今回は、再生可能エネルギー事業を始め、様々なソーシャルビジネスに取り組む株式会社UPDATER(旧:みんな電力株式会社)で働く園木さんにインタビューさせていただきました。

通学路で轢かれた猫を埋葬したことをきっかけに動物福祉に関心を持った園木さん。

学生時代は、日本だけでなく世界の動物保護施設を取材し、2021年に新卒で入社しました。

園木さんが株式会社UPDATERで働く理由や環境問題を軸にした就活、今後のビジョンなどを伺っています。

環境問題や動物福祉に関心のある方必見です。

プロフィール
園木 豪流(そのき たける)

獨協大学国際教養学部卒。
動物倫理問題や環境問題に関心を持ち、在学中は動物愛護先進国と称されるドイツへの現地取材や、日本国内の動物愛護施設への取材訪問、識者を講師に呼んだイベントを開催。
その他にも、社会課題を取り扱うドキュメンタリー配給会社でのインターン及び上映会の自主開催などの幅広い活動に挑戦。
2021年4月株式会社UPDATER(当時:みんな電力株式会社)に入社。
パワーイノベーション部での再エネ電源調達や、顔の見える発電所のPR企画の開発、ならびに新卒採用のサポート業務など多岐にわたる仕事に携わる。

 

顔の見える電力™とは?

ーーー現在はどんな活動をされていますか? 

2021年から新卒で株式会社UPDATER(旧:みんな電力株式会社)に入社し、再生可能エネルギーの新電力で電源の調達や顔の見える発電所のPR施策、新卒採用担当など幅広い業務を担当しています。

株式会社UPDATERは、再生可能エネルギー事業を始め、様々なソーシャルビジネスに取り組む企業です。

メインの再エネ小売事業である「みんな電力」では、生産者の顔が見える野菜のように、電気を使う人にも電気の産地やつくり方、関わる人々の想いを知ってもらいたいという思いから、HP上に「発電所の顔」を掲載しています。

また、社外では、猫島と呼ばれる香川県の男木島の地域おこしや動物倫理について学習するコミュニティを大学院生と構築しています。

きっかけは、路上に倒れた猫

ーーー社会課題に関心を持った原体験やきっかけを教えてください。

社会課題に関心を持ったきっかけは、小学5年生の時に受けた節電・節水の授業です。

元々、自然に触れ合うことが多かったり、正義感が強かったりしたこともあって、自宅で節水・節電に取り組むようになりました。

親からは節電ボーイと呼ばれていましたね(笑)。

これが社会の問題に関心を持ったきっかけです。

また、高校生の時に通学路で轢かれて亡くなった猫を埋葬してあげたことをきっかけに、動物福祉や動物倫理へ関心を持つようになりました。

ーーーこの時の経験が今の活動に繋がっているのですか?

そうですね。

この時に感じたショックや憤りがきっかけで、動物の課題と向き合うようになります。

轢かれていた猫の姿が忘れられず、一時期はあらゆるものが動物の死骸に見えるようになり、動物の亡き骸を見つけては埋葬していました。

そして、埋葬活動の中で、車に轢かれてなお、まだ息のあった猫を助けてもらおうと向かった先の動物病院の獣医師の影響を受けて、獣医を目指すことになりました。

浪人までして目指してみたのですが、もともと文系科目が得意だったこともあって、自分が得意な形で問題に取り組もうと方向転換することにしました。

国内外の動物福祉施設へ飛び回る

ーーー大学生時代はどんなことに取り組んでいましたか?

国内外の動物福祉施設に取材を行っていました。

社会課題のような複雑化しやすい物事というものは、多面的に捉える必要性があると感じたことが活動の背景にありました。

例えば、犬をペットとして飼う地域もあれば、犬を食べる地域もあります。

つまり、地域や歴史によって命のとらえ方や動物との関係性が違うことを知りました。

このような視点は、高校生の頃にはまだ持てていませんでしたが、感情だけで動物の問題を捉えるのは良くないと気づきました。

そこで、実際の現場を自分の目で見たい、知りたいと思ったのが取材活動を始めたきっかけです。

ーーー印象的な施設はありましたか?

例えば、ドイツのベルリンにあるティアハイムは印象的でした。

ティアハイムとは、動物保護施設でドイツ語で動物(tier)と家(heim)が合わさり、ティアハイム(tierheim)と呼ばれています。

ドイツのティアハイムは一部の動物愛護団体からは理想とされるほど言われるほど有名な施設です。

アポの返事がもらえなかったので、現地では突撃インタビューを行い、帰国後に報告会を行いました。

学生時代は、その他にも社会課題系のドキュメンタリー映画の上映会や猫島の地域活性活動も行っていました。

選択肢の1つにはジャーナリストも

選択肢の1つにはジャーナリストも

ーーー様々な活動をする中で、就職以外の選択肢はありましたか?

学生時代の活動からジャーナリストのような仕事にも憧れはありました。

しかし、経済的な問題やビジネススキルの必要性、キャリア形成、近い志を持つ仲間との出会いなどの理由で専業にすることは選ばなかったです。

少々保守的な考え方にはなりますが、自分の関心と得たい能力が身に付く環境で社会人として経験を積むことにしました。

大切にしていた3つの就活の軸

ーーーそのような理由で就職されたのですね。就活で大切にしていた軸はありますか?

