離職率20%以下、月平均の所定外労働20時間以下、有給休暇の取得率70%以上。
これは、厚生労働省のユースエール認定を受けるために中小企業が満たさなければならない基準の一部です。
就職や転職で「ホワイト企業に入りたい」と思っても、求人票の「働きやすい職場です」という言葉だけでは確かめようがありませんよね。
口コミは書いた人の立場で大きく変わり、会社の説明会ではよい面が中心になります。
そこで手がかりになるのが、国や公的機関が基準を決めて審査している認定制度です。
認定の多くは残業時間や育休取得率などに数字の線を引き、満たした企業だけにマークを与えます。
さらに、認定企業に実績の公表を求めている制度もあります。
この記事では、ホワイト企業を見分ける目安になる9つの認定制度を、所管・対象・数値基準・社数で比べます。
あわせて、目的別の選び方と、認定企業の数字を自分で確かめる方法まで紹介します。
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ホワイト企業とは
ホワイト企業とは、一般に、労働条件や職場環境が整っていて長く安心して働ける会社を指して使われる言葉です。
ただし「ホワイト企業」は法令で定められた用語ではなく、法令上の定義はありません。
何をもってホワイトとするかは、人によって違います。
残業の少なさを重視する人もいれば、育休の取りやすさや、若手が辞めずに続いているかを重視する人もいます。
定義がないからこそ国の認定が目安になる
言葉に定義がない以上、「ホワイト企業ランキング」のような情報も、作った人の基準しだいで中身が変わります。
一方で、国の認定制度は法律や実施要項で基準が決められています。
たとえばユースエールは若者雇用促進法、えるぼしは女性活躍推進法、くるみんは次世代育成支援対策推進法にもとづく制度です。
基準が公開されているので、その認定が何を見て、何を見ていないのかを外から確かめられます。
認定企業は数字を公表している
認定のもうひとつの強みは、認定企業の実績が公開されることです。
えるぼし認定の企業は、5つの評価項目の実績を「女性の活躍推進企業データベース」に毎年公表する義務があります。
ユースエール認定の企業も、採用者数や離職者数、平均継続勤務年数、残業時間といった青少年雇用情報の公表が認定の条件です。
マークの有無だけでなく、その裏にある数字まで志望する側が見られるようになっています。
若者の採用・育成に積極的な中小企業の全件は、ユースエール認定企業一覧にまとめています。
ホワイト企業の目安になる9つの認定制度
国や公的機関が関わる、働きやすさに関する主な認定制度は次の9つです。
制度ごとに、所管する機関も、対象とする企業の規模も、見ている中身も違います。
| 制度名 | 所管 | 対象 | 何を見ているか | 数値基準の例 | 社数と時点 | 企業一覧 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| ホワイト500(健康経営優良法人 大規模法人部門) | 経済産業省・日本健康会議 | 大企業 | 従業員の健康管理を経営として実践しているか | 大規模法人部門の認定法人のうち上位500法人 | 501社(2026年) | ホワイト500認定企業一覧 |
| ブライト500(健康経営優良法人 中小規模法人部門) | 経済産業省・日本健康会議 | 中小企業 | 従業員の健康管理を経営として実践しているか | 中小規模法人部門の認定法人のうち上位500法人 | 495社(2026年) | ブライト500認定企業一覧 |
| 健康経営銘柄 | 経済産業省・東京証券取引所 | 上場企業 | 健康経営に特に優れているか | ホワイト500の認定、ROEの直近3年平均0%以上(2027年度の基準) | 28業種44社(2026年) | 健康経営銘柄2026の選定企業一覧 |
| えるぼし・プラチナえるぼし | 厚生労働省 | 規模を問わない | 女性の採用・継続就業・労働時間・管理職比率・キャリアコース | 時間外・休日労働の合計の平均が各月45時間未満、女性の平均継続勤務年数が男性の7割以上 | えるぼし4,545社・プラチナえるぼし121社(2026年8月末) | えるぼし認定企業一覧 |
