この記事のまとめ
スウェーデンはギャング犯罪への少年の動員、住宅不足、移民の雇用格差、高齢化という4つの社会問題を抱えている。2024年時点で18歳未満の約1,700人が犯罪ネットワークの構成員として特定されている。
スウェーデンは高福祉国家として知られ、日本でも「北欧モデル」として紹介されることの多い国です。
しかし、手厚い福祉制度を持つ国であっても、近年顕著になっているギャング犯罪や住宅不足など、解決の難しい社会問題を抱えています。
この記事では、スウェーデン国内で顕著な四つの社会問題にスポットライトを当て、それぞれの問題を解説します。
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スウェーデンが抱える社会問題4選
スウェーデンが抱える社会問題を4つ解説します
ギャング犯罪への少年の動員
スウェーデンでは近年、犯罪組織が未成年を実行役として動員するケースが急増しています。
2024年時点で18歳未満の約1,700人が犯罪ネットワークの構成員として特定されており、これは組織犯罪関係者全体の13%にあたります。
2023年から2025年にかけて、13〜14歳で暴力犯罪の容疑者となった人数は31人から約93人へと3倍に増加しました。
政府は刑事責任年齢の一部引き下げや、犯罪組織にリクルートされるリスクがある子どもへの電子監視ブレスレット装着など、対策の強化を進めています。
参考:How Criminal Gangs in Sweden Are Recruiting Children|Humanium
住宅不足
福祉国家として知られるスウェーデンでも、住宅市場の需給ミスマッチが課題となっています。
2025年時点で、全290自治体のうち127自治体が住宅不足を報告しており、前年よりは改善したものの依然として多くの地域で不足が続いています。
一方で2025年の新規住宅着工数は33,332戸と前年比30%減少し、小規模住宅の完成数は1999年以来最低の水準にとどまりました。
住宅不足は、特に若年層や低所得層の居住機会を圧迫する要因になっています。
参考:Räkna med bostadsbrist 2025|Hyresgästföreningen(スウェーデン借家人協会)
移民の雇用格差
スウェーデンでは、移民とスウェーデン生まれの人との間で、雇用面の格差が続いています。
2025年10月時点の失業率は、外国生まれの人口で12.1%、スウェーデン生まれの人口で3.4%と、約3.5倍の開きがあります。
この格差は2020年の12ポイントから8.5ポイントへと縮小傾向にあるものの、依然として大きいのが実情です。
高福祉国家であっても、労働市場での「統合」には課題が残ることを示すデータといえます。
参考:Population by labour market status|SCB(スウェーデン統計局)
≫外国人労働者問題とは?日本の現状や課題、私たちにできることを解説
高齢化と介護人材不足
スウェーデンでは高齢化が進み、2025年時点で65歳以上の人口が全人口の約22%を占めています。
この割合は2040年には23%に達すると予測されており、高齢者の慢性疾患保有率は2021年の調査で82%にのぼります。
支える側の現役世代が相対的に減少する中、施設介護から在宅介護へのシフトも進んでおり、介護人材の確保が政策課題となっています。
参考:2024 Ageing Report – Sweden Country Fiche|欧州委員会
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スウェーデンの社会問題に関わる仕事・キャリア
スウェーデンのギャング犯罪問題は、若者支援や犯罪予防の分野でのキャリアと関わりがあります。
ストックホルム発の若者支援財団「Fryshuset(フリューシュセット)」は、ギャング離脱支援プログラムなどを運営し、約700人のスタッフを抱えています。
また、高齢化・介護分野では、スウェーデン発の介護大手「Attendo」が北欧複数国で介護人材を雇用しており、国際的な福祉キャリアの一例です。
≫国際機関で社会課題解決に関わるキャリアとは?仕事内容・必要なスキル・入り口を解説
≫介護に取り組む企業10選!就職・転職におすすめの大手からベンチャーまで
スウェーデンの社会問題に対して私たちができること
スウェーデンの社会問題に対して、私たちができることを紹介します。
正しい情報を知り、発信する
ギャング犯罪や移民の雇用格差の背景を知り、周囲の人と共有することも意識を広げる第一歩です。
若者支援・介護分野の取り組みに関心を持つ
Fryshusetのような若者支援団体や、介護分野の取り組みを知ることも、間接的な支援につながります。
世界が抱える社会問題には何がある?
世界にはさまざまな社会問題があり、日本では考えられないような貧困問題や人身売買、難民問題、紛争などがありますが、日本人である私たちにまったく関係のない問題ではありません。
世界が抱える社会問題については以下の記事で解説します。
また、日本の社会問題を知りたい方は以下の記事をご覧ください。
まとめ
スウェーデンが抱える問題は、ギャング犯罪への少年の動員、住宅不足、移民の雇用格差、高齢化と多岐にわたります。
この記事を通じて、スウェーデンが直面する主要な社会問題に焦点を当てました。
高福祉国家として知られるスウェーデンであっても、これらの問題は社会のさまざまな側面に影響を与えており、継続的な取り組みが求められています。
≫福祉に取り組む企業10選!就職・転職におすすめの大手からベンチャー
よくある質問(FAQ)
Q. スウェーデンが抱える主な社会問題は何ですか?
A. ギャング犯罪への少年の動員、住宅不足、移民の雇用格差、高齢化の4つが挙げられます。
Q. スウェーデンのギャング犯罪はどのくらい深刻ですか?
A. 2024年時点で18歳未満の約1,700人が犯罪ネットワークの構成員として特定されており、組織犯罪関係者全体の13%を占めています。13〜14歳の暴力犯罪容疑者は2023年から2025年で3倍に増加しました。
スウェーデンでも移民の雇用格差はありますか?
A. あります。2025年10月時点の失業率は外国生まれの人口で12.1%、スウェーデン生まれの人口で3.4%と、約3.5倍の開きがあります。
Q. スウェーデンの社会問題のために個人ができることは何ですか?
A. ギャング犯罪や移民の雇用格差の背景を知り発信すること、若者支援・介護分野の取り組みに関心を持つことなどが挙げられます。
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この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。
