エシカルジュエリーとは

エシカルジュエリーは、「ethical(倫理的な)」+「jewelry(宝飾、宝石類)」の造語です。

人や地球環境、社会に配慮して作られたジュエリーのことを指します。

ジュエリーに使われる金や銀は、鉱山から採掘されますが、鉱山開発の過程では環境や労働などさまざまな社会問題が起きています。

これを解決しようとするのがエシカルジュエリーなのです。

エシカル消費とは?企業が取り組む重要性やメリット、事例を解説!
エシカル金融とは?〜日々できる社会貢献はエシカル消費だけじゃない!~


ジュエリーと社会問題

ジュエリーの背景には、具体的にどのような社会問題があるのでしょうか。

環境破壊・健康問題

鉱物の採掘中や採掘後には、岩石に含まれるヒ素や水銀などの有害元素が溶け出し、河川に流れ込んでしまいます。

周辺地域の生態系や、近隣住民の健康に甚大な悪影響を及ぼします。

児童労働・労働搾取

ILOの調査によると、金鉱で働く労働者の30%〜50%が子どもで、その多くが15歳未満だそうです。

死亡事故も発生する危険な仕事であるにもかかわらず、得られる収入は1日で数百円といいます。

子どもの貧困とは?貧困の現状や原因、私たちにできることを解説!

紛争の助長

紛争や戦争を起こしている反政府組織の主な資金源になっているダイヤモンドがあり、これをコンフリクト・ダイヤモンドといいます。

反政府軍によって占拠された宝石鉱山からの宝石は、非合法な方法によって取引されていることが確認されています。

紛争とは?戦争、内戦は何が違う?現在起こっている事例をもとに解説
紛争鉱物とは?定義や2つの問題点、私たちにできることを解説


エシカルジュエリーブランド

一般的なジュエリーの裏には、多くの社会問題があることが分かりました。

ここで、地球環境や労働環境に配慮したエシカルジュエリーを扱うブランドを紹介します。

HASUNA

HASUNAの創業者である白木夏子さんは、インドの鉱山の劣悪な環境下で働く子どもたちの姿に衝撃を受けました。

美しいジュエリーの裏にそんな悲劇があってはならないという思いから、このブランドを立ち上げたそうです。

自ら訪問して労働環境を確かめ、過程の透明性が高い素材調達にこだわっています。

EARTHRISE

EARTHRISEは、「ジュエリーの影に潜む紛争や児童労働、搾取、環境破壊といった〔負の連鎖〕ではなく、ジュエリーの背景にある素材の物語やつくる人、つける人の想い、美しい自然を未来につむいでゆくこと」をモットーにしています。

途上国の小規模コミュニティーと協力し、フェアトレードの素材を仕入れたり、技術向上の支援をしたりしています。

GYPPHY

GYPPHYは「ジュエリーを通して世界で起きている環境問題を少しでも解決し社会貢献をする」ことをブランド理念に掲げています。

鉱山開発が必要なく、二酸化炭素排出量を抑える人口宝石「モアサナイト」や、労働環境の改善に取り組む鉱山から採れた「フェアマインドゴールド」を取り扱っています。

エシカル消費に取り組む企業10選!ベンチャー企業を中心にご紹介


まとめ

華やかなジュエリーは私たちの気分を上げてくれますが、作られる過程では環境破壊が進んでいたり、子どもたちが劣悪な労働環境を強いられたりしています。

せっかくならば、人や環境のことを考えて作られたジュエリーの方が、晴れやかな気持ちで身につけることができるのではないでしょうか。

私たちの選択で、少しでも幸せに生きられる人々を増やせるかもしれません。

ココカラアースは、社会課題をキャリアにしたいと考える方のお手伝いをしています。

他にもご興味のある記事があれば是非ご覧ください。

関連記事
サステナブルファッションとは?環境問題との関係やランキング、おすすめ4選を紹介
ヴィーガンレザーとは?素材やメリット・デメリット、おすすめのブランドをご紹介
サステナブルシャンプー10選!環境に優しいエシカルなシャンプーを紹介

ライタープロフィール

清洲 青空(きよす そら)
大学2年生「世界は平和ダァ」を合言葉に世界の子供の教育格差、体験格差を変えたいひと。
幸せの沸点は低く、心に余裕を持ってを大切に日々生きています。
自分の周りをワクワクできるような人間を目指しています。
Twitter: あおぞらを見てみよう