| くるみん・プラチナくるみん | 厚生労働省 | 規模を問わない | 子育てと仕事の両立支援 | 男性の育休取得率30%以上(プラチナくるみんは50%以上) | くるみん6,044社・プラチナくるみん919社(2026年8月末) | くるみん認定企業一覧 |
| ユースエール | 厚生労働省 | 中小企業(300人以下) | 若者の採用・育成と雇用管理 | 新卒などの離職率20%以下、月平均の所定外労働20時間以下 | 2,171社(2026年10月10日) | ユースエール認定企業一覧 |
| もにす | 厚生労働省 | 中小企業(300人以下) | 障害者雇用の取組と成果、情報開示 | 法定雇用率の達成と、3分野17項目で50点中20点以上 | 623社(2026年6月30日) | もにす認定企業一覧 |
| ホワイトマーク(安全衛生優良企業) | 厚生労働省 | 規模を問わない | 法令違反・労働災害・残業時間と安全衛生の取り組み | 時間外・休日労働が各月45時間未満、月平均60時間以上の人がゼロ | 47社(2026年10月29日時点で認定期間内) | 安全衛生優良企業(ホワイトマーク)認定企業一覧 |
| スポーツエールカンパニー | スポーツ庁 | 規模を問わない | 従業員のスポーツ活動の支援・促進 | 回数の基準なし(プラス認定は週1回以上のスポーツ実施率70%以上) | 1,635団体(2026年1月30日) | スポーツエールカンパニー2026認定企業一覧 |
健康経営銘柄の社数は、2026年3月9日に公表された選定企業の数です。
ホワイト500とブライト500の社数は、2026年5月12日に更新された認定法人一覧にもとづいています。
健康経営の3制度
ホワイト500、ブライト500、健康経営銘柄の3つは、同じ健康経営の仕組みのなかにある冠です。
健康経営優良法人は大企業向けの大規模法人部門と、中小企業向けの中小規模法人部門に分かれています。
2026年は大規模法人部門に3,761社、中小規模法人部門に23,077社が認定されました。
そのうち各部門の上位500法人につく冠が、ホワイト500とブライト500です。
健康経営銘柄は、上場企業のなかから業種ごとに選ばれ、2026年は28業種44社でした。
参考:健康経営優良法人 認定法人一覧(ACTION!健康経営)
えるぼし・プラチナえるぼし
えるぼしは、女性の活躍推進に関する取り組みが優良な企業を、厚生労働大臣が認定する制度です。
採用、継続就業、労働時間等の働き方、管理職比率、多様なキャリアコースの5つの基準のうち、いくつを満たしたかで3段階に分かれます。
その上位にあたるプラチナえるぼしでは、管理職比率の基準が産業平均の1.5倍以上に引き上げられます。
2026年4月には、女性の健康支援を審査する「えるぼしプラス」も始まりました。
参考:一般事業主行動計画策定届出状況・「えるぼし」認定状況(厚生労働省)
くるみん・プラチナくるみん
くるみんは、子育てサポート企業を厚生労働大臣が認定する制度です。
トライくるみん、くるみん、プラチナくるみんの3段階があり、男性の育休取得率の基準はそれぞれ10%以上、30%以上、50%以上です。
フルタイム労働者の法定時間外・休日労働の平均が各月30時間未満であることなど、残業時間の基準もあります。
不妊治療と仕事の両立を認定する「くるみんプラス」もあり、2026年8月末時点でプラチナくるみんプラスと合わせて201社です。
ユースエール
ユースエールは、若者の採用・育成に積極的で、雇用管理の状況が優良な中小企業を厚生労働大臣が認定する制度です。
対象は常時雇用する労働者が300人以下の事業主で、12の認定基準をすべて満たす必要があります。
所定外労働時間は平均が月20時間以下であることに加え、月60時間以上の人が1人もいないことまで求められます。
全47都道府県に認定企業があり、最多は北海道の179社です。
もにす
もにす認定は、障害者雇用の取組が優良な中小事業主を、厚生労働大臣が認定する制度です。
「もにす」は愛称で、「共に進む(ともにすすむ)」という言葉から名付けられました。
法定雇用率を満たしたうえで、取組・成果・情報開示の3分野17項目で50点中20点以上を取る必要があり、特例子会社は35点以上です。
