ガスの排出を全体として実質ゼロにする、すなわち2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」ことを宣言しました。

このことからもクリーンテックの必要性が高まりました。

パリ協定の目標達成

パリ協定とは、2020年以降の気候変動問題に関する、国際的な枠組みです。

パリ協定は、2015年にパリで開かれた、温室効果ガス削減に関する国際的取り決めを話し合う「国連気候変動枠組条約締約国会議(通称COP)」で合意されました。

「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする」という長期目標を掲げており、目標達成にはクリーンテックが欠かせません。

クリーンテック 世界の事例

米国・Cleantech Groupは、毎年「Global Cleantech 100」という報告書を公表しています。

Global Cleantech 100は、今後5~10年で市場に大きなインパクトを与える可能性が高い
クリーンテック業界のスタートアップを100社紹介する報告書です。

12回目となる2021年版では、北米が最も多く62社、欧州・イスラエルが33社、アジア・太平洋が5社となりました。

日本企業は残念ながら選ばれていません。

Alpha-ESS(中国)

2012年に設立されたAlphaESSは、先進技術を駆使した家庭用・産業用蓄電システム製品とインテリジェントエネルギーのソリューションを提供しています。

50カ国以上の人々に再生可能エネルギーと蓄電システムを供給し、クリーンで低コストな電気を届けています。

Pivot Bio(アメリカ)

遺伝子編集でつくられた窒素を生産する微生物製品「Pivo​​t Bio PROVEN」を主軸として、農業における環境問題に取り組んでいます。

窒素は農作物の成長において最も必要な栄養素の一つです。

現状では、合成窒素肥料が多く使われており、河川に流れて水質汚染の原因となっています。

Pivo​​t Bio PROVENは、合成窒素肥料を使用することなく植物に窒素を供給できるクリーンテックです。

Next Kraftwerke(ドイツ)

発電所をもたない発電事業者として知られているNext Kraftwerke。

デジタル技術を用いて数千の再生可能エネルギー発電設備と大規模電力消費者からなるプールを作り、安定したサービスを提供してきました。

まさに再生可能エネルギーが大きなシェアを占める未来の電力システムを描き出しています。

ネクストクラフトヴェルケの再エネ電力VPPが系統を安定化させる

クリーンテック 日本の事例

2020年の「Global Cleantech 100」には、日本企業は選ばれていませんが、事例を2つ紹介します。

ユーグレナ

「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」というフィロソフィーを掲げているユーグレナ社。

ミドリムシ(微細藻類ユーグレナ)の力で、不安が多い未来を明るいものへ変えるべく、日々研究を進めています。

ヘルスケア、バイオ燃料、飼料、バイオマスプラスチックなど多岐にわたり、ミドリムシの力で社会に貢献しています。

≫【株式会社ユーグレナ 】人が成長し続けられる社会を軸にした就活とは~喜多倫久~

エナーバンク

エナーバンクは、エネオクやグリーンチケットの事業を行っています。

エネオクは全国の小売電気事業者から最安の電力契約を見つけられるオークション型の仲介サービスです。

小売電気事業者がリバースオークション形式で競争して入札するので、通常の相見積よりも大幅な安さを実現しています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

クリーンテックは、2005年から2011年にブームを迎えていましたが、近年再燃しつつあります。

ESG投資やインパクト投資など、社会的な事業には資金が集まりやすい仕組みも整い始めています。

皆さんもクリーンテックにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?

≫フェムテックとは?注目される3つの理由と具体例を紹介

≫EdTechとは?概要と日本政府や注目企業の取り組み全体像まとめ

-環境問題, 社会課題コラム