日本で食糧危機は起こるのか?6つの懸念点を考えてみた

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FAO(国際連合食糧農業機関)によると、飢餓人口は2019年に約6億9,000万人にのぼり、2018年から1,000万人、5年間で6,000万人近く増加したと推定されています。

この背景にはパンデミックが大きく影響していると考えられています。

しかし、日本で暮らしていると食糧危機と言われてもイメージできないのではないでしょうか?

日本で食糧危機は起こるのか、6つの懸念点を考えてみたところ、近い将来食糧危機が起こる可能性が否定できないことがわかりました。

早速見ていきましょう。

日本の飢饉の歴史

まずは、日本の飢饉の歴史から見ていきましょう。

実は、昭和時代までに大小およそ500回もの飢饉があったというほど、日本は飢饉が身近な国でした。

古くは「日本書紀」に記載されており、その後の有名な飢饉としては、江戸四大飢饉が挙げられます。

また、第二次世界大戦後も深刻な食糧不足に陥り、小麦粉に木くずを混ぜたり、ネズミを食べたりしていたほどです。

過去の飢饉の原因としては、旱害や冷害、風水害、震災の自然災害が主ですが、戦乱や疫病、虫害も見逃すことができません。

次の章では、現在の日本が無縁と思われる食糧危機になる懸念点について解説します。

日本が食糧危機になる6つの懸念点

ここでは、今後日本が食糧危機になってしまう懸念点について考えていきます。

食糧自給率

日本の食料自給率は低いと一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

2018年度、日本の食料自給率は37%(カロリーベースによる試算)です。

しかし、この数字は世界的にも珍しい「カロリーベース」で算出されているのです。

世界基準の生産額ベースで見ると、2018年度の日本の食料自給率は66%になります。

世界を見てみると、カナダ121%、オーストラリア128%、アメリカ92%、フランス83%、イタリア80%、ドイツ・スイス70%と他国に比べてもやや少ないですが、大きな差がないことがわかります。

そのため、大きな懸念点とも言えないのではないでしょうか?

気候変動

パリ協定における長期目標である、世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保つこと。

これは、食料問題にも大きく関わっているのです。

すでに、日本でも一部の農作物で高温障害等の発生が問題化しています

例えば、水稲では白乳化したり粒が細くなる「白未熟粒」が多発しています。

さらには、海面水温も上昇しており、主に東シナ海等で捕れる「サワラ」が太平洋側でも捕れるようになっている報告もありました。

今後気温上昇が続けば、日本も食糧危機に陥る可能性は十分にあるのではないでしょうか?

水問題(バーチャルウォーター)

バーチャルウォーターとは、「輸出入された食品が作られるまでに使った水のこと」です。

驚くことに、豚肉1キロは6トン、大豆は2.5トン、小麦は2トンの水が必要になります。

今後、世界で食糧危機が起こり、輸入が難しくなれば自国での生産が必要です。

しかし、日本のバーチャルウォーターは、年間約640億トンといわれています。

日本の現状、決して水は潤沢ではありません。

このような現状からも、世界で食糧危機が起こることは日本にも直結して影響が出ることを意味するとわかります。

https://cococolor-earth.com/virtual-water

世界の人口爆発

「人口爆発」とは、人口が急激に増えることです。

日本では人口が減少していますが、世界では急激に人口が増加しています。

2000年は、世界人口60億人だったのが、2020年では77億9500万人と1年間で約9000万人の増加を続けています。

さらには、2055年の世界人口は100億人を超えると予想されているのです。

このような急激な人口増加により、日本も食糧危機に陥る可能性は十分に考えられるのではないでしょうか?

https://cococolor-earth.com/population

農業従事者の高齢化

現在、日本の農業従事者は、65歳以上が6割、 40代以下が1割とアンバランスな状況です。

高齢化が止まらない農業ですが、近年では40代以下の若い就農者が倍増しています。

さらには、農林水産省をはじめとして国が積極的に若者の農業支援を行っております。

この傾向が続けば、農業従事者の高齢化問題は解消されていくのではないでしょうか?

サバクトビバッタ

アフリカやアジアで猛威をふるっているサバクトビバッタ。

ここでは、日本でサバクトビバッタが発生するか、輸入品へ影響するかの2点で考えていきましょう。

まず、日本でサバクトビバッタが発生するかについてですが、結論として発生する可能性は限りなく低いです。

サバクトビバッタが飛行し続けられる距離は、1日150キロ前後。

さらに、生息するには気温が15~17度必要と言われており、ヒマラヤ山脈を超えることができません。

次に、輸入品へ影響するを見ていきましょう。

結論として、FAO駐日連絡事務所は、日本への影響について、「現在、世界の穀物供給は十分にあり、食料不足等のリスクは低い」と公表しています。

しかし、世界のフードシステムは複雑に入り組んでいるため、世界のどこかで起きた問題が日本に影響する可能性は十分にあります。

日本から遠く離れた国で起きている出来事も他人事ではいられなくなってきていますね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

近い将来、日本に食糧危機が起こる可能性を考えてきました。

日本で食糧危機が起こらないと断言はできないとわかったかと思います。

すでに、食糧危機を見据えて、昆虫食や微生物、ファームテックなど様々な取り組みが行われています。

ぜひ皆さんもこの問題について考えてみてください。

COCOCOLOR EARTH(ココカラアース)
ライタープロフィール
COCOCOLOR EARTH代表 吉田宏輝(よしだ こうき)
「ボランティアを職業にする」というビジョンをもとに活動中
個人ブログ:ボランティアを職業にする人.com
Twitter:ボランティアを職業にする人
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