国際問題は、世界各国が直面している複雑な課題であり、その解決には国境を越えた協力が必要です。
これらの問題は、政治、経済、社会、環境など多岐にわたり、私たちの日常生活にも影響を与えることがあります。
このきじでは、大学生がレポートで扱いやすいテーマの選び方、身近な国際問題のテーマ例、そしてレポート作成に役立つ調査や機関を紹介します。
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目次
そもそも国際問題とは?
国際問題とは、複数の国家間で生じる政治的、経済的、社会的、環境的な課題や紛争のことを指します。
これらは一国では解決が困難であり、多国間の協力や国際機関による介入が必要とされる場合が多いです。
国際問題の範囲は広く、軍事的衝突や経済格差、人権侵害、環境破壊、気候変動など、多岐にわたります。
≫国際協力とは?15種類の問題と日本の取り組み、キャリアについて簡単に解説!
レポートで書きやすい国際問題のテーマの選び方は?
レポートで書きやすい国際問題のテーマの選び方を解説します。
関心が高く持てる国際問題
自分の個人的な関心が高いテーマを選ぶことが重要です。
まず、自分が興味を持っているテーマについては、より多くの時間を投資する意欲が自然と湧いてきます。
研究や調査を進める過程で生じがちな困難に直面しても、モチベーションを維持しやすくなります。
さらに、個人的な関心からテーマを選ぶことで、問題に対して独自の視点を発見する機会が増えます。
多くの場合、一般的な視点では見落とされがちな側面に気づくことができ、それをレポートに取り入れることで、読者に新しい洞察を提供することが可能になります。
最新の国際ニュースやトレンドを選ぶ
最新の国際ニュースやトレンドは文献などが少ない一方、情報が限られているため、レポートに向いているでしょう。
国際機関の発表や国際的な報道機関のニュースから情報を得ることができます。
SNSをソースとする場合は、フェイクニュースに注意しましょう。
大学生にとって身近な国際問題のテーマ5選!
大学生にとって身近な国際問題のテーマを5つ解説します。
紹介するテーマは以下の5つです。
≫世界が抱える課題一覧!世界の問題に対して私たちにできること
移民問題
移民問題とは、貧困や生活環境を変えるためなど、さまざまな理由で生まれ育った国を離れて別の国での生活を始める時に生じる問題です。
欧米諸国や日本でも世界中からの移民を受け入れていますが、その中で不法侵入や治安の悪化などが問題視されることもあるのです。
紛争
紛争とは、少なくとも2つ以上の主体が、希少な資源(富や権力など)を同時に獲得しようとして相争う社会状況と定義されています。
このように、「紛争」という言葉が持つ意味は非常に広く、武力を伴う争いだけではなく、武力や暴力を伴わない争いについても紛争と呼ぶ場合もあるのです。
≫紛争とは?戦争、内戦は何が違う?現在起こっている事例をもとに解説
スラム
スラムとは、都市部にて貧困層が密集して生活する区域のことを指します。
スラムに暮らす人々は貧しい生活を送るだけでなく、子どもが教育を受けられない、必要としている人が医療を受けられない、公共サービスを受けられないなど、さまざまな問題があるのです。
≫スラムとは?どこの国にある?定義やなくすためにできることを解説
スウェットショップ
スウェットショップとは、日本語で「搾取工場」と呼ばれ、低賃金で劣悪な環境のもとで労働者を働かせる職場です。
多くは開発途上国で見られ、セクハラやパワハラ、強制労働、児童労働などが横行しています。
また、女性の権利も守られていないのに関わらず、貧困を理由に多くの女性が勤め先として選んでいます。
特に縫製工場は室内での作業なので、天候に左右されず、安定した収入を得られるため人気です。
外国人労働者問題
厚生労働省によると、2020年10月に、日本で働く外国人労働者数は過去最高となりました。
労働者の国籍の内訳としては、中国、ベトナム、フィリピンが多いです。
労働者数は過去10年間で3倍になり、2021年時点で約172万人が働いていますが、増加に伴い、様々な問題が発生しています。
参考:「外国人雇用状況」の届出状況まとめ
「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和3年10月末現在)
≫外国人労働者問題とは?日本の現状や問題点、原因をわかりやすく解説
国際問題に関するレポート作成で活用できる調査・機関を紹介
国際問題に関するレポート作成で活用できる調査・機関を紹介します。
JICA
JICAは日本のODAのうち、二国間援助の実施を一元的に担う包括的な開発協力機関です。
様々な国際問題に対する取り組みを行っており、事例や取り組みなどを知ることができます。
HP:https://www.jica.go.jp/
JIIA -日本国際問題研究所-
日本国際問題研究所(JIIA)は、日本の外交・安全保障に関する調査・研究や政策提言を行うシンクタンクです。
設立以来60年以上にわたり、日本の外交・安全保障に関する調査・研究や政策提言を通じて、日本内外の政策立案や研究者、メディアなどの専門家や有識者が広く参照し得るアイディアや情報分析を提示しています。
外交に関する世論調査(令和5年9月調査)
外務省は、外交に関する国民の意識を把握し、今後の施策の参考とするため、3000人に調査を行いました。
調査項目は、「日本と諸外国・地域との関係」「開発協力」「国連などにおける日本の役割」「対外経済」「日本の果たすべき役割」の5つです。
まとめ
国際問題には多くのテーマが存在し、移民問題、紛争、スラム、スウェットショップ、外国人労働者問題など、大学生にとって身近なものから取り組むことができます。
テーマ選びには、自分の関心や最新のトレンドを考慮し、JICAやJIIAのような調査・機関のリソースを活用することが重要です。
国際問題に関するレポートを通じて、私たちは世界をより深く理解し、それぞれが直面する課題に対して貢献する方法を模索することができます。
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この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。