成果の配点が大きく、雇った人が働き続け、キャリアを積めているかが重く見られます。
ホワイトマーク(安全衛生優良企業)
安全衛生優良企業は、労働者の安全や健康を守る取り組みに積極的な企業を厚生労働省が認定する制度で、マークは「ホワイトマーク」とも呼ばれます。
過去3年以内に労働基準関係法令の違反で送検されていないことや、休業災害の発生率が同じ業種の平均を下回っていることが必要です。
取り組みを点数で評価する項目もあり、分野ごとに満点の6割以上、全体で8割以上を取らなければなりません。
認定の有効期間は3年間で、続けるには改めて申請する必要があります。
スポーツエールカンパニー
スポーツエールカンパニーは、従業員の健康増進のためにスポーツ活動の支援や促進に積極的に取り組む団体を、スポーツ庁が認定する制度です。
取り組みが一部の従業員にとどまらず団体全体で進められていること、経営者の理解を得ていること、実績があることなどが要件です。
実施頻度の基準はなく、社内のクラブ活動や年1回の運動会なども対象になります。
認定は2017年度の217社から、2026年には過去最多の1,635団体まで増えました。
通算5回以上の認定でブロンズ、7回以上でシルバーとなり、週1回以上のスポーツ実施率が70%以上の団体には「プラス」がつきます。
参考:スポーツエールカンパニー(スポーツ庁)、スポーツエールカンパニー認定制度FAQ(Sport in Life)
目的別に見るホワイト企業認定の選び方
9つの制度は、それぞれ見ている角度が違います。
自分が働くうえで何を大事にしたいかによって、見るべき認定が変わります。
若手のうちから長く働きたいならユースエール
新卒や若手として入り、辞めずに長く働きたい人に合うのがユースエールです。
離職率の基準は、直近3事業年度に新卒者などとして正社員になった人のうち、辞めた人の割合で見ています。
つまり会社全体ではなく、若手が定着しているかどうかを直接見ている制度です。
有給休暇の取得率70%以上または年10日以上という基準もあるため、休みの取りやすさも確かめられます。
対象が中小企業に限られるので、大企業を志望する場合はほかの認定とあわせて見る必要があります。
子育てと仕事を両立したいならくるみん
将来、子育てをしながら働き続けたい人に合うのがくるみんです。
男性の育休取得率に数値の基準があるため、男女どちらにとっても育休を取りやすい職場かどうかの目安になります。
同じくるみんでも段階によって基準が大きく違い、プラチナくるみんでは出産した女性が子の1歳の誕生日まで在職している割合が90%以上であることも求められます。
不妊治療と仕事の両立まで支える会社を探すなら、くるみんプラスの認定も手がかりになります。
女性としてキャリアを積みたいならえるぼし
女性が管理職まで含めてキャリアを積める職場を探すなら、えるぼしが手がかりになります。
えるぼしの★の数は、5つの基準のうち満たした数です。
★の数だけでなく、どの基準を満たしていないのかを見ると、その会社の課題が読み取れます。
たとえば管理職比率の基準を満たしていない会社は、長く働けても昇進の道が細いかもしれません。
女性のエンパワーメントに事業として取り組む会社は、女性のエンパワーメントに取り組む企業10選でも紹介しています。
障害のある人の雇用を重視するならもにす
障害のある人が働きやすい会社を探す場合や、障害者雇用を支える側で働きたい場合は、もにす認定が目安になります。
もにす認定の企業は、厚生労働省の一覧で事業主名を選ぶと、都道府県労働局がまとめた取組の紹介資料が開きます。
資料には実雇用率や定着率の数字と、相談員の配置や仕事の切り出し方などが載っています。
どんな仕事を任され、困ったときに誰に相談できるのかを入社前に読めるのが、この制度の使いやすいところです。
健康と働き方を重視するならホワイト500・ブライト500・ホワイトマーク
心身の健康を保ちながら働ける会社を探すなら、健康経営の認定とホワイトマークを組み合わせて見るのがおすすめです。
大企業ならホワイト500、中小企業ならブライト500が、従業員の健康を経営課題として扱っているかの目安になります。
