採用担当者として、ハイクラス人材や即戦力層を取りたいとき、「ビズリーチ」は非常に魅力的な選択肢のひとつです。
しかし、「使ってみてどうか」「コストに見合うか」といった疑問を抱える方も多いのではないでしょうか。
本記事では、ビズリーチを導入検討している人事・採用担当者を対象に、最新の口コミ・評判をベースにメリット・デメリットを整理し、料金構造や導入事例までを網羅的に解説します。
さらに、採用チャネルとしての適用性を見極める視点もお伝えしつつ、社会課題/ミッション志向の人材接点を持つ ココキャリア/ココカラアース との併用・活用可能性にも触れていきます。
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目次
ビズリーチとは?概要と基本情報
ビズリーチ(BizReach)は、株式会社ビズリーチが提供するハイクラス層向けのスカウト型転職・採用プラットフォームです。企業・採用担当者側にとっては、特に即戦力・管理職・専門職人材をターゲットとしたダイレクトリクルーティング(逆求人)を実現する手段として利用されます。
主な特徴・仕組み
- 登録している求職者(候補者)は、職務経歴等をプロフィール登録し、企業やヘッドハンターからスカウトを受け取る形。
- 採用企業は、ビズリーチ上で候補者を検索・リストアップし、スカウト送信・面談オファーを出す。
- 採用が決まった際には成功報酬が発生するケースが多い仕組み。
- スカウトプラットフォーム+検索機能+ヘッドハンター機能を一体化させたサービス構成が特徴。
- ハイクラス層に特化しており、年収800万円以上、1000万円以上クラスの求人も多く扱われることがアピール材料。
ビズリーチの求職者側の評判はこちら
ビズリーチの評判はひどい?特徴や口コミ・注意点を解説
運営会社情報
以下は、ビズリーチ(BizReach)運営元の株式会社ビズリーチに関する基本情報です。
項目 |
内容 |
会社名 |
株式会社ビズリーチ |
サービス名 |
BIZREACH(ビズリーチ) |
事業内容 |
ハイクラス向け求人・スカウトプラットフォーム運営、転職支援、採用ソリューション提供 |
所在地 |
東京都渋谷区渋谷2-15-1 |
ビズリーチ 企業側の口コミ 評判
採用担当者視点として特に気になるのは、実際に利用した企業がどう評価しているか、評判・口コミの実態です。ここでは「良い評判/悪い評判」に分けて整理します。
良い評判
・ハイレイヤー層を獲得できる
技術部門統括者の採用に成功した。ニッチで難易度の高い経験、素養が必要なため、人材紹介では面接にも至らなかったが、サービス利用半年ほどで採用することができた。市場価値を測りたい理由で登録しているハイレイヤー人材に対してアピールできれば、難易度の高い求人も成功の可能性が高まると思われる。
引用元:ビズリーチの評判・口コミ【ITreview】
・操作性が高く、使いやすい
優れている点・好きな機能
・UI/UXが非常に優れており、感覚で操作ができます。
・データの抽出がしやすく、大量採用を行う企業や採用データを必要とする企業にとってはとても良いツールです。
・送信予約機能があるため、早朝あるいは夜遅くでもスカウトソーシング業務を行うことができます。
・求職者の温度感が測りやすい
人材の登録されているデータが豊富で、多岐に渡っているので必要な人材にたどり着く可能性が高いと言える。
また現状の求職者の熱意も表示してくれるので、スカウトを送付する際の参考にしやすい。
また現職での職務や担当もしっかり書いている人ほど転職への熱意が高いとも言えるので、その部分も参考にしている。
引用元:ビズリーチの評判・口コミ【ITreview】
悪い評判
・スカウト送付に手間がかかることがある
スカウトは手動で行うため、スカウトメールを大量に送りたいポテンシャル採用求人の場合は非常に手間がかかる。他社で採用されている「AIによる自動送信」といった機能も検討頂きたい。
引用元:ビズリーチの評判・口コミ【ITreview】
・中小企業の場合、返信がきにくい場合がある
中小企業の場合、殆ど返信が来ないため、根気強くスカウトを送る必要がある。(担当者曰く、返信率5%)
