「カルチャーフィット採用」「共感でつながる採用」を実現できるとして人気のWantedly(ウォンテッドリー)。

一方で、導入前に「本当に成果が出るのか」「他媒体と比べてコスパはどうか」と悩む採用担当者も少なくありません。

本記事では、Wantedlyの評判・口コミをもとに、メリット・デメリット・料金体系・導入時の注意点を徹底解説します。

特に、社会課題やサステナビリティ、ソーシャルビジネスに関心を持つ人材と出会いたい企業に向けて、Wantedlyとあわせて検討したい「ココカラアース」「ココキャリア」の特徴も紹介します。

 

Wantedlyとは?概要と基本情報

「Wantedly(ウォンテッドリー)」は、企業の「想い」や「ビジョン」「社風」に共感する人材を惹きつけることを目的とした採用プラットフォームです。

求人掲載・スカウト・企業ページ/ストーリー発信の機能を備え、特に若手・ベンチャー・スタートアップ領域で活用されるケースが多く見られます。

企業として導入を検討する際、押さえておきたい「基本スペック」は以下のようなポイントです。

  • 有料プランであれば、求人掲載数・応募件数の制限がなく、「たくさん出してもコストが増えにくい」という特徴があります。

  • 求職者側の属性として「20代〜30代」「転職というより“働き方・カルチャー”を重視して選びたい人」が多い傾向があります。

  • 給与・待遇など条件面よりも“会社のミッション・ビジョン/社風”に惹かれて応募する人が比較的多いプラットフォームです。

したがって、「即戦力採用」「条件重視で大量に募集」という用途というよりも、「社風マッチ/中長期自社にフィットする人材を探したい」という目的には適していると言えます。


運営会社情報

以下に、Wantedlyの運営会社に関する情報を整理します。

項目

内容

会社名

Wantedly,Inc.

設立

2010年9月

所在地

東京都港区白金台5-12-7MG白金台ビル4F

主な提供サービス

ビジネスSNS「Wantedly」の企画・開発・運営

参考:ウォンテッドリー株式会社 | 会社概要


Wantedly評判・口コミ総まとめ

採用担当者の視点で特に気になる「評判・口コミ」を、「良い評判」「悪い評判」に分けて整理します。

良い評判

・意欲ある若手の採用が可能

紹介料などなく、若手の意欲のある人材と出会うことができます。

会社に紐づけて社員情報も公開することができますので、どのような社員が働いているのかを求職者に伝えることができます。

引用元:ITreview

・企業文化に会う人材の採用が可能

企業ページやストーリー投稿を活用して、企業のカルチャーを紹介できるのに加え、求人票も給与や福利厚生などの定量的な条件を記載する欄がないので、本当に企業のカルチャーやビジョンに興味を持ってくれている人からの応募が多い印象です。さらに、正社員の採用だけでなく、学生インターンやフリーランスの募集もかけることができるので、いろんなタイミングで活用ができます。

引用元:ITreview

・資産価値のある採用ブランディングが可能

採用コンテンツが作成、量産しやすく、作成上限も無いため、作成したコンテンツを資産化しやすい。またユーザ数も無制限のため全社展開しやすい。

引用元:ITreview

悪い/注意点に関する評判

・返信率が他媒体に比べ低い

「まずは話を聞いてみたい」というスタンスでも求人に応募ができるので、返信率は普通の求人媒体と比べるとかなり低いと思います。また、ターゲットではない層から「まずは話を聞いてみたい」という応募が来た際に、無視するのも、断るのも少し違う気がするので、毎回対応に困っています。対応方法について公式からマニュアルなどを出してくださると助かります。

引用元:ITreview

・魅力的な記事を作成する必要がある

事務的な記事でしか掲載しないのであれば、使用しないほうが良いと考えます。人材を募集するので当然ではありますが、求める人材像や実際の就業シーンがリアルに感じられる記事、またはスタッフの熱量が感じられる記事が必要である程度の文才がなければ興味を引く記事にはならないと実感しています。

引用元:ITreview

・facebookありきの設計を改善してほしい

Facebookありきの機能が多いため、Facebookを使っていないメンバーや仕事とプライベートを分けたい社員には利用しにくい。

引用元:ITreview


Wantedlyの価格・料金

採用担当者として導入時に押さえておきたい料金体系を、分かりやすく表形式で整理します。

プラン名

期間

料金

主な機能・特徴

ライトプラン

6ヶ月/12ヶ月/24ヶ月

6ヶ月36万円〜(月額換算6万円)

掲載・ストーリー・企業ページ編集など基本機能。

スタンダードプラン

6ヶ月/12ヶ月/24ヶ月

6ヶ月90万円〜(月額換算15万円)

ライト機能+ダイレクトスカウト機能(通数限定)など。管理画面アクセス人数も増加。

プレミアムプラン

6ヶ月/12ヶ月/24ヶ月

6ヶ月132万円〜(月額換算22万円)

