地球の限界が近づいてきています。

人類が生存できる領域と限界点を定義する概念をプラネタリー・バウンダリーと言います。

このプラネタリー・バウンダリーにある9つの指標のうち6つが限界を超えているのです。

私たちにできることはあるのでしょうか?

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プラネタリー・バウンダリーとは

プラネタリー・バウンダリーとは、地球の限界又は、惑星限界とも呼ばれ、人類が生存できる領域と限界点を定義する概念です。

2009年、ストックホルム・レジリエンス・センター所長ロックストロームを代表とする29名の科学者グループによる論文によって注目を集めました。

気候変動
成層圏オゾン層の破壊
海洋酸性化
生物地球化学的循環
グローバルな淡水利用
土地利用変化
生物圏の一体性
大気エアロゾルの負荷
新規化学物質

しかし、定量的に測れていないものもあり、研究途中です。

また、「気候変動」、「生物圏の一体性」、「土地利用変化」、「生物地球化学的循環」「新規化学物質」「グローバルな淡水利用」については、人間が安全に活動できる境界を越えるレベルを超えていると指摘されています。

参考:令和5年版 環境・循環型社会・生物多様性白書

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限界を超えた6つのプラネタリーシステムの詳細

国際的な科学者チームが2023年に発表した「プラネタリー・バウンダリ2023」では、6つのプラネタリーシステムが限界を超えていると記述されました。

気候変動

二酸化炭素濃度は、限界地の下限350ppmをすでに超え約400ppmに達しています。

さらに、破壊的な転換を起こしうる上限450ppmに近づきつつあります。

参考:温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」(GOSAT)による観測速報

森林破壊とは?私たちが今すぐに解決に貢献する3つの方法

生物圏の一体性

生物多様性は最も深刻です。

生物は、自然状態の約1000倍以上の速さで絶滅しています。

過去にも自然現象などの影響により大量絶滅が起きていますが、現在は第6の大量絶滅と呼ばれています。

土地利用変化

土地利用では、熱帯雨林や熱帯林での森林伐採が深刻です。

地球の回復力に必要な自然森林被覆75%に対し、すでに60%しか残っていません。

生物地球化学的循環

窒素生産量は、限界地の4400万トン以下に対して15000万トンに達してしまい、限界地内に戻すことは難しいと言われています。

参考:地球の限界 “プラネタリーバウンダリー” & 循環型社会

新規化学物質

以前は化学物質による汚染と呼ばれた分野で、プラスチックや抗生物質、農薬など、3500種を超える化学物質が汚染源とされています。

2022年には、マイクロプラスチックのリスクを初めて取り上げ、2023年には内分泌撹乱物質や有機汚染物質、放射性物質などのリスクを含めて評価しました。

環境ホルモン(内分泌かく乱物質)とは?人体への影響や物質リスト、最近聞かない理由を解説

グローバルな淡水利用

グローバルな淡水利用については、グリーンウォーター(農場や森林などの土壌や植物に保持されている目に見えない水)とブルーウォーター(川や湖などの目に見える水)に分類されています。

そして、その両方が安全圏を超えており、特にブルーウォーターの状況の方が悪いことがわかりました。

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私たちにできること


このような深刻な現状の中で、私たちにできることはあるのでしょうか?

ここでは2つ紹介します。

環境問題の解決向けて、私たちができること15選

再生可能エネルギーの使用

特に発電ではたくさんのCO2が排出されています。

そのため、家庭の電力を再生可能エネルギーを使用する電力会社に切り替えることでこの問題に取り組むことができます。

実質再生可能エネルギーを使用する電力会社には、自然電力やハチドリ電気、Looopでんきなどがあります。

気候変動に取り組む企業10選!~ベンチャー企業を中心にご紹介~

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電力会社を再生可能エネルギーに切り替える

環境負荷の低い食材の使用

窒素は農作物の成長において最も必要な栄養素の一つです。

現状では、合成窒素肥料が多く使われており、河川に流れて水質汚染の原因となっています。

そのため、合成窒素肥料が使われていない食材の購入も効果的です。

その他にも、バーチャルウォーターフードマイレージなども意識しましょう。 


まとめ

いかがでしたでしょうか?

プラネタリー・バウンダリ―の9つの指標のうち4つは、すでに限界を超えています。

私たち一人一人がこの状況を深刻に受け止めなければならないでしょう。

ここで取り上げた2つの取り組み以外にも、できることはたくさんあります。

ぜひ考えてみてください。

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