ソーシャルグッドという言葉をご存じでしょうか?
2030年までに持続可能でより良い世界を目指す指標であるSDGsが広がる中、個人だけでなく国や企業にもソーシャルグッドな取り組みが求められています。
この機会にソーシャルグッドについての知識を深めてください。
この記事では、個人ができることや取り組む企業を解説します。
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目次
ソーシャルグッドとは?
ソーシャルグッド(Social Good)とは、社会へよいインパクトを与えるような活動やサービス、製品などの総称です。
具体的には、ボランティア活動やフェアトレード商品、エシカル消費などが当てはまります。
近年では、SDGsやESG、CSRなどの言葉が広がり、市民から企業、国まで社会の問題へ意識を意識する機会が増えています。
ソーシャルグッドが注目を集める背景
ソーシャルグッドが注目を集める背景を解説します。
これまでの経済活動が地球に及ぼした負のインパクトが、残念ながら取り返しのつかないほど大きなものになっていることが、背景に挙げられます。
例えば、世界自然保護基金(WWF)の報告書では、1970年以降の50年未満の期間で、野生生物が3分の2以上が減少したと述べられています。
また、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第5次評価報告書(2013~2014年)によると、陸域と海上を合わせた世界平均地上気温は、1880年から2012年の期間に0.85℃上昇しました。
このように、今の私たちの生活ニーズを満たすうえで必要な活動が、地球に大なり小なり負の影響を及ぼすのです。
大量生産・大量消費・大量廃棄から、地球環境と共生する持続可能なモデルの実現のためにも、国も企業も個人もソーシャルグッドな取り組みが求められています。
≫気候変動とは?原因と考えられる具体例、私たちができることを解説
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私たちにできるソーシャルグッドな取り組み
私たちにできるソーシャルグッドな取り組みを3つ解説します。
ボランティアに参加
ソーシャルグッドな取り組みで思い浮かぶのはボランティアではないでしょうか?
国内最大級のボランティア紹介サイトactivoではたくさんの紹介があります。
1日だけの参加ができる募集もあるので、一度参加してみてください。
また、留学も1つの手段として挙げられるでしょう。
≫ソーシャルセクターとは?収入事情や探すうえでのポイントを解説
≫【留学エージェント10選】おすすめ留学サイトを比較ランキングで紹介!
フェアトレード商品の購入
最近では、多くのお店でフェアトレード商品が見られるようになりました。
商品には公式のラベルがついており、オンラインでの購入も可能です。
例えば、フェアトレードオンラインショップのfair selectでは世界中からフェアトレード商品を取り寄せてオンラインで販売しています。
≫エシカル消費とは?企業が取り組む重要性やメリット、事例を解説!
≫エシカル消費に取り組む企業10選!ベンチャー企業を中心にご紹介
寄付をする
寄付をすることで、あなたが課題に感じている問題に取り組むことができます。
例えば、Give Oneでは寄付先を300以上紹介しています。
独自の審査で選ばれた寄付先なので安心して募金活動ができます。
≫【12選】クリック募金とは?サイト一覧や仕組み、やり方、メリットを解説
ソーシャルグッドな企業
ソーシャルグッドな企業は、ソーシャルビジネスを行っています。
ソーシャルビジネスとは、社会的企業とも呼ばれており、営利の追求だけではなく社会的な問題解決を目指す企業のことです。
その領域は、国際協力や教育、環境や福祉など、多岐に渡ります。
最大の特徴は、寄付金などの外部資金に頼らず自社で事業収益を上げることで持続可能な社会課題の解決を目的としている点です。
≫ソーシャルビジネスとは?様々な定義や歴史、具体例を解説!!
ここでは3社の例を挙げます。
株式会社ボーダレスジャパン
「ソーシャルビジネスで世界を変える」ことを目指し、社会起業家が集うプラットフォームカンパニーとして2007年3月設立。
貧困・環境問題など多様な社会問題を解決するため、国内外を問わず、30以上のソーシャルビジネスを展開しています。偏見のない世界を作る多国籍コミュニティハウス「ボーダレスハウス」やオーガニックハーブで貧困農家の収入をアップする「AMOMA natural care」、バングラデシュに雇用を作るビジネス革製品「ビジネスレザーファクトリー」など多くの社会的事業を創出しています。
株式会社マザーハウス
株式会社マザーハウスは、2006年にバングラデシュで設立されました。
「途上国から世界に通用するブランドをつくる」という理念のもと、途上国にある素材や職人の可能性に光を当てたモノ作りを行う企業です。
現在の生産国はバングラデシュ、ネパール、インドネシア、スリランカ、インド、ミャンマーの計6か国。
各国の素材や文化を活かした付加価値の高いものづくりを続けています。
株式会社ユーグレナ
株式会社ユーグレナは、2005年に世界で初めて微細藻類ユーグレナ(和名:ミドリムシ)の食用屋外大量培養技術の確立に成功しました。
ユーグレナなどを活用した機能性食品や化粧品等の開発・販売のほか、バイオ燃料の生産に向けた研究などを行っています。
また、2014年より行っている、バングラデシュの子どもたちに豊富な栄養素を持つユーグレナクッキーを届ける「ユーグレナGENKIプログラム」の対象商品を、2019年4月より化粧品を含む全グループ商品に拡大しました。
「Sustainability First(サステナビリティ・ファースト)」をユーグレナ・フィロソフィーと定義し、事業を展開しています。
≫SDGsに取り組む企業10選~ベンチャーから大企業まで~
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≫社会問題に取り組む企業10選~ベンチャー企業から大企業、財団まで~
ソーシャルグッドで炎上に注意!
ソーシャルグッドを打ち出す際には、炎上に注意しましょう。
グリーンウォッシュやSDGsウォッシュなどの言葉が広まっており、偽りのソーシャルグッドだとばれてしまうと、不買運動や株価の暴落につながりかねません。
SDGsウォッシュには大きく以下3つのパターンがあります。
①SDGsの項目を掲げているが、実際には取り組んでいないパターン
②取り組みはしているものの、実態よりも盛ってPRをしてしまうパターン
③掲げている取り組みに対してマイナスとなる事業を行っているパターン
ソーシャルグッドをPRする際は、上記の観点に気をつけましょう。
≫SDGsウォッシュにならないための対策はこちら
≫SDGsの取り組みをPR・マーケティングする方法とは?事例や効果をご紹介
まとめ
いかがでしたでしょうか?
ソーシャルグッド(Social Good)とは、社会へよいインパクトを与えるような活動やサービス、製品などの総称です。
大量生産・大量消費・大量廃棄から、地球環境と共生する持続可能なモデルの実現のためにも、国も企業も個人もソーシャルグッドな取り組みが求められています。
この機会に、あなたもできることから取り組んでみてください。
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この記事の監修者
吉田宏輝
COCOCOLOREARTH代表、社会活動家。
COCOCOLOREARTHでは、社会課題解決を軸にした就職・転職活動を支援するインタビューメディアの代表として、100人以上の社会活動家にインタビュー、記事執筆やイベント登壇などを行う。