ホワイトマークは、残業時間や労働災害の発生率に数字の線が引かれていて、それを超えると取り組みの点数に関係なく認定されません。
健康経営が「仕組みとして回っているか」を見る制度なのに対し、ホワイトマークは「実績として残業や災害が少ないか」を見る制度です。
運動を通じた健康づくりに力を入れている会社なら、スポーツエールカンパニーも参考になります。
認定企業の数字を公開データで確かめる方法
認定マークを見つけたら、次はその会社の数字を確かめてみましょう。
国が運営するサイトでは、認定企業を中心に職場の情報が公開されています。
しょくばらぼ
しょくばらぼは、厚生労働省が運営する職場情報総合サイトです。
2026年10月1日時点で152,380件の企業の職場情報が掲載されています。
勤務実態などの働き方や採用状況の情報に加えて、えるぼし・プラチナえるぼし、くるみん・プラチナくるみんの認定企業の情報も見られます。
複数の会社を同じ項目で並べて比べられるので、志望先の候補を絞るときに便利です。
若者雇用促進総合サイト
若者雇用促進総合サイトでは、ユースエール認定企業の一覧と、各企業の青少年雇用情報を見られます。
採用者数と離職者数、平均継続勤務年数、月平均の所定外労働時間、有給休暇の平均取得日数などが企業ページに載っています。
残業時間と有給取得日数、平均継続勤務年数の3つを並べると、入ったあとの働き方が想像しやすくなります。
女性の活躍推進企業データベースと両立支援のひろば
女性の活躍推進企業データベースは、えるぼし認定企業が実績を公表している厚生労働省のサイトです。
管理職に占める女性の割合や、男女別の平均継続勤務年数、月あたりの残業時間などを確認できます。
両立支援のひろばは、くるみん認定企業の一般事業主行動計画や、男女の育休取得率を確認できる厚生労働省のサイトです。
くるみんとプラチナくるみんの企業は、男女の育休取得率をこのサイトで公表することが認定の条件になっています。
どちらも、サイト名で検索すると厚生労働省の公式ページが見つかります。
健康経営のフィードバックシートと安全衛生の取組事例
健康経営度調査に回答した法人の評価結果は、開示に同意した法人の分がACTION!健康経営で公開されています。
「経営理念・方針」「組織体制」「制度・施策実行」「評価・改善」の4つの側面ごとの偏差値が並ぶので、志望先がどこに強いのかを比べられます。
ホワイトマークの認定企業は、職場のあんぜんサイトの一覧から各社の取組事例シートを読めます。
2026年10月29日時点で認定期間内にある47社の業種・所在地・認定期間は、職場のあんぜんサイトの一覧で確認できます。
参考:安全衛生優良企業公表制度 優良企業の紹介(厚生労働省 職場のあんぜんサイト)
認定だけでホワイト企業と判断しないための3つの見方
認定マークは、国の基準で審査を通ったことを示す目印です。
ただし、入ったあとの働きやすさまで約束するものではありません。
認定は申請した法人の単位でつく
多くの認定は、企業グループ全体ではなく、申請した法人に与えられます。
一覧に親会社の名前があっても、子会社や関連会社が同じ制度や体制を持っているとは限りません。
ホワイト500の501社のうち90社は、グループ会社と共同で認定を受けた形です。
健康経営銘柄の44社のうち9社は、社名に「ホールディングス」や「グループ」がつく会社でした。
志望先が一覧の法人そのものか、その傘下の別法人かは、応募前に確かめておくと安心です。
認定の時期と有効期間を見る
認定を受けた時期によって、満たした基準が違うことがあります。
くるみんでは2025年4月に基準が改正され、それより前に認定された企業は男性の育休取得率の基準が10%以上でした。
ホワイトマークの有効期間は3年間で、期間が過ぎても再申請しなければ認定は続きません。
認定年が古い企業は、いまの数字を公開データで確かめておくとよいでしょう。
規模と地域によって候補が大きく変わる
認定制度によって、認定企業が集まる地域はまったく違います。
ホワイト500は東京都が51.7%を占め、プラチナえるぼしも43.0%、プラチナくるみんも41.3%が東京都の企業です。
一方で中小企業が対象のブライト500は17.0%、もにすは11.2%、ユースエールは4.4%にとどまります。
