NPO法人に新卒で就職したい!!

このように思って、このサイトに訪れたのではないでしょうか?

新卒でNPO法人に就職することは簡単ではありません。

しかし、全く可能性がないわけではないです。

この記事では、NPO法人に新卒で就職するための3つの事例や実際に働く人の声をお届けします。

NPO法人とは

まずNPO法人はどんなものなのかについて簡単にご紹介します。

NPO法人とは、営利を目的とせず、社会的な課題を解決するために活動資金に再投資する組織です。

NPOは「Non Profit Organization」の略で日本では「非営利組織」と呼ばれています。

株式会社との大きな違いは「営利目的」かどうかです。

株式会社は株を発行することで資金を調達し、得た資金で経営を行い、発生した利益は株主に対して配当金として分配しています。

一方、NPO法人は余剰分の利益を社員に配当することが法律で禁止されています。

事業等で利益を上げることは問題ありませんが、出た利益はすべてNPO法人の活動資金にあてなければいけません。

※人件費は経費として計上するので、正職員に給与を支払うことができます。

しかし、NPO法人は資金が限られているため、福祉業界を除くと新卒から入職できる組織は限られています。


新卒でNPO法人に就職する3つの事例

長期インターンを経て就職

1つ目は、インターンを経て就職する事例です。

日本では、専門職を除くNPO法人での新卒採用は、長期インターンを経て就職するケースが多いです。

多くのNPO法人は、新卒を育成する余力がありません。

そのため、成果を出せることやミスマッチが起きないことがわかったうえで、採用することがあります。

このような場合は、求人広告を出さずに新卒採用が行われます。

どうしても新卒で働きたいが、新卒の求人が出ていない時は、長期インターンから参加することで可能性が生まれるでしょう。

大学院や専門学校で専門性を身に付けて就職

基本的にNPO法人での新卒採用は、ビジネススキル又は専門的なスキルを持っていることが重要です。

そのため、大学院や専門学校で、中途採用と遜色のない専門性を身に付けることも1つの方法です。

特に福祉系のNPO法人では、専門職の新卒採用を行っている法人が多いです。

また、ビジネススキルという観点でも、インターンでの成果や起業経験などで中途採用と同等のアピールができれば、就職できる可能性はゼロではないでしょう。

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新卒採用の応募から就職

最後に紹介するのは、新卒の求人から応募する事例です。

総合職の求人を出しているNPO法人は、とても限られており、新人育成に力を入れられる程度の資金に余裕があります。

ただし、日本のNGO/NPOの経常収益・歳入 ランキング11位の認定NPO法人フローレンスの23卒採用予定人数は総合職に限ると6名程度となっています。

このことからも、新卒採用を行うNPO法人はとても限られていることがわかります。


新卒採用をしているNPO法人を探せるサイト

新卒採用をしているNPO法人を探せるサイトはとても限られています。

ここでは3つのサイトをご紹介します。

activo

activo(アクティボ)は、ボランティア情報掲載を行うサイトです。

ボランティアだけではなく、NPO法人の採用やインターン情報なども扱っています。

https://activo.jp/

DRIVEキャリア

DRIVEキャリアは、スタートアップやソーシャルセクターなど「未来を創る」仕事に特化した求人サイトです。

NPO法人ETIC.が運営しており、NPO法人の採用情報も豊富に扱っています。

https://drive.media/career

ハローライフ

ハローライフは、お仕事探し中・転職活動中の方に向けて、心うごく会社との出会いや、納得のいく就活を実現するための プログラムなど、さまざまなサービスを提供しています。