大きく3つの軸を持っていました。

1つ目は、環境問題および動物の社会問題に対して保守的ではなく精力的に行動していること。

もちろん動物の社会課題に関われれば一番ですが、企業がかなり限られてしまうので、環境問題と視野を広げていました。

2つ目は、裁量権があり、自分の仕事がもたらす効果が見えやすいこと。

そして、3つ目は、そこで働いている方たちを尊敬し、好きになれそうかどうかです。

ーーー3つ目の軸を具体的に教えていただけますか?

仕事だけではなく、人生を通して関わり合えるような素敵な友人・先輩と働きたいという思いがありました。

もう少し具体的に言いますと、柔軟性やユーモアに富み、社会課題について真剣に語り合えたり、自身で課題感をもって取り組んでいるような人たちですね。

これは学生時代の活動から、誰と働くかということが、「何をするか」と同じくらい自分の中でとても大切だと感じていたからです。

UPDATERとの出会い

ーーーUPDATERとの出会いはなんでしたか?

出会いは、就活を考える前に参加したサステナブル・ブランドジャパンのイベントです。

たまたま訪れたUPDATERのブースで人生相談に乗ってもらったことがとても印象的でした。

ブース運営の仕事があるにもかかわらず、1人の学生に対して、1時間くらい親身に相談に乗っていただき、こんな利他的なことを当然のようにできる方と一緒に働きたいなと強く思いました。

そのため、就活を考えるときにもUPDATERがまず頭に浮かびました。

環境問題に取り組む企業を見極めるポイント

ーーー最近では、SDGsウォッシュという言葉もありますが、企業が環境問題に取り組んでいるか見極めるポイントはありますか?

正直、見極めるのはかなり難しいと思います。

1つの軸として、リスクヘッジやイメージアップを目的にした保守的なサステナビリティ推進企業ではなく、企業のミッションとして積極的に取り組む企業を意識して探してみました。

見極め方としては、社員の方々が個々に目的意識を持っているかどうかOB訪問をしたり、知見のある社会人の方に相談したりするなどの方法を使っていました。

UPDATERで身に付くスキル

UPDATERで身に付くスキル

ーーービジョンに対して、実際は社内にはどのような人が多いですか?

分野問わず社会課題に関心があり、長期的に挑戦したいことや理想の社会像を持っている人が多いですね。

社風としても、個性が重視され、様々な人がお互いを受け入れ合う文化があります。

とても楽しく働くことができているので、従来のイメージの「労働をしている」という感覚はあまりないですね。

ーーー今の会社ではどんなスキルが身に付きますか?

部署や業務内容によって異なりますが、共通して挙げられるのは主体性や自身の意見を持ち、周囲に共有する習慣が身に付くことです。

何でもやりたいと言えば挑戦できる環境であり、むしろやりたいことや意見をとても求められます。

また、私個人に限って言えば、企画立案・提案力、電力業界への知識、顧客とのコミュニケーション力、イベント運営力等が挙げられます。

動物福祉でも顔の見える消費ができるサービスを

ーーー今後のビジョンがあれば教えてください。

UPDATERの目指す、顔の見える経済圏の創出に寄与できるサービスを動物福祉へ拡げていくことに挑戦したいです。

UPDATERでは、電力以外にも顔の見える消費ができるサービスを開発しています。

自分の最も関心がある分野はやはり動物なので、何かしらの形で動物福祉とつなげた新しいサービスを創りたいです。

また、仕事になるかは不明ですが長期的には、ドキュメンタリー映画や小説、絵本を通して倫理観を高めるようなコンテンツの作成もしたいなと思っています。

学生へのメッセ―ジ

ーーー大切にしている考えや学生に伝えたい考え方はありますか?

なぜその社会課題に取り組みたいのか、その課題に対して、自分にしかないアプローチ方法には一体何があるだろうか、と言語化することですね。

社会課題という大きなテーマに自分の生きる目的を依存するのではなく、もっとわがままで人間臭い自分自身の目的と社会課題を結び付けて欲しいです。

例えば、気候変動を解決することを人生の目的とすると、いずれ疲れてしまうし、その問題が解決されれば生きる目的がなくなってしまいます。

社会課題というものから少し離れて、自分自身の人生を考えてみることをお勧めします。

ーーー最後に社会貢献を軸に就活をする学生へ応援メッセージをお願いします。

まず、社会課題解決というものは、それ自体を仕事にしなければならない訳ではありません。

働きながらでもできる活動の仕方がたくさんあります。

「あなたはなぜ社会課題解決がしたいのか」
「その解決にどんな立場から関わりたいのか」

今一度考えてみてください。

また、就活は手段にすぎません。

そして、働くこともまた手段です。

世の中にはたくさんの選択肢があり、選択肢を自分で新しく生み出す人もいます。

経済的状況や様々な事情などがあると思いますが、卒業直後の選択がすべてではありません。

抽象的でもよいので、自分の言葉で人生の目的や大切にしたい価値観を言語化してください。

判断を最後に下すのは自分自身ですし、誰もその選択に責任をとることはできません。

ただ、どんな選択をしてもその選択をより良いものに、より素敵なものにしていくことはできます。

すべては捉え方次第です。

迷ってどうしても決めきれないときは、論理ではなく直感を信じてみてください。

「まあ、どうせきっと来世もあるし。」というのが自分の合言葉です。(笑)

どうか悔いのない「今」を生きて、「未来」に思いを馳せ続けてください。

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