社会において、女性に対するステレオタイプは長い間根強く存在してきました。

これらのステレオタイプや性別に関する偏見は、社会構造的な性差を生み出し、多くの場面で女性の可能性を制限しています。

しかし、女性蔑視(ミソジニー)の問題は、男性にとっても無視できない足かせになっているのです。

本記事では、性別に関するこれらの課題を深く掘り下げ、性別に囚われることなく自分自身を輝かせる方法を探求します。

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女性蔑視(ミソジニー)とは?

「女性蔑視」とは、女性に対する憎悪、蔑視、偏見、差別などを含む概念であり、英語では「Misogyny(ミソジニー)」と呼ばれます。

この概念は、単に個人的な感情にとどまらず、社会的、文化的な偏見やステレオタイプに深く根ざしています。

女性への不当な扱いは、侮辱的な言葉や行動、性的嫌がらせ、職場での不平等な扱いや賃金格差など、さまざまな形で表れます。

世間に蔓延る女性へのステレオタイプ

“愛され女子になるには!?自然に男性をたてる方法。”
“今の彼とゴールインするには胃袋を掴め!”
“これが王道男ウケメイク”

スマホを触ってると、このような恋愛記事をよく見かけませんか?

著者はなんの躊躇いもなくこれらの記事を書き上げ、読者も違和感を抱かずに記事の内容を受け入れてしまう。

でもよく考えてみてください。

  • 男性を立てなきゃ女性は愛してもらえないの?
  • 女性は美味しい料理を男性に提供しなきゃいけないの?
  • 女性は男性に選んでもらうために美しくなきゃいけないの?

今の日本社会では、気づかないうちに女性蔑視の考え方が心の中に植え付けられていると感じます

「女性はこうあるべきだ。」
「女性だからこうであるはずだ。」
という偏見が日本にはあまりにも多すぎるのではないでしょうか?

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性別に関する偏見は社会構造的な性差に繋がっている

日本で女性と男性の賃金格差がどれぐらいあるか知っていますか?

男性の給料を100%とすると、女性の給料はその75%程度です。

この差は、いわゆる先進国と言われているG7の中では最下位で、世界149カ国中110位です。

女性管理職は全体のわずか11.8%にとどまっており、4年制大学進学率も女性は男性よりも約10%低いのが現状です。

この差は女性の能力に由来するものでしょうか?

答えはNOです。

みなさんは平成31年度東京大学入学式での上野千鶴子さんのスピーチを知っていますか?

以下は彼女のスピーチの一部抜粋です。

”東大に頑張って進学した男女学生を待っているのは、どんな環境でしょうか。
他大学との合コン(合同コンパ)で東大の男子学生はもてます。
東大の女子学生からはこんな話を聞きました。
「キミ、どこの大学?」と訊かれたら、「東京、の、大学...」と答えるのだそうです。
なぜかといえば「東大」といえば、引かれるから、だそうです。
なぜ男子学生は東大生であることに誇りが持てるのに、女子学生は答えに躊躇するのでしょうか。
なぜなら、男性の価値と成績のよさは一致しているのに、女性の価値と成績のよさとのあいだには、ねじれがあるからです。
女子は子どものときから「かわいい」ことを期待されます。
ところで「かわいい」とはどんな価値でしょうか?
愛される、選ばれる、守ってもらえる価値には、相手を絶対におびやかさないという保証が含まれています。
だから女子は、自分が成績がいいことや、東大生であることを隠そうとするのです。”

女性は”かわいさ”を売りにして、男性に見初められて養ってもらうもの。

ここまでダイレクトな女性蔑視の考え方を持った人は少ないかもしれません。

しかし、”女性よりも学業面、経済面で優位に立ちたい(というかそうでないと体裁が悪い)”と心のどこかで思っている男性。

あるいは、”最悪学歴がなくても、男性に養ってもらえれば将来生きていけるだろう”という考えを持った女性は少なくないと思います。

このような考え方が、性別間の学歴格差、女性の管理職割合の低さを生み出します。

そしてそれらが男女の賃金格差につながってきます。

また、彼女のスピーチでは、”医学部以外は全て女性の方が男性より優位である(合格率が高い)のに、医学部だけは女性の合格率が男性よりも低い”と述べられています。

”女性は産休・育休で仕事に支障をもたらす”という、日本社会全体の認識が、仕事へのコミットがより求められる医療現場において、この差を創り上げているのではないかと私は思います。

女性蔑視(ミソジニー)は男性にとっても大きな足かせになる

女性蔑視(ミソジニー)とは?が女性に対して直接的にダメージを与えるのはもちろんのことですが、同時にそれは男性の首をも絞めているのです。

”女性はこうあるべき”
という偏見は、裏を返せば、
”男性ならこうあるべき”という男性へのステレオタイプもつくってしまいます。

例えば、専業主婦は一般的なのに、専業主夫は一般的ではありません。

働かずに家事をこなして経済面を伴侶に頼る女性は許容されるのに、同じことをする男性にはなぜか悪いイメージがつきまといます。

なぜでしょうか?

”男性に守ってもらえるような可愛さ(訳:学歴・収入が男性よりも低く、男性の地位をおびやかさない)”を男性が女性に求めるからです。
(もちろんこれは極端な話であり、男性が皆このような考えを持っているとは思っていませんが。)

だから女性も、”自分を守ってくれる男らしさ(訳:自分と子どもが不自由なく暮らせる経済力がある)”を男性に求めます。

何事もgive and take。
女性蔑視をすることは、男性へのプレッシャーを増大させることになるのです。

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性別に囚われる世界であなたは輝くことができますか?

どんな人間も、生まれた時点で生物学的な性別は決まっています。
本人の努力ではどうすることもできません。

それなのに、日本社会では、”ただ女である。男である。”というだけの事実が人生を大きく左右してしまっているのが現状です。

女性に女性らしさ。男性に男性らしさ。を求めるのはもうやめにしませんか?

“私らしい”がもっと追求できる日本社会が私の理想です。

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まとめ

性別に関する偏見とステレオタイプは、女性だけでなく、社会全体にとって大きな問題です。

私たちは、性別に囚われることなく、個人がそれぞれの能力や特性を最大限に活かせる社会を目指すべきです。

男女が互いを尊重し、支え合うことで、より平等で公正な社会を実現することができるでしょう。

個々人が自己実現を追求し、輝くことができる社会こそ、真に豊かな社会です。


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ライタープロフィール
金子 歩乃歌(かねこ ほのか)

国際教養大学(Akita International University)
「性別が個人の夢を邪魔しない世界」を創りたい。
将来は、男尊女卑の残る地域で女子教育の普及に関わる予定。
Twitter:@honoka_color