サステナブルファッションとは、環境負荷の軽減が考慮されたサステナブル(持続可能)なファッションをいいます。

素材には、再生可能なサステナブル素材が使われています。

サステナブル素材で作るサステナブルファッションの問題点は、コストが割高であるということです。

おすすめのサステナブルファッションブランドも4つ取り上げていますので、ぜひ参考にしてください。

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サステナブルファッションとは

サステナブルファッションとは、環境負荷の軽減が考慮されたサステナブル(持続可能)なファッションです。

素材には、再生可能ないわゆるサステナブル素材が使われています。

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サステナブルファッションはどんな素材?

 サステナブル素材には、オーガニックコットンなどの天然素材や動物性の素材を用いていないヴィーガンレザー素材、廃棄予定のペットボトルから作られる再生ポリエステル繊維などがあります。

しかし、ファッション産業のすべての過程でサステナブルという素材はなかなかありません。

過程の一部でも、よりサステナブルである素材を選ぶことが大事とされています。

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ファッション業界と環境問題

ファッション産業は、大きな環境負荷を生んでいます。

国内における衣類の供給量は増加の一途をたどっていますが、衣服のファッションサイクルの短期化に伴い、大量の廃棄衣類が出ています。

その量は年間で約45万トンにもなります。

そして、その処理の過程でも大きな環境負荷が生じています。

また、ファッション産業の製造過程に携わっている主に発展途上国の非正規雇用者は、劣悪な環境で労働搾取されています。

このような環境負荷が大きく、人権抑圧されたファッション産業のあり方は問題があり、スウェットショップと呼ばれています。

参考:環境省_サステナブルファッション

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サステナブルファッションが解決する課題

 サステナブルファッションが解決する課題を4つあげていきます。

  • 海洋プラスチック問題
  • スウェットショップ
  • ウォーターフットプリント
  • アニマルライツ

海洋プラスチック問題

海洋プラスチック問題とは、地球規模で広がっているプラスチックによる海洋汚染の問題です。

今や世界中で問題となっている海洋プラスチックゴミの量は、合計1億5,000万トン以上で年間で約800万トンが新たに流出していると推定されています。

海に漂うプラスチックゴミは、海洋環境への影響も懸念されており、特に海洋中の「マイクロプラスチック」は、生態系に及ぼす影響が大きいと言われています。

衣服には様々な化学繊維が使われているだけではなく、洗濯をするごとにマイクロプラスチックを発生させていると考えられています。

サステナブルファッションでは、海洋プラスチックを活用したファッションや海洋プラスチックを出さないファッションなど多様なアプローチがなされています。

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スウェットショップ

スウェットショップは、日本語で、「搾取工場」と呼ばれています。多くは、途上国で非正規雇用者が働いている工場です。そこでは、セクハラやパワハラ、強制労働、児童労働が横行しています。また、女性の権利も守られていません。

サステナブルファッションの製造過程では、このような人権の抑圧を行うスウェットショップを失くしていこうとしています。

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ウォーターフットプリント

ウォーターフットプリントとは、ある商品のライフサイクルで消費された水の量です。

ライフサイクルとは、商品の生産から廃棄・リサイクルまでを指します。 

例えば、天然コットンの生産過程だけで、なんと年間83億㎥もの水が使われています。製造過程においても多量の水が使用され、使用後の廃水が地球環境の水質汚濁の原因となっています。

サステナブルファッションの原材料生産や衣類製造過程では、常にウォーターフットプリントを念頭におかれています。

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アニマルライツ

アニマルライツとは、「動物が動物らしく生きる権利」です。

動物は人間からの苦痛を被る事なく、その動物の性質に反することなく生きる権利があるということです。

ファッション産業では、多くの動物が素材を得るために狩猟、飼育されています。そこでは、多くの動物の命が奪われ、動物たちが本来おかれるべきでない環境で生活することを強いられています。