一人でスカウト作業を担うことが現実的では無いため、複数人でこまめにスカウトを送り、返信数を増やす事をまずは目標にしないとひたすら時間だけが過ぎていきます。
引用元:ビズリーチの評判・口コミ【ITreview】
・高コスト・料金体系の複雑さ
採用計画のヘッドカウント達成には確実に効果のあるデータベースですが、採用予算や費用対効果を鑑みると、コスパがあいません。もちろん個社の事情はあれど、他社の人事も同様の印象のようです。
引用元:ビズリーチの評判・口コミ【ITreview】
ビズリーチの価格・料金
ビズリーチの価格・料金について解説します。
項目 |
内容 |
基本利用料(掲載・スカウト機能含む) |
スタンダードプランで利用料85万円(6ヶ月)〜 |
スカウト追加料金 |
基本プランには「一定通数までのスカウト」枠が含まれ、それを超過する分は追加料金が発生するシステム |
成功報酬 |
採用決定者の年収の15%前後 |
契約期間 |
多くの場合6ヶ月単位・1年単位の契約。 |
参考:法人向けビズリーチの料金・費用(ビズリーチ公式サイト)
※企業や時期によっては変動あるので、正確な情報はビズリーチに問い合わせください。
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ビズリーチを利用するメリット
採用担当者の立場から、ビズリーチを導入する主なメリットを整理します。
メリット1:即戦力・ハイクラス人材へのリーチ拡大
ビズリーチに登録している候補者層は、そもそも管理職・専門職・即戦力層を志向する者が多く、他の一般的な求人媒体や転職エージェントではアプローチしにくい層に届きやすいという特性があります。
既存チャネルではアクセスできない“市場価値の高い人材”をスカウト視点で狙える点は、大きな魅力です。
さらに、スカウト型のアプローチにより、候補者募集のボトルネックを打破できる可能性もあります。例えば、募集を立てても応募が集まりにくい中途ポジションでも、ビズリーチを併用することで“こちらから候補者にアプローチ”できる柔軟性が獲得できます。
メリット2:採用コントロール性と運用柔軟性
ビズリーチは、企業側が検索してターゲットをピンポイントで抽出でき、スカウト文も自由に作成できます。したがって、採用担当者が「どの候補者にどのような切り口でアプローチするか」を戦略的にコントロールできる点が強みです。
また、送信通数や契約期間を調整することで、採用投入資源を段階的に拡張・縮小できる柔軟性があります。特に、採用予算が限られている場合でも、小さなスコープから始めて効果が出たら拡充する、という運用が可能です。
このようなコントロール性・柔軟性は、従来の求人広告や人材紹介に比べて、担当者が自分たちでプロセスを回していく余地を残す設計です。
メリット3:長期的な採用力基盤構築とコスト最適化
ビズリーチを導入・運用する過程で得られるノウハウ(スカウト文の改善、検索キーワード設計、応答率改善のPDCAなど)は、次年度以降の採用活動にも資産になり得ます。
特に、定期採用や中長期的な人材確保を視野に入れている組織では、「一回限りの広告投資」よりも「継続的な採用チャネル構築」が重要です。ビズリーチの活用を通じて、企業の採用力を底上げできる可能性があります。
また、成功報酬型要素があるため、実際に採用できなければコストが抑えられる構造という意味で、無駄打ちリスクをある程度低減できます。
ビズリーチを利用する際の注意点・デメリット
ビズリーチを利用する際の注意点・デメリットについても解説します。
注意点1:コストの高さとROIの見極めが必要
先ほど料金面で示したように、基本利用料+スカウト超過料金+成功報酬という複合構造のため、総額がかなりかさむ可能性があります。特に複数名採用を想定している場合や高年収層を狙う場合、成功報酬の年収比率が大きな金額になることもあります。
導入前には、想定採用数・想定年収・応募率・反応率・採用率を仮置きして、シミュレーションを行い、事前にROI(投資対効果)を慎重に見積もる必要があります。
注意点2:母集団の偏り・候補者数の母数制限