地方で働きたい場合は、中小企業向けの認定から探すほうが候補が見つかります。
なお、従業員20人台の会社と200人台の会社では、同じ認定でも中身が違います。
小さい会社では1人の離職で離職率が大きく動くため、比率だけでなく実人数まで見ておく必要があります。
複数の認定を重ねている企業
ひとつの認定だけでは、働きやすさの一面しか見えません。
見ている角度が違う認定を複数受けている企業は、働く条件を全体として見直している可能性が高くなります。
小柳建設株式会社
小柳建設は、新潟県三条市に本社を置く総合建設会社です。
プラチナえるぼし、プラチナくるみんプラス、ユースエール、ブライト500と、女性の活躍・子育て・若者の定着・健康の4つの角度で認定を受けています。
建設業は長時間労働が課題とされてきた業種ですが、同社はデジタル技術を使った業務の効率化で残業を減らしてきました。
不妊治療などに使える休暇は年31日を上限に1時間単位で取れるようにしています。
株式会社群馬銀行
群馬銀行は、前橋市に本店を置く地方銀行です。
健康経営優良法人のホワイト500に認定され、健康経営銘柄には2026年で2年連続の選定になりました。
2026年8月には、女性活躍と女性の健康支援の両方で最上位にあたるプラチナえるぼしプラスの認定も受けています。
群馬県はホワイト500の認定法人が2社だけの県で、地方で働く選択肢を探すときの目印になります。
ヒューマンリレーションネクスト株式会社
ヒューマンリレーションネクストは、東京都千代田区にある中小企業です。
2024年2月にホワイトマークの認定を受け、2026年7月には女性活躍の最上位にあたるプラチナえるぼしの特例認定を受けました。
プラチナえるぼしプラスにも認定されていて、全国で5社しかない認定のうちの1社です。
安全衛生と女性の活躍という別々の角度から、どちらも審査を通っている例になります。
ほかにも、ブライト500の495社のうち26社はユースエール、39社はえるぼしの認定も受けています。
えるぼしの最上位にあたる121社は、プラチナえるぼし認定企業の一覧で全件を紹介しています。
働きやすい職場づくりに関わる仕事
ホワイト企業を探す側だけでなく、働きやすい職場をつくる側として関わる道もあります。
関わり方は、おおよそ次の4つに分かれます。
事業会社の人事・労務で認定を取りにいく
認定を取る側の中心になる仕事です。
行動計画の策定、残業時間や育休取得率の集計、公表、認定申請までを担います。
男性の育休を増やすには、制度を設けるだけでなく、職場の業務の分担から見直す必要があります。
新卒では人事職、転職では労務やダイバーシティ推進の担当として入るのが一般的です。
D&Iに力を入れる会社は、D&Iに取り組む企業10選で紹介しています。
産業保健や健康経営のサービスで支える
産業医や保健師などの専門職として、あるいは健康経営を支援するサービスの会社で働く関わり方です。
ストレスチェックや休職者の管理、組織の状態を測る仕組みを企業に届けます。
複数の企業の実情に触れられるため、1社では見えない課題の共通点が見えてきます。
職種やキャリアパスは、ヘルスケア領域の業種・職種・キャリアパスの記事で整理しています。
働く人のこころの健康を事業にしている会社は、メンタルヘルスに取り組む企業10選にまとめています。
NPOや社会保険労務士として外から両立を支える
行動計画づくりや就業規則の改定、社内研修などを、外から支援する立場です。
COCOCOLOR EARTHがインタビューしたNPO法人フォレシア代表理事の佐藤高輝さんは、企業向けに不妊治療の相談窓口の開設や社内研修を行っています。
くるみんプラスが求める相談体制や研修を、企業と一緒につくる仕事だといえます。
≫何者でもない自分から始めた不妊治療支援 〜NPO法人フォレシア 佐藤高輝さん〜
障害のある人の就労を支える事業で働く
就労移行支援の事業所や特例子会社、障害のある人の力を生かす事業をつくる会社で働く関わり方です。
大分市で障がい者支援の事業を行う株式会社Exist JapanのCEO、今長学さんは、スタッフ一人ひとりの強みを見つけ、それに合わせた仕事を創り出すことを大切にしています。
≫障がいのある方々と働く上で大切なこと(株式会社Exist JapanCEO・今長学さん)
