地球上の多様な生物種が直面している絶滅の危機は、現代社会における深刻な環境問題の一つです。

生息地の減少や密猟、外来種の影響、環境汚染、気候変動など、絶滅危惧種の増加に寄与するさまざまな原因を詳しく見ていきます。

この記事を通じて、絶滅危惧種の保護がなぜ重要なのか、そして私たちがどのようにしてその保護に貢献できるのかを理解しましょう。

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なぜ絶滅危惧種は増え続けるのか

絶滅危惧種が増え続ける原因は、動植物の生息地の減少や密猟、環境破壊などがあげられます。

絶滅が危惧されている生物の現状

IUCNによると、現在44,000種以上の生物に絶滅が危惧されており、これは評価種の28%以上に相当しています。

  • 両生類:41%
  • 哺乳類:26%
  • 針葉樹:34%
  • 鳥類:12%
  • サメ・エイ類:37%
  • 造礁サンゴ類:36%
  • 甲殻類の一部:28%
  • 爬虫類:21%
  • ソテツ類:70%

参考:IUCN Red List of Threatened Species

絶滅が危惧されている野生生物は年々増加傾向にあり、「WWFジャパン」のデータでは、この20年間に4倍近く増加した結果となっています。

世界の絶滅危惧種の増加は、環境負荷の問題も大きく影響しており、森林や海洋など、野生生物の生息環境の保全や密猟や密輸などの問題解決の必要性が高まっている現状です。

レッドリストとレッドデータブック

レッドリストは、野生生物の絶滅の危険度を科学的・客観的に評価してまとめたリストである一方、レッドデータブックでは生息地の現状や原因などが記載されています。

参考:環境省レッドリスト2020の公表について
  :レッドデータブック2014の完成・出版について

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絶滅危惧種が増える原因

さて、では具体的に絶滅危惧種が増える原因について解説します。

原因としては主に、以下の5つが挙げられます。

  • 野生生物の生息地の減少
  • 密猟や乱獲
  • 外来種による影響
  • 環境汚染
  • 気候変動

野生生物の生息地の減少

野生生物の生息地が、土地開発によって動植物の住処が減少しています。

森林伐採は、生態系の消失につながり、野生生物が生きていくための食物連鎖も破壊されています。

また、森林伐採による影響は温室効果ガスの排出を増加させ、地球温暖化に拍車をかけることになっています。

さらに、海に生息する生き物に対しても、海洋プラスチック汚染などが生態系のバランスを崩す原因となっています。

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密猟や乱獲

野生生物を保護するための法律を犯して密猟や乱獲が行われていることも、絶滅危惧種が増える原因となっています。

裏ルートでは高値が付くため、法律違反でも動物の密猟が絶えない現状があります。

特にアフリカや東南アジアなどに生息するゾウ、サイ、トラ等が標的となっています。

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外来種による影響

まず、人間が購入したペットを捨てることで、外来種が自然に持ち込まれています。

外来種が固有種を食べてしまい、繁殖することによって固有種が減少してしまいます。

日本に繁殖した外来種としては、ブラックバスが有名です。

環境汚染

絶滅危惧種の増加には、環境汚染も大きく関与しています。

工業廃水や農薬による水質汚染、自動車や工場からの大気汚染、重金属による土壌汚染などが自然環境を損ない、生態系に影響を及ぼしています。

これらの汚染は、絶滅危惧種にとって深刻な脅威となっています。

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気候変動

世界的な気温の上昇や気候変動によって、野生生物の生態系にも影響を及ぼしています。

特に2000年以降、気候変動の影響が顕著に現れており、2020年に入ってから絶滅危惧種は4,000種以上と言われています。

気候変動による影響は、野生生物の生息地の環境変化、土地の干ばつ、洪水や暴風雨などがあげられ、動物は食物が採れなくなったり、繁殖が出きなくなったりして数が減っている状況です。

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絶滅危惧種を増やさないための対策

絶滅危惧種を増やさないための対策として、国際的に3つの条約「ワシントン条約」「二国間渡り鳥等保護条約・協定」「ラムサール条約」が締結されています。

  • ワシントン条約
  • 二国間渡り鳥等保護条約・協定
  • ラムサール条約

ワシントン条約

ワシントン条約は、輸出国と輸入国が協力して国際取引の規制を実施することで、野生動植物種の絶滅を防止し保全を図ることを目的とした条約です。

  • 正式名称「絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約

Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora

参考:環境省_ワシントン条約とは|ワシントン条約と種の保存法

二国間渡り鳥等保護条約・協定

渡り鳥や絶滅のおそれのある鳥類、環境の保護について、各国と結んだ条約または協定による取り決めです。

アメリカ、ロシア、オーストラリア、中国と渡り鳥等保護条約を締結し、オーストラリア、中国とは協定を結んでいます。

参考:二国間渡り鳥等保護条約 | 自然環境・生物多様性 | 環境省

ラムサール条約

イランのラムサールで開催された国際会議で採択された、湿地に関する条約です。

湿地の保全と再生、賢明な利用、これらを促進するための交流や学習等を条約の基盤としています。

  • 正式名称:特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約

参考:環境省_ラムサール条約と条約湿地


絶滅危惧種を増やさないために、私たちができること

私たちの日頃の行動で、生物を守ることができます。

ここでは3つ挙げます。

  • エシカル消費を心掛ける
  • 動物を守る認証がついた製品を選ぶ
  • 外来種の扱いに注意する

エシカル消費を心掛ける

まず、毛皮や象牙など、希少な動物の素材を買わないことが挙げられます。

そうすることで、その生物が乱獲されるのを防ぐことに繋がります。

ワシントン条約で、日本には特定の種に由来する製品は持ち込めないです。

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動物を守る認証がついた製品を選ぶ

FSC®認証とは、持続可能な森林管理の元で作られた木製素材の認証マークです。

MSC®認証とは、「海のエコラベル」とも呼ばれ、持続可能な漁業に対する認証マークです。

これらの認証のある製品を買うことは、環境を守ることにつながります。

参考:海を守るマーク(1) 天然水産物の認証制度 MSCについて |WWFジャパン

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外来種の扱いに注意する

原因でも述べたように、外来種を持ち込まないことが重要です。

ペットとして飼うなら徹底した管理の上に、自然に放たれること無いようにしましょう。

また、ペットを遺棄することは、どんな種類の生物であってもしてはなりません

まとめ

わたしたちが普通に生活していることが、森や海に住む生き物たちに多大な影響を及ぼしていることに気づくことが大切です。

経済的に豊かになった人間の生活は、野生生物の生命を犠牲にしていることによって成り立っていることを、改めて知る必要があります。

絶滅危惧種を増やさないためには、まずは現状を知って身近にできることからはじめてみましょう。

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