ビズリーチはハイクラス・即戦力層を重視する性質上、すべてのポジションに対して多数の候補者がいるわけではありません。特にニッチ・ローカル・初級職ポジションでは、母数が十分でない可能性があります。
また、審査に落ちる候補者や、経歴が浅い層はそもそも母集団に含まれにくいため、対象層がある程度限定されることを前提に導入判断をする必要があります。
注意点3:スカウト文や運用設計に工数がかかる
スカウトをただ大量に送れば反応があるわけではなく、文面設計、ターゲット選定、返信フォロー設計、候補者評価・絞り込みなど、運用設計がしっかりできていないと費用対効果が落ちるリスクがあります。
特に、希望条件と異なるスカウトが来ると候補者側で印象を悪くする可能性もあるため、スカウト文章のパーソナライズや候補者フォロー設計には注意を払う必要があります。
また、候補者の反応整理や返信対応が発生するため、採用担当チーム内での体制整備(誰が返信をフォローするか、反応率をどう引き上げるかなど)も重要となります。
ビズリーチに関するよくある質問
ビズリーチに関するよくある質問について解説します。
質問1:ビズリーチを導入しても応募数が少ないポジションには機能しないのか?
回答
確かに、ビズリーチはハイクラス・即戦力層を対象とする性格が強いため、初級職・汎用職・地域限定ポジションなどでは母集団が薄くなる可能性があります。
しかし、スカウト文の工夫やターゲティングを最適化することで、ある程度の反応を取れる可能性はあります。また、ビズリーチをメインチャネルではなく補完チャネルとして位置づけることで、応募母集団を多層化する戦略も有効です。
質問2:成功報酬だけで使えるのですか?基本利用料は必須ですか?
回答
弊メディアで調査した限り、ビズリーチでは基本利用料(掲載・スカウト機能使用料)+成功報酬の組み合わせ契約が基本のようです。
ただし、企業規模や複数年契約交渉などにより、基本利用料の割引や成功報酬構成の見直し交渉が可能な場合もあるため、詳細は要問い合わせです。
質問3:ビズリーチとココキャリアやココカラアースは併用できますか?
回答
はい、可能です。以下の観点から両者を併用・連携する戦略が考えられます。
- ポジション設計の違い
ビズリーチはハイクラス/即戦力層の求人に強みがありますが、ココキャリア/ココカラアースは、社会課題・ソーシャルビジネス領域に興味がある候補者層を集めるチャネルとして活用可能です。社会貢献意識のある人材を採用したい企業にとって、ビズリーチの補完チャネルになり得ます。
- ブランディング相乗効果
採用担当者として、まずビズリーチで母数を確保しつつ、ココキャリア・ココカラアースを通じて「社会貢献型企業アピール」をすることで、候補者の企業理解を深めたり、共感層を引き寄せたりできます。
まとめ
まとめると、ビズリーチは「ハイクラス層をターゲットとした即戦力採用チャネル」として非常に強力なポテンシャルを持つ一方で、コスト管理・運用設計・母集団偏重リスクを慎重に検討する必要があります。
採用担当者の方には、ビズリーチを「万能解」ではなく、既存チャネルとの併用前提で戦略的に導入することをお勧めします。
そして最後に一点、もし社会課題・ソーシャルビジネス分野で採用を行いたい、あるいはミッション重視の企業として候補者との共感を重視した採用ブランド構築を望むなら、ぜひ ココキャリア/ココカラアースに注目してください。
- ココキャリアは、社会的意義やミッションを重視する人材との接点を提供できる求人・会員プラットフォームです。
- ココカラアースは、社会課題やソーシャルビジネス領域に関心のある層向けの情報発信・コンテンツプラットフォームであり、採用ブランド訴求や貴社採用潜在層の育成チャネルとして活用できます。
ビズリーチで即戦力人材確保に挑みつつ、ココキャリアやココカラアースを通じて「社会価値訴求型人材」層との接点を持つ運用設計を行うことで、採用の質と量を同時に高める戦略が描けるはずです。
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この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。