「ニート」と聞いて、どのような印象を持ちますか?

ネガティブな印象を持つかもしれません。

しかし、そもそも、ニートの定義をご存知でしょうか?

耳にすることはあっても、曖昧ではないでしょうか?

ニートの定義から、ニート問題がどのような影響を社会にもたらすのか。この記事で、改めて明らかにして下さい。

記事を読み終わる頃には、ニート問題への見方が変わるかもしれません。


ニートとは?意味を簡単に解説

ニートの定義・意味

日本におけるニートとは、15から34歳までに属し、学校へ行かず就職・職業訓練を行っていない人のことを指します。

内閣府の子供・若者白書では、若年無業者と表現されます。

また、ニートという言葉は、 “NEET(Not in Employment、Education or Training)”の日本語読みに由来します。

1990年代にイギリスが労働政策を行う中で、支援の必要な人として生まれた分類です。

参考:令和4年版 子供・若者白書

ニートとフリーターの違い

ニートとフリーターの決定的な違いは、働いているか、否かです。

フリーターは、アルバイトまたはパートの雇用形態で就業している人を指します。

また、就業内定をしていない人の中では、家事・通学をしておらず、「パート・アルバイト」での仕事を希望する人です。

一方でニートは、全く働いていない、かつ就業を希望していない人を指します。

ニートと引きこもりの違い

引きこもりとニートでは、社会参加に対する姿勢が異なります。

引きこもりは、家族以外の人との交流がほとんど無いまま、6ヶ月以上続けて自宅に引きこもっている状態です。

ニートは、社会参加はするものの、働く意思がないもしくは、事情により働くことができない人のことを指します。


ニート問題の現状・原因

日本のニート問題

総務省の労働力調査によると、2020年におけるニート(若年無業者)は69万人と推定されます。

この数字は、2010年からの推計で最も多くなっています。

また、2019年と比較すると、13万人増加しています。新型コロナウイルス感染症の影響を受けていることも考えられます。

参照:総務省 労働力調査

ニート状態になる原因

就業意欲が低いことが原因の1つです。

能力面への不安や、周囲の環境が影響していると考えられます。

その理由を、もう少し詳しく次の項目で見ていきましょう。


就業意欲が低くなってしまう要因とは?

家庭環境

家庭教育の中で、拒否や過保護の経験がある場合、就業意欲を持ちづらいです。

何をしても親に責められた経験があると、不安を感じやすいために長く働くことが難しくなります。

一方、過保護な環境に慣れていると、親なしでは何もできないと感じて働くことに恐れを抱いてしまうからです。

また、金銭面で困らずに暮らしてきた家庭の若者は、働くことへの意味を感じづらい面があります。

友人関係

友人関係が希薄で仕事の相談相手がいない場合、ニートになりやすいです。

仕事での悩み事を言える人がおらず、悩みを自分で抱え込んでしまうからです。

もし、悩みを話せる友人がいれば、辞めるか否かの前にブレーキをかけられるでしょう。

就職への恐怖

就職活動での失敗、仕事の中でミスを責められた経験がある場合、仕事をすることに対して恐怖を抱いてしまいます。

そのため、転職や職探しに対しての意欲も失ってしまうのです。


ニート問題が社会に与える影響

未婚と少子化

ニートは人と会うことが圧倒的に少ないことから、未婚になる可能性が高いです。

このことで、少子化が促進される可能性があります。

少子化が深刻化することで、教育機関の経営が不安定になることや地域の衰退にも繋がるでしょう。

労働人口の減少

ニートの割合が高いことは、働き手の減少に直結します。

そのため、国民総生産が減ることに繋がります。

結果的に、経済が停滞して就業難の社会に陥ることが考えられます。

国家財源の減少

働き手の減少による経済の衰退によって、納税額も少なくなります。

その結果、国家財源も徐々に少なくなり、福祉や教育面などで国民への還元が困難になるかもしれません。

ニート問題に対する国の取り組み

地域若者サポートステーション

厚生労働省委託の支援機関で、日本全国にあります。働くことに踏み出したい15〜49歳の方を対象としています。

スタッフの方々が、個々人に向き合って話す場を作り出し、職場に定着するまで全面的にバックアップを行っています。

ジョブカフェ

都道府県が主体的に設置している、若者の就職支援を行っている施設です。

若者が自分に合った仕事を見つけるためのサービスを無料で受けることができます。

就職セミナーや職場体験、カウンセリングなどを行っています。

わかものハローワーク

各都道府県の労働局が設置している若者むけの公共職業安定所です。

35歳未満の若者で正社員での就職を目指す人に対して、就職支援ナビゲーターが支援を行っています。


ニート問題に取り組む組織

認定NPO法人 ニュースタート

若者の社会復帰を支援するNPO法人です。

仕事を得るだけではなく、本人とその家族も巻き込みながら、支援をおこなっています。

認定NPO法人 育て上げネット

就業していない若者が働き続けられる社会の実現を目指して活動しています。

具体的には、若者の就労訓練を行ったり、若者に企業と接点をもつ機会の提供をしています。

福祉問題に取り組む企業10選~ベンチャー企業を中心にご紹介~

まとめ

ニート問題の原因は、社会からのサポート不足や過去の経験にあります。

少しの言葉がけやサポートの手を差し伸べることで、就業のチャンスを得られます。

ここで知った就業サポートをぜひ、周囲の人に広めてみましょう。

その情報が、どこかで就業に悩む若者の助けになるかもしれません。

また、ニート問題のように、生活の中では見えづらい社会問題は他にもあります。

ぜひ、こちらの記事を参考に、あなたの知らない社会問題に目を向けてみてください。

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