職種や資格は就労支援の仕事の記事で、就労移行支援を事業にする会社は就労移行支援に取り組む企業10選で紹介しています。
よくある質問
ホワイト企業の認定について、よく見かける疑問にお答えします。
Q. ホワイト企業の認定制度にはどのようなものがありますか?
A. 国や公的機関が関わる主な制度は9つです。健康経営のホワイト500、ブライト500、健康経営銘柄、女性活躍のえるぼし、子育て支援のくるみん、若者の採用・育成のユースエール、障害者雇用のもにす、安全衛生のホワイトマーク、スポーツ庁のスポーツエールカンパニーがあります。所管は経済産業省、厚生労働省、スポーツ庁などに分かれ、対象の規模も見ている中身も違います。「ホワイト企業」という1つの認定があるわけではないので、目的に合う制度を選んで見ることが大切です。
Q. ホワイト企業に法律上の定義はありますか?
A. 「ホワイト企業」は法令で定められた用語ではなく、法令上の定義はありません。一般には、労働条件や職場環境が整っていて長く安心して働ける会社を指して使われますが、何を重視するかは人によって違います。そのため、法律や実施要項で基準が決められた国の認定が客観的な目安になります。たとえばユースエールは離職率20%以下、ホワイトマークは時間外・休日労働が各月45時間未満など、数字の基準を満たした企業だけが認定されます。
Q. 中小企業でホワイト企業を探すにはどの認定を見ればよいですか?
A. 中小企業に限った制度としては、ユースエール、もにす、健康経営優良法人の中小規模法人部門の上位にあたるブライト500があります。ユースエールともにすは常時雇用する労働者が300人以下の事業主が対象です。えるぼし、くるみん、ホワイトマークは規模を問わないため、中小企業も認定を受けています。地域の偏りも小さく、ユースエールの認定企業2,171社のうち東京都は4.4%にとどまり、全47都道府県に認定企業があります。地方で働きたい場合に探しやすい制度です。
Q. 認定企業の実際の数字はどこで確かめられますか?
A. 厚生労働省のサイトで確かめられます。職場情報総合サイト「しょくばらぼ」では、働き方や採用状況の情報に加えて、えるぼしやくるみんの認定企業の情報を比べられます。ユースエール認定企業の離職者数や残業時間は若者雇用促進総合サイト、えるぼし認定企業の管理職比率などは女性の活躍推進企業データベース、くるみん認定企業の育休取得率は両立支援のひろばに載っています。健康経営の評価結果はACTION!健康経営で公開されています。
まとめ
「ホワイト企業」は法令上の定義がない言葉だからこそ、国の基準で審査された認定が目安になります。
健康経営のホワイト500・ブライト500・健康経営銘柄、女性活躍のえるぼし、子育て支援のくるみん、若者のユースエール、障害者雇用のもにす、安全衛生のホワイトマーク、スポーツエールカンパニーと、制度ごとに見ている角度は違います。
まずは、若手として長く働きたいのか、子育てと両立したいのか、健康を大事にしたいのか、自分の優先順位を決めてみてください。
そのうえで合う認定を選び、しょくばらぼや若者雇用促進総合サイトで数字を確かめると、入ったあとの働き方が具体的に見えてきます。
認定を受けた法人と応募先が同じか、認定の時期はいつかも、あわせて確かめておくと安心です。
認定は会社選びの入口として使い、説明会や面接で自分が働く職場の様子を確かめていきましょう。
社会課題に取り組む企業の求人は、ココキャリアでも探せます。
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この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。