サステナブルファッションにおいては、従来動物を狩猟して得ていた皮革製品の原材料を、コルクの木やサボテンなど、植物由来のものから得ています。

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サステナブルファッションの選び方

サステナブルファッションの選び方は、シンプルです。

それは、そのファッションは、「サステナブルであるか?」です。サステナブル、つまり、地球環境持続可能なものであるかを第一の選択基準とします。

そのあとには、もちろんファッションなので、デザインや性能、価格なども選び方の基準とします。

サステナブルファッションのブランドランキングtop5

ここでは、ファッション業界誌『The Business of Fashion』が2022年に表彰をした上位5位のブランドを紹介します。

  • 第1位 プーマ
  • 第2位 ケリング
  • 第3位 リーバイ・ストラウス
  • 第4位 H&M
  • 第5位 バーバリー

第1位 プーマ

プーマは100点満点中49点で業界平均の28点を大きく上回りました。この結果に満足していないプーマのビョルン・ガルデンCEOは、1位をとったにも関わらず、「まだまだやるべきことはたくさんある」とサステナブルファッションのリーダーとして決意を述べています。

第2位 ケリング

Gucciやサンローランを傘下に置くケリングのサステナブルファッションへの取り組みは、フランソワ・アンリ・ピノーCEOの以下の言葉に表されています。

「私たちは、将来にわたってサステナブルな成長と成功を実現するためにビジネスを再構築し、ラグジュアリー業界の変革に貢献すると共に、私たちの世代が抱える重大な社会的および環境的課題の解決に尽力しています。」

第3位 リーバイ・ストラウス

 リーバイスは、「よりサステナブルな、より良い未来のために」をスローガンに掲げています。そのプランは、気候、消費、コミュニティという3つの柱で構成されています。

第4位 H&M

H&Mのサステナブルファッションへの取り組みは素材へのこだわりです。例えば、H&Mが使用しているリヨセルは、樹木のセルロースから作られています。製造過程での水の量もコットンと比較して遥かに少なく、農薬もほとんど使用されていません。

第5位 バーバリー

バーバリーでは、2020年に、廃棄衣類等を有効活用する、サステナブルファッションへの意欲を持った若きクリエイターのために、「ReBurberry Fabric」プログラムを、英国ファッション協会とパートナーシップを組んで始めました。

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マザーハウス

「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念のもと、途上国にある素材や職人の可能性に光を当てたモノ作りを行う企業です。

現在の生産国はバングラデシュ、ネパール、インドネシア、スリランカ、インド、ミャンマーの計6か国。

各国の素材や文化を活かした付加価値の高いものづくりを続けています。

HP:https://www.motherhouse.co.jp/

【株式会社マザーハウス 内定者】新卒で国際協力を仕事にするためには○○が大切~稲葉汐美~

Allbirds

ニュージーランドで生まれたシューズを中心に展開しているブランドです。

創業時より環境負荷低減に重点を置き、素材調達から廃棄までの過程でCO2削減を数値化し公表しています。

また再生可能な素材として​​持続可能な天然素材とリサイクル素材を使用している上に、製品寿命にも配慮した設計をしています。

さらに、CO2削減のため、再生エネルギーの利用と海上輸送をメインにしています。

HP:https://www.allbirds.jp/

People Tree

People Treeは、オーガニックコットンのウェアを中心としたエシカルファッションのブランドです。

フェアトレードによってつくられたオーガニックコットンをはじめとした手仕事の商品を通じて、途上国の自立を支援しています。

HP:https://www.peopletree.co.jp/index.html

パタゴニア

パタゴニアは、登山用品やサーフィン用品、アウトドア用品、軍用品、衣料品の製造販売を手掛けるメーカーです。

「私たちは、故郷である地球を救うためにビジネスを営む」と言う目的を掲げ、環境負荷の少ない素材で製品を製作しています。

さらに、毎年売上の1%を草の根活動団体に寄付するなど、地球を守る形を模索しています。

HP:https://www.patagonia.jp/one-percent-for-the-planet.html

まとめ

従来のファッション産業には、その製造・着用・廃棄の過程が大きな環境負荷を生むというデメリットがありました。

サステナブルファッションは、サステナブルであること、つまり、地球環境の持続可能性を第一に考慮します。

本質的なカッコよさをもつサステナブルファッションで、おしゃれしてみてはいかがでしょうか。

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