関西を中心にNPO法人の採用情報を掲載しています。

https://hellolife.jp/

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新卒でNPO法人に就職するメリット・デメリット

新卒でNPO法人に就職するメリット

新卒でNPO法人に就職するメリットは以下の3つです。

・社会的使命を全うできる

社会問題に直接関われる

・働きがいがある

社会的使命を全うできる

NPO法人での仕事は、世界を良くするという強い使命感を日々の業務に反映できる点で価値があります。

仕事が自己の価値観と深く結びつくため、大きな満足感を得ることができます。

社会問題に直接関われる

NPOでは具体的な社会問題に対して直接行動を起こすことが求められる場合が多いです。

このような直接的なアクションは、社会に対する直接的なインパクトを与える経験となります。

働きがいがある

個々の取り組みが社会的な影響を持つため、日々の成果が目に見えて実感できます。

それは、仕事に対する充実感や働きがいにつながるでしょう。

新卒でNPO法人に就職するデメリット

新卒でNPO法人に就職するデメリットは以下の3つです。

・給料が安い場合が多い

・新卒での入社が難しい

・キャリアステップが難しい

給料が安い場合が多い

NPOは資金繰りが厳しいため、民間企業と比較して給料が低い傾向にあります。

財政的に安定した生活を求める人にとっては、この点が大きな障壁となることがあります。

新卒での入社が難しい

NPO法人は即戦力を求める場合が多く、新卒で入社することが難しいです。

そのため、就職活動は民間企業よりも困難を極めることがあります。

キャリアステップが難しい

NPOにおける昇進の機会は限られており、明確なキャリアステップが存在しないことが多いです。

将来的なキャリアプランを立てるにあたり、不確実性が伴います。

新卒採用をしているNPO法人の事例

認定NPO法人フローレンス

https://florence.or.jp/

認定NPO法人フローレンスは、「みんなで子どもたちを抱きしめ、子育てとともに何でも挑戦でき、いろんな家族の笑顔があふれる社会」の実現を目指す、社会問題解決集団です。

2004年に設立されたフローレンスは、子どもが病気になった時でも預けられる訪問保育として、病児保育事業をはじめました。

現在では、「訪問型病児保育」「障害児保育」「小規模保育」など、常識や固定概念にとらわれない新たな価値を創造しています。

ソーシャル・ベンチャーで働く楽しさとは?~認定NPO法人フローレンス 山﨑剛~

認定NPO法人カタリバ

https://www.katariba.or.jp/

認定NPO法人カタリバは、どんな環境に育っても「未来は創り出せる」と信じられる社会を目指し、2001年に設立した教育NPOです。

学校に多様な出会いと学びの機会を届け、社会に10代の居場所と出番をつくるための活動に取り組んでいます。

多くはありませんが、新卒で入職する方もいらっしゃいます。


NPO法人で働く人を見てみよう!

認定NPO法人 杉谷遼さん

杉谷さんのインタビュー記事を読む

幼少期に当時途上国と言われていたタイを訪れ、高層ビルの近くで物乞いをする人々を見て世界の広さを実感。
高校3年生の時に東日本大震災を経験し、自らが立ち上げた学生団体で募金活動を実施し300万円の募金を集めたことをきっかけに、自らのアクションを通して世界を変えていけることを感じ、国際協力を仕事にすることを決意。
大学時代には、工学の観点から途上国のインフラに関する研究を、大学院時代にはインフラではカバーできない途上国の人々の生活やコミュニティのもつ災害への対応力に関して研究。
社会課題のために、命を燃やす社会起業家の力になりたい、これからの社会、世界を担う若い世代の教育に関わりたいという思いで認定NPO法人very50に就職。
また、自らが国際協力の実行者として、国際社会の闇となっているシリア危機の問題を解決するため、NPO法人Stand with Syria Japan理事として活動中。

認定NPO法人フローレンス 古岩井一彦さん

古岩井さんのインタビュー記事を読む

シンクタンクという社会貢献性の高さへの憧れと、「効率化」と「手に職」という観点から、大和総研にシステムエンジニアとして入社。
8年目、大和証券グループ従業員組合に誘われ、専従の役員として3年間休職。
その経験が転機となり、復職後は、自ら希望して人事部門を中心としたキャリアを歩み、人事課長、人事部長などを経験。
その後の異動や、人生100年時代の過ごし方、会社貢献の限界、子どもの中学受験などが重なる中、自分自身のあり方を見つめ直し、ソーシャル分野への転身を決意し、2020年6月末に退職。
2021年6月から認定NPO法人フローレンスの人事スタッフとして転職。

NPO法人アクセプト・インターナショナル 河野智樹さん

河野さんのインタビュー記事を読む

山形大学人文学部人間文化学科 国際文化学コース卒業。
アクセプト・インターナショナル広報・ファンドレイジング局長。
大手ITコンサルタント企業にてコンサルタント、新規事業開拓を担当。
前職の国際協力機構(JICA)ではラオス・カンボジアの保健・教育・平和構築分野などを担当し、ラオス国立大学工学部の無償事業の立ち上げなどを行う。
テロ・紛争解決分野へ従事したいという強い思いから、2020年4月より現職。

 
 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

NPO法人に新卒で就職するための道筋をご紹介しました。

しかし、一番大切なことは、あなたがどんな仕事をしたいのかしっかりと自己分析をすることです。

憧れだけで、NPO法人を目指してもつらくなってしまう可能性もあります。

民間企業でスキルを身に着けてから、転職するのも1つの戦略です。

ぜひこの機会に改めて考えてみてください。

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