スカウト通数大・管理画面ログインユーザー数無制限・採用ブランディング強化用途向け。

オプション

スカウト追加・広告(SNS広告・トップページ広告)・コンテンツ制作等 オプションによる

上記プランに加えて、母集団強化・露出拡大・魅力発信強化用。

参考:みんなの採用部

Wantedlyを利用するメリット

採用担当者がWantedlyを導入する際に期待できるメリットを、3つに整理します。

カルチャー・ビジョンでマッチングしやすい

Wantedlyは「会社の想い」「ミッション」「ビジョン」「社風」といった定性的な情報発信を重視しており、それに共感する人材と出会いやすいプラットフォームです。

このため、ただ条件(給与・勤務地)だけで大量募集をかけるのではなく、貴社の“社会課題を解決”や“ソーシャルビジネス”という文脈で採用ストーリーを設計すれば、Wantedly上で“価値観共感型”の母集団を形成しやすくなります。

コスト構造が比較的明確・低め

前述のように、ライトプランでは、最低半年契約ではあるものの、月額5〜6万円からスタート可能です。

さらに、採用人数が増えても応募数上限などがなく、採用数の増加を見越した使い方をするうえで安心材料となります。

これにより、固定費ベースで採用活動予算を可視化しやすいというメリットがあります。

若手・潜在層・ベンチャー志向人材との接点を持ちやすい

Wantedlyでは、「若手(20〜30代)」「スタートアップ/ベンチャー企業」「働き方やカルチャー重視」という属性の登録者が集まりやすい媒体です。

貴社が「社会課題に対して意欲を持った人材」「変化/成長フェーズの会社で働きたい人材」「価値観重視でジョインする人材」を求めるなら、こうした属性の人材にアプローチしやすいという点が強みとなります。


Wantedlyを利用する際の注意点・デメリット

もちろん、導入前には“採用モデルとの整合性”を考えなければならない点があります。以下、注意点を3つ整理します。

条件重視/即戦力人材には向かない可能性

Wantedly利用者の口コミでは「条件(給与・福利厚生)や即戦力スキルを最重視する企業にはマッチしづらい」という指摘があります。

つまり、「来月から即働ける中堅人材」「大量募集・スキル/経験重視」というフローには、Wantedlyだけでは母集団が薄かったり質が揃いづらい可能性があります

採用ターゲットを整理し、「Wantedlyの強み(カルチャー/価値観/若手)にあっているか」を検討しましょう。

参考:https://talentsquare.co.jp/career/wantedly-reputation/

魅力的な情報発信が必要

Wantedlyの魅力は「企業が社風・働く人・ストーリーを発信する」点にありますが、これを社内で準備できないと“掲載しても響かない”可能性があります。

たとえば、上述の口コミにもあったように「事務的な記事を作成してしまうと求職者の興味を引けない」という評判があります。

採用広報リソース(社員取材、写真・動画、ストーリー作成)をどこまで社内で回せるか、または外部支援を活用するかを事前に整理することが重要です。

Wantedlyに関するよくある質問

採用担当者が疑問に思いがちなポイントを、Q&A形式で整理します。

Wantedlyで採用できる人材層・属性はどんな人?

A.主に20〜30代前半、ベンチャー・スタートアップ志向、カルチャー/社風重視で働き方を選びたい求職者に出会える可能性が高いです。

ただし、職種・地域・業界によって登録者数・応募数に偏りがあるため、自社のターゲットで母集団が十分かどうか、事前に調査することをおすすめします。

掲載後、どのくらいで応募が来る?効果を出すには何が重要?

A.掲載直後から“話を聞きに行く”形式などカジュアル接点を設けることで応募接点を早める企業もありますが、必ずしも“すぐ大量”というわけではありません。

母集団形成+社風・ストーリー発信+応募後フォローが一連で機能することが重要です。

「求職者に会社や社員の魅力が伝わるような記事」を用意したり、「ストーリ投稿やスカウト活用」など積極的な情報発信が必要です。

そのため、社内リソースを準備(社員紹介、オフィス写真、募集記事のストーリー化)し、応募者に“社風を感じられる”状態にしておくことが応募率アップにつながります。

社会課題/ソーシャルビジネス分野でもWantedlyは使えますか?

A.はい、使えます。特に「ミッション・ビジョン・社会的意義」を訴求する企業にとって、Wantedlyのカルチャーマッチ型求人は親和性が高いと言えます。

ただし、“ミッション重視”の層とは異なるターゲットの場合は、母集団量・応募数・地域性などを別途検証した方が安心です。


まとめ

本記事では、Wantedlyの「評判・口コミ」「メリット・デメリット」「料金・価格」「導入検討時のポイント」を採用担当者視点で整理しました。

「社会課題やソーシャルビジネス」に取り組み、価値観/ビジョンを重視した採用を行いたい企業であれば、Wantedlyは有力な選択肢となるでしょう。

特に、若手/ベンチャー志向層を対象に“共感からのマッチング”を狙うなら適しています。

一方で、即戦力・大量採用・条件重視・地方・専門職といったターゲット設定の場合は、母集団量・応募数・フォロー体制について慎重に検討する必要があります。

最後に、弊メディアが運営する以下サービスも併せてご検討ください。

  • ココカラアース:社会課題・ソーシャルビジネスに関心ある人向けのメディア。企業事例紹介・採用記事を通じたブランディング機能あり。

  • ココキャリア:社会的企業を紹介する会員登録制求人サイト。価値観/社会貢献軸で採用を検討する企業とマッチしやすいプラットフォームです。

「Wantedlyだけではカバーしきれない“社会課題意識ある人材”/“ミッション志向の応募者””にアプローチしたい」際には、これらを併用して導線設計していただくことで、採用成果の拡大が期待できます。