ジェンダー 社会課題コラム

フェムテックとは?注目される3つの理由と具体例を紹介

最近、注目を集めている「フェムテック(FemTech)という言葉をご存知でしょうか?

日本では女性の労働人口の増加に伴い、育休や産休、働き方に関する制度が整えられてきました。

しかし女性にとって働きやすい環境への支援は十分とは言えないのが現状です。

そんな中フェイスブックやグーグル、アップルなど国内外のIT企業を中心に、福利厚生の一環として卵子冷結の費用補助を導入するなど、女性特有の健康問題に対する取り組みが始まっているようです。

今回はそのような取り組みと深い関わりを持つフェムテックについて解説します!

フェムテックとは?

フェムテックとは、Female(女性)とTechnology(技術)を掛け合わせた言葉で、「女性が抱える健康問題をテクノロジーで解決するサービスやモノ」を指しています。

以前から存在していたそのようなサービスや商品をドイツのスタートアップ、Clue(クルー)のCEOが2013年にフェムテックと提唱しました。

意外かもしれませんが、生理日管理ツールのパイオニア「ルナルナ」もフェムテックの1つです。

生理日管理ツールの登場で心にゆとりが出たという人も多いのではないでしょうか?

フェムテック市場の急成長

世界のフェムテック市場への投資額は年々伸びており、2018年には437億円になるなど、2008年から2018年の10年で約17倍になりました。

2025年には、世界で5兆円の市場規模になるとの試算もあります。

日本でも大手ファッションブランドのGUが機能性下着の販売に乗り出したり、芸能人が自身のYouTubeチャンネルで月経カップを紹介したりするなど、その注目が高まっています。

実際、国内のフェムテック企業は2020年の1年間で約2倍に増加しており、今後も増え続けるのではないでしょうか。

なぜフェムテックは注目されているのか

ではなぜフェムテックはこんなにも注目されているのでしょうか?

フェムテックが注目される背景にはさまざまな理由がありますが、今回は大きく3つにわけて紹介します。

声を上げる女性の増加

2019年、世界経済フォーラムによる日本のジェンダーギャップ指数は過去最低の153カ国中121位。

特に政治・経済の分野での女性活躍が遅れているのが現状です。

しかし近年、#MeToo運動など多くの女性が声を上げることで社会を動かしたという事例が出てきています。

このような動きが後押しとなり、女性が持つ性の課題に取り組み、解決しようとするフェムテックにも注目が集まっています。

≫女性蔑視とは?世間に蔓延る女性へのステレオタイプ

女性の活躍の場の広がり

女性の就業率は最近30年間に大きく上昇し,M字カーブは窪みが浅くなるとともに,全体的に大きく上方へシフトしています。(内閣府 男女共同参画白書 平成2年版より)

このような女性の社会進出に伴い、経済産業省の調査によると女性従業員の約5割が女性特有の健康問題などを原因に職場で困ったことがあるようです。

多くの女性が社会進出するようになったからこそ、女性特有の悩みを解決する商品やサービスが求められています。

テクノロジーの発展

近年テクノロジーの発展により、フェムテックに限らずフィンテック(金融×テクノロジー)やアグリテック(農業×テクノロジー)などテクノロジーを駆使して社会課題を解決するという動きが活発になっています。

特にフェムテックは誰もが関心のある健康問題に焦点を当てているため、その注目が集まっています。

フェムテックの具体例

ここではフェムテック商品・サービスをカテゴリーにわけて紹介します。

月経

ルナルナ

2000年にガラケーと呼ばれる携帯電話向けウェブサイトにおいて、女性向けの生理日記録・管理ツールとして誕生。

今までスケジュール帳などで管理把握していた生理日を携帯電話で簡単に管理できる上に、生理日、排卵日などの予測も可能です。

健康全般

YOJO

一人一人の健康に寄り添う、かかりつけオンライン薬局。」

LINEで体質に関する質問に答えることで、医療アドバイザーが1人1人にあった薬を提案・届けてくれるサービスです。

また、いつでも医療アドバイザーと相談することができたり、体質改善のためのコラムを読むことができたりします。

セクシャルウェルネス

ミライカラーズ

女性の性事情を話題にあげることをタブー視する風潮はいまだに根強く残っていると感じます。

しかし、欧米を中心にセルフプレジャーは自身の心身の健康に対するセルフケアの1つという概念になりつつあるそうです。

ミライカラーズでは、品質や素材の安全性にトコトンこだわり、安心して使用できる女性器用プレジャーアイテムの販売を行ってます。

妊娠・産後ケア

じょさんしONLINE

助産師のサポートをオンライン上で気軽に受けられるサービスを展開しています。

不安が大きい妊娠中は、気になったことを相談でき頼れる場所があると安心ですよね。

不妊・妊よう性

ベビmatch

不妊治療は排卵日、基礎体温、採卵日などを日々記録する必要があります。

ベビmatchはそのような不妊治療中の人向けに、基礎体温や採卵日などのさまざまなデータや通院日程を管理できる会員登録制のウェブサービスです。

また、治療の主体となる女性が悩みを一人で抱え込まないよう、パートナーがそれらを閲覧できる機能も備えてあります。

更年期・閉経

wakarimi

更年期やPMSを始めとした女性特有の不調は、誰にも話せず女性が一人で抱え込んでしまうケースが多いです。

このサービスでは、wakarimiを介して女性がその日の体調を文章やスタンプで書き込むと、パートナーに体調を共有することができます。

また、週、月ごとの体調レポートが男女双方に送られるほか、夫婦関係をスムーズにするためのアドバイスも配信されます。

 

日本国内のフェムテック商品・サービスの詳細をさらに知りたい方はfermataさんの以下の記事をぜひご覧ください!

参考:2020年秋冬 最新国内 Femtech(フェムテック)マーケットマップ発表!https://note.com/hellofermata/n/n67de6061b478

最後に

女性の社会進出により、女性のライフスタイルは大きく変化しています。

「生理痛はしょうがないもの」などのような諦めに似た固定概念により、1人1人の可能性が狭まってしますのはとても苦しいことです。

今までタブー視されてきた女性の体に関する話題をポジティブに捉えられるような雰囲気を作ることで、女性特有の健康問題に対する仕組みが広がると思います。

フェムテックの拡大によってより多くの女性が生きやすい世の中になりますように。

≫EdTechとは?概要と日本政府や注目企業の取り組み全体像まとめ

≫クリーンテックとは?生まれた背景と世界と日本の事例を解説

ライタープロフィール

田名部 なな子(たなぶ ななこ)
高崎経済大学 経済学部国際学科 3年
環境問題に興味あります。動画編集得意です。
instagram: @__tanabu

-ジェンダー, 